話題株ピックアップ【夕刊】(2):チヨダ、ビックカメラ、北の達人
■チヨダ <8185> 922円 +42 円 (+4.8%) 本日終値
チヨダ<8185>が大幅続伸。前週末12日の取引終了後に発表した第3四半期累計(23年3~11月)連結決算が、売上高710億3500万円(前年同期比3.0%増)、営業利益17億1200万円(前年同期10億3400万円の赤字)、最終利益19億6000万円(同13億3600万円の赤字)と大幅に黒字転換し、通期予想の営業利益を上回ったことが好感された。残暑の影響により秋冬商品の動き出しは遅かったものの、主力プライベートブランド(PB)「セダークレスト」の、立ったまま手を使わずに履ける「スパットシューズ」や、ソフトな素材と屈曲性にこだわった「ストレッチビジネスシューズ」、また、同じくPB「フワラク」の、疲れにくく歩きやすい機能性にこだわった「スニーカーパンプス」など、消費者の使い勝手を考慮した靴専門店ならではの商品を多く発売したことが奏功。また、人事効率の改善や管理費の抑制を行い、販管費を減少させたことも寄与した。24年2月期通期業績予想は、売上高945億円(前期比2.6%増)、営業利益7億円(前期22億3400万円の赤字)、最終利益3億8000万円(同26億200万円の赤字)の従来見通しを据え置いている。
■ビックカメラ <3048> 1,376円 +40 円 (+3.0%) 本日終値
ビックカメラ<3048>が4日ぶりに反発。前週末12日の取引終了後に発表した第1四半期(9~11月)連結決算が、売上高2104億9100万円(前年同期比9.5%増)、営業利益25億4600万円(同69.8%増)、純利益13億1200万円(同2.0倍)と大幅増益となったことが好感された。ゲームやパソコンなどは低調だったものの、スマートフォンや理美容家電などが好調に推移したほか、デジタルカメラや調理家電なども伸長し業績を牽引した。また、新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んでいた免税売り上げもコロナ禍前の水準まで回復し、業績に貢献した。なお、24年8月期通期業績予想は、売上高8975億円(前期比10.0%増)、営業利益158億円(同11.1%増)、純利益75億5000万円(同2.6倍)の従来見通しを据え置いている。
■北の達人 <2930> 223円 +4 円 (+1.8%) 本日終値
北の達人コーポレーション<2930>が続伸。化粧品や健康食品などを中心とするネット通販を手掛けるが、広告宣伝効果が反映されて足もとの業績は絶好調に推移している。同社が前週末12日取引終了後に発表した24年2月期第3四半期(23年3月~11月)決算は営業利益が前年同期比50%増の10億7500万円と大幅な伸びを示した。特に9~11月期は前年同期比3.2倍という変貌をみせており、これをポジティブ視する買いを誘導した。
■セントラル警備保障 <9740> 2,546円 +31 円 (+1.2%) 本日終値
CSP<9740>が反発。午前10時30分ごろに発表した第3四半期累計(23年3~11月)連結決算が、売上高501億800万円(前年同期比4.8%増)、営業利益32億8300万円(同12.3%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。広島サミット関連の臨時警備が好調だった常駐警備が伸長したほか、機械警備部門で画像関連サービスが堅調だったことが寄与した。また、防犯カメラを中心とした画像関連システムの販売も好調だった。なお純利益は、保有していたりらいあコミュニケーションズの全株式について、公開買い付けに応募し株式売却を実施したことによる売却益を特別利益に計上したことで51億300万円(同2.8倍)と大幅増益となった。なお、24年2月期通期業績予想は、売上高675億円(前期比4.1%増)、営業利益42億円(同5.6%増)、純利益56億円(同2.2倍)の従来見通しを据え置いている。
■SHIFT <3697> 28,090円 -7,000 円 (-20.0%) ストップ安 本日終値 東証プライム 下落率トップ
12日に決算を発表。「9-11月期(1Q)経常は6%減益で着地」が嫌気された。
SHIFT <3697> [東証P] が1月12日大引け後(15:00)に決算を発表。24年8月期第1四半期(9-11月)の連結経常利益は前年同期比6.2%減の18.8億円に減り、9-2月期(上期)計画の50億円に対する進捗率は37.7%にとどまり、5年平均の48.4%も下回った。
■IDOM <7599> 845円 -104 円 (-11.0%) 本日終値 東証プライム 下落率4位
