前場に注目すべき3つのポイント~こう着感が強まりやすい相場展開~

市況
2024年1月26日 8時44分

26日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■こう着感が強まりやすい相場展開

■邦チタニウム、3Q営業利益 49.2%減 38.82億円

■前場の注目材料:レゾナックHD、米に半導体パッケージ研究の新組織、新拠点を活用

■こう着感が強まりやすい相場展開

26日の日本株市場は、決算発表が本格化するなか、こう着感が強まりやすい相場展開が意識されそうだ。25日の米国市場は、NYダウが242ドル高、ナスダックは28ポイント高だった。朝方発表された2023年10-12月期の実質国内総生産(GDP)速報値が前期比3.3%増と市場予想を上回る強さを見せた一方、インフレの落ち着きが確認されたことで米経済のソフトランディング期待が高まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比180円安の36040円、円相場は1ドル147円60銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時35990円まで売られたが、節目の36000円に接近する局面では底堅さがみられており、下値の堅さは意識されそうだ。水準としてはボリンジャーバンドの+1σまで調整を見せているため、押し目待ち狙いの買いが入りやすいところである。一方で、戻りの鈍さが意識される局面では、短期筋の売り仕掛け的な商いも入りやすく、強弱感が対立しそうだ。

日経平均についても足もとの調整で+1σまで下げてきており、過熱感は和らいできている。ただし、依然として高値水準で推移していることから、本格化する決算を前に持ち高調整の動きが入りやすいところである。日米ともにハイテク企業の決算期待が強いことから、来週のレーザーテック<6920>の決算などを見極めたいところであろう。物色としては引き続きハイテク株への関心は強く、主力処の利益確定に対して、中小型のハイテク株に物色がシフトする可能性もありそうだ。

また、日銀の金融政策の正常化観測が再燃していることもあり、為替の動向には注意が必要である。また、昨日はニデック<6594>の決算反応がセンチメントを冷ました面もあるため、本日もニデックが弱い値動きをみせてくるようだと、決算を見極めたいとする様子見ムードが強まりそうだ。

■邦チタニウム、3Q営業利益 49.2%減 38.82億円

邦チタニウム<5727>が発表した2024年3月期第3四半期業績は、売上高が前年同期比3.4%減の564.90億円、営業利益は同49.2%減の38.82億円だった。円安による収益改善の効果はあるものの、コスト面では、輸入原材料・副資材コストの高止まりが、収益を圧迫する要因となった。

■前場の注目材料

・日経平均は上昇(36236.47、+9.99)

・NYダウは上昇(38049.13、+242.74)

・ナスダック総合指数は上昇(15510.50、+28.58)

・米原油先物は上昇(77.36、+2.27)

・米長期金利は低下

・米国のインフレ沈静化観測

・レゾナックHD<4004>米に半導体パッケージ研究の新組織、新拠点を活用

・楽天G<4755>楽天モバイル、年内に800万回線、三木谷氏、達成に自信

・トヨタ自<7203>ダイハツ、主力車部品、来月もゼロ、31日説明会

・日本郵船<9101>ジャパンエンジンコーポレーション等とアンモニア燃料輸送船の建造決定

・双日<2768>インド高速鉄道の電力工事受注

・新明和工業<7224>アイシンと、機械式駐車まで自動運転、アプリで入出庫

・愛知製鋼<5482>社長・後藤尚英氏、モビリティー多様化対応

・日野自<7205>中国合弁の出資引き下げ、NEV軸に事業変革

・三菱電機<6503>行動分析、最大99%時短、教師データ不要のAI開発

・KDDI<9433>携帯障害をAIで検知、システム運用開始

・JFEHD<5411>JFEスチール、コンベヤーの異常監視、AI活用システム

・積水化学<4204>社長・加藤敬太氏、高付加価値品の比率向上

・富士フイルムHD<4901>半導体材料の熊本拠点を本格稼働

・INPEX<1605>マレーシアで3鉱区目取得

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・08:30 1月東京都区部消費者物価コア指数(前年比予想:+1.9%、12月:+2.1%)

・08:50 日銀金融政策決定会合議事要旨(12月18・19日分)

<海外>

・特になし

《ST》

提供:フィスコ

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