話題株ピックアップ【夕刊】(3):ツルハHD、マクニカHD、三社電機

注目
2024年1月30日 15時21分

■ツルハホールディングス <3391>  11,450円  -1,120 円 (-8.9%)  本日終値  東証プライム 下落率3位

ツルハホールディングス<3391>が急反落した。イオン<8267>が29日の取引終了後、ツルハHDの株式を香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメントから取得することで、オアシスとの間で独占的に交渉を始めると発表した。オアシスの保有株取得が、ツルハHDとの資本・業務提携に基づく関係の維持・強化につながると判断した。株式の取得数や価額、方法、時期などの条件についてはオアシスと協議のうえ、検討していく。ツルハHDに関しては、MBO(経営陣による買収)による非上場化を巡る思惑がいったん後退する形となり、売りを促す要因となったようだ。

■マクニカHD <3132>  7,917円  -135 円 (-1.7%)  本日終値

マクニカホールディングス<3132>は軟調推移。29日の取引終了後、24年3月期の期末配当予想について、従来の計画から30円増額して110円とすると発表した。取得総数100万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.65%)、取得総額50億円を上限とする自社株買いの実施も公表した。一方、マクニカHDは傘下のマクニカによるグローセル<9995>への株式公開買い付け(TOB)の開始についても発表。TOB価格は昨年11月に公表された645円から750円に引き上げられた。マクニカHD株は、買収費用の増加による短期的な収益へのネガティブな影響を懸念した売りが重荷となったようだ。自社株の取得期間は1月30日から3月22日まで。年間配当予想は190円(前期比50円増配)となる。24年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算は、売上高が前年同期比4.2%増の8003億300万円、最終利益が同20.0%増の351億5800万円だった。

■三社電機製作所 <6882>  1,678円  +300 円 (+21.8%) ストップ高   本日終値

三社電機製作所<6882>がストップ高。29日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、営業利益を25億円から30億円(前期比84.1%増)へ、純利益を17億5000万円から25億円(同2.0倍)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を30円から40円へ引き上げたことが好感された。なお、年間配当予想は50円(前期30円)となる予定だ。半導体事業で顧客の在庫調整局面が継続したほか、電源機器事業で一部の案件が来期の売り上げにずれ込むこむことから、売上高は310億円から305億円(同8.6%増)へ下方修正したが、大型のパワーコンディショナー評価用電源をはじめ、顧客からの要望に対応し付加価値製品の提供を進めたことが利益を押し上げるという。同時に発表した第3四半期累計(23年4~12月)決算は、売上高236億9700万円(前年同期比19.2%増)、営業利益33億4200万円(同5.4倍)、純利益24億8200万円(同7.0倍)だった。

■日本ギア工業 <6356>  625円  +100 円 (+19.1%) ストップ高   本日終値

日本ギア工業<6356>が後場ストップ高。午後1時ごろに23年4~12月期単独決算を発表し、売上高が前年同期比31.5%増の70億円、営業利益が同2.5倍の16億3100万円だった。営業利益が通期計画(14億6000万円)を上回っており、これを好感した買いが集まっている。原子力発電所や火力発電所、上下水道向けでバルブ・アクチュエータが増加したことなどから「歯車及び歯車装置事業」が好調だったほか、「工事事業」も火力発電所や石油・ガス向けで伸びた。通期見通しは据え置いた。

■船場 <6540>  1,033円  +150 円 (+17.0%) ストップ高   本日終値

船場<6540>が続急騰しストップ高の1033円に買われた。29日の取引終了後、集計中の23年12月期の連結業績について、売上高が従来予想の240億円から247億円(前の期比8.3%増)へ、営業利益が8億円から12億円(同54.6%増)へ、純利益が7億円から10億円(同2.2倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、これを好感した買いが流入した。国内外で業務推進中の大型案件が想定よりも順調に進捗したことが要因。また、原価低減への継続した取り組みや、DXによる効率化の推進、経費の圧縮などが粗利率の改善及び収益性の向上に寄与した。

■DNAチップ研究所 <2397>  853円  +112 円 (+15.1%) 一時ストップ高   本日終値

DNAチップ研究所<2397>が一時ストップ高の水準となる前営業日比150円高の891円に買われる場面があった。29日の取引終了後、「肺がん コンパクトパネル Dx マルチコンパニオン診断システム」の承認事項の一部変更について承認を得たと発表した。従来の4遺伝子に3遺伝子を加えた7遺伝子の変異検出及び薬剤の適応判定が可能になるとしており、材料視されたようだ。今回の承認を受け、保険適用に向けた準備を進める。24年3月期の業績への影響については現在精査しており、確定次第、速やかに公表するとした。

■ピアズ <7066>  792円  +100 円 (+14.5%) ストップ高   本日終値

ピアズ<7066>がストップ高。人工知能(AI)関連株の物色の裾野が広がっており、特に中小型の値動きの軽い銘柄に短期筋の攻勢が顕著だ。そのなか同社は店舗デジタルトランスフォーメーション(DX)領域で、強みとするAIを活用したオンライン接客サービスを積極展開し存在感を高めている。業績変化率も際立っており、23年9月期はトップラインが前の期比48%の高い伸びを達成し、営業利益段階で同7.5倍化した。24年9月期の営業利益は伸び率こそ鈍化するものの前期比17%増の5億円予想と2ケタ成長を確保する見通し。成長力の高さが浮き彫りとなるなか継続的に配当も行っており、PERにも割高感がなく買い安心感があるようだ。

■グローセル <9995>  747円  +74 円 (+11.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位

グローセル<9995>が急騰。29日の取引終了後、マクニカホールディングス<3132>傘下のマクニカがグローセルに対する株式公開買い付け(TOB)を30日に開始すると発表したことに伴い、TOBに対して改めて賛同の意見を表明した。マクニカは、完全子会社化を目的とするグローセルへのTOBを開始する予定だと、昨年11月27日に発表。今年2月上旬をメドに1株645円でのTOB開始を目指すとしていたが、今回、買付価格を750円に引き上げた。グローセルの株価は新たなTOB価格にサヤ寄せする形となっている。TOB開始予定の公表後、昨年12月以降にグローセルの株価は645円を上回って推移していた。マクニカはTOB成立の確度を高めるために、買付価格を変更した。

●ストップ高銘柄

マキュリRI <5025>  681円  +100 円 (+17.2%) ストップ高   本日終値

など、7銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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