IDOM<7599>が大幅安で4日続落。前週末12日の取引終了後、24年2月期の連結業績予想について、営業利益を190億円から170億円(前期比9.0%減)へ、純利益を120億円から111億円(同21.9%減)へ下方修正し、営業利益を増益予想から一転して減益予想としたことに加えて、期末配当予想を21円39銭から18円75銭へ引き下げたことが嫌気された。下期及び来期の大型店の新規出店が増加する見通しであることなどから、売上高は4000億円から4220億円(同1.3%増)へ上方修正したものの、それに伴い人件費の増加が継続する見通しであることや、広告宣伝費を投下して小売台数の増加を見込んだものの、期待していたほどには小売台数が増加しなかったことなどが要因としている。なお、年間配当予想は33円16銭(前期42円50銭)となる予定だ。同時に発表した第3四半期累計(23年3~11月)決算は、売上高3077億1000万円(前年同期比5.1%減)、営業利益108億2900万円(同23.3%減)、純利益72億3700万円(同35.5%減)だった。
■オキサイド <6521> 2,903円 -202 円 (-6.5%) 本日終値
オキサイド<6521>が大幅安。前週末12日の取引終了後に24年2月期連結業績予想の下方修正を発表。売上高を87億7300万円から65億1100万円へ、営業損益を4億7100万円の黒字から一転8億3300万円の赤字に転落して着地する見通しを示しており、これを嫌気した売りが出た。半導体事業において、一部部材で不具合が発生した影響により見込んでいた売り上げを達成することが困難となったため。なお、同社は今期から連結決算に移行したため、前期との比較はない。前期の単独売上高は57億5200万円、営業損益は5億3700万円の黒字。
■ウイングアーク1st <4432> 2,636円 -179 円 (-6.4%) 本日終値 東証プライム 下落率7位
ウイングアーク1st<4432>は3日続落。前週末12日の取引終了後、24年2月期の連結業績予想について、売上高を238億円から254億円(前期比13.7%増)へ、営業利益を63億5000万円から72億円(同21.1%増)へ、純利益を46億円から52億円(同18.2%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を33円50銭から42円20銭に上方修正したが、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。なお、年間配当予想は75円70銭(前期43円10銭)になる予定だ。大企業を中心とした旺盛なDX需要を背景に、帳票・文書管理ソリューション、データエンパワーメントソリューションともにソフトウェアライセンスやクラウドサービスの売り上げが好調に推移していることが売上高・利益を押し上げる。なお、同時に発表した第3四半期累計(3~11月)決算は、売上高196億8400万円(前年同期比15.7%増)、営業利益62億5500万円(同19.5%増)、純利益44億9900万円(同15.1%増)だった。
■安川電機 <6506> 6,065円 -6 円 (-0.1%) 本日終値
安川電機<6506>は軟調。前週末12日の取引終了後、24年2月期第3四半期累計(3~11月)の連結決算を発表した。売上収益は前年同期比4.1%増の4243億3000万円、最終利益は同6.5%減の347億8800万円だった。受注残の消化が進み、原材料費の高騰を受けた価格転嫁の取り組みが奏功した。半面、前期に発生した退職年金制度の変更や遊休不動産の売却に伴うその他の収益がなくなった影響で、減益となった。9~11月期に関しては売上高が同6%減、最終利益は同22%減と減収・大幅な最終減益となっており、業績の未達リスクが意識されたようだ。9~11月期の受注高は1283億円で、前年同期比18%減。前四半期(6~8月)比では3%増となった。通期の業績予想は据え置いた。
■ポエック <9264> 1,597円 +300 円 (+23.1%) ストップ高 本日終値
ポエック<9264>はストップ高。前週末12日の取引終了後に9~11月期連結決算を発表。売上高が前年同期比40.1%増の20億3200万円、営業利益が同5.4倍の1億6600万円となっており、これを好感した買いが膨らんだ。水産資源の減少や食の安全・安心への意識の高まりに伴う養殖業の拡大を背景に、養殖設備機器(海水用冷却装置)が収益拡大に寄与。舶用エンジンやプラント設備機器の製造受託事業も大型案件を相次ぎ受注し絶好調だった。通期の増収増益見通しに変更はない。
株探ニュース