話題株ピックアップ【夕刊】(3):しずおかFG、サイバー、四電工

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2024年2月1日 15時24分

■しずおかFG <5831>  1,411.5円  +57 円 (+4.2%)  本日終値

しずおかフィナンシャルグループ<5831>が高値を更新した。1日午後1時、取得総数500万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.90%)、取得総額70億円を上限とする自社株買いの実施について発表。加えて、24年3月期の期末配当予想を5円増額して22円に修正すると開示した。年間配当予想は39円(前期比9円増配)となる。更に、中期経営計画(23~27年度)での株主還元方針を見直し、27年度までに配当性向を50%以上(従来は40%以上)に累進的に引き上げる方針を示しており、好感されたようだ。自社株の取得期間は2月2日から3月22日。しずおかFGは第3四半期累計(4~12月)の連結決算も発表し、純利益は前年同期比1.0%増の400億7000万円となった。

■サイバーエージェント <4751>  994.5円  +38 円 (+4.0%)  本日終値

サイバーエージェント<4751>が3連騰、全体悪地合いの間隙を縫って一時8%を超える上昇で一気に1000円台を回復する場面があった。同社株が4ケタ大台に乗せたのは昨年7月下旬以来となる。1月31日取引終了後に発表した24年9月期第1四半期(23年10~12月)決算は営業損益が62億8400万円(前期は12億5500万円の赤字)だった。祖業で収益主力を担うネット広告事業が好調で全体損益の改善に貢献した。利益水準は事前の市場コンセンサスを上回ったことで、好決算を評価する買いが流入した。また、売買高も前引け時点で1500万株近くに膨らむなど活況を呈している。

■四電工 <1939>  3,610円  +75 円 (+2.1%)  本日終値

四電工<1939>が大幅高で3日続伸。31日の取引終了後、24年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績と配当予想の修正を発表した。今期の経常利益予想は60億円から65億円(前期比16.7%増)に引き上げ、2期ぶりに過去最高益を更新する見通し。年間配当予想は20円増額修正して140円(同50円増配)としており、ポジティブ視されたようだ。原価管理の徹底などにより収益性が想定以上に向上し、利益が上振れる見込みとなった、一方、建築工事の遅延などの影響もあって、今期の売上高の見通しは970億円から910億円(同2.1%増)に引き下げた。4~12月期の売上高は前年同期比5.3%増の630億6100万円、経常利益は同78.6%増の46億5400万円だった。

■アドバンテスト <6857>  5,943円  +120 円 (+2.1%)  本日終値

全体相場が軟調ななか、アドバンテスト<6857>が逆行高を演じている。1月31日の取引終了後、24年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。今期の売上高予想を100億円増額し4800億円(前期比14.3%減)に、最終利益の見通しを45億円増額して645億円(同50.5%減)に上方修正した。高性能メモリー向けのテスター需要の拡大などが寄与する。また、生成AI関連向けの半導体需要の高まりが関連する設備投資を促し、24年後半からテスター需要をけん引するとの見方も示しており、これらを受けて、今後の成長を見込んだ買いが集まったようだ。1~3月期の想定為替レートは1ドル=145円、1ユーロ=155円とした。4~12月期の売上高は前年同期比15.0%減の3507億4400万円、最終利益が同52.8%減の471億4300万円だった。

■ANAホールディングス <9202>  3,309円  +39 円 (+1.2%)  本日終値

ANAホールディングス<9202>が堅調。1月31日の取引終了後、24年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。今期の売上高予想は1兆9700億円から2兆300億円(前期比18.9%増)、経常利益予想は1150億円から1900億円(同69.9%増)に引き上げた。経常利益は6期ぶりの最高益更新を見込む形となり、支援材料となったようだ。整備関連費用や人件費の増加が見込まれるなかにあって、訪日外国人客の増加などを背景に堅調な旅客需要が続くと想定し、業績予想に織り込んだ。4~12月期の売上高は前年同期比22.6%増の1兆5435億8100万円、経常利益は同2.2倍の2071億3300万円だった。

■あおぞら銀行 <8304>  2,557円  -700 円 (-21.5%) ストップ安   本日終値  東証プライム 下落率トップ

あおぞら銀行<8304>はストップ安。同社は午前9時ごろ、24年3月期連結業績予想について最終損益を240億円の黒字から一転280億円の赤字(前期87億1900万円の黒字)に下方修正すると発表。あわせて、第3四半期末と期末の配当予想を無配にするとし、これらを嫌気した売りが膨らんでいる。米国オフィス向け不動産ノンリコースローンへの追加引き当てや、有価証券ポートフォリオの再構築に伴う損失計上が響く。今期の年間配当額は既に実施済みの第1・第2四半期末の各38円、計76円(前期154円)となる見込み。同時に発表した第3四半期累計決算は経常収益が1932億5400万円(前年同期比52.9%増)、最終損益が147億500万円の赤字(前年同期157億1100万円の黒字)だった。

■エンプラス <6961>  9,860円  -2,300 円 (-18.9%)  本日終値  東証プライム 下落率2位

エンプラス<6961>が大幅安。1月31日取引終了後に4~12月期連結決算を発表。売上高が前年同期比13.4%減の279億5400万円、営業利益が同49.7%減の35億5400万円で着地しており、これを嫌気した売りが出ている。世界経済の減速や半導体需要の低迷が逆風となった。各種ICテスト用ソケットやバーンインソケットが落ち込んだほか、遺伝子検査用製品が低調だった。なお、通期の減収減益見通しに変更はない。

■住友ファーマ <4506>  354円  -80 円 (-18.4%) ストップ安   本日終値  東証プライム 下落率3位

住友ファーマ<4506>はストップ安。1998年の安値(388円)を下回り、82年以来およそ42年ぶりの安値圏に沈んだ。1月31日取引終了後、24年3月期連結業績予想について売上高を3620億円から3170億円(前期比42.9%減)へ、最終損益を800億円の赤字から1410億円の赤字(前期745億1200万円の赤字)へ下方修正すると発表しており、これが嫌気された。北米セグメントで基幹3製品(オルゴビクス、マイフェンブリー、ジェムテサ)や非定型抗精神病薬「ラツーダ」が下振れするほか、北米グループ会社の再編に伴う事業構造改善費用が想定を上回る見込み。想定為替レートの見直しにより為替差益が増加する一方、販管費や研究開発費も増える。

■エムスリー <2413>  2,057円  -297.5 円 (-12.6%)  本日終値  東証プライム 下落率5位

31日に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)最終が7%減益で着地・10-12月期も13%減益」が嫌気された。

エムスリー <2413> [東証P] が1月31日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結最終利益は前年同期比6.8%減の366億円に減り、通期計画の500億円に対する進捗率は73.2%にとどまり、5年平均の78.0%も下回った。

⇒⇒エムスリーの詳しい業績推移表を見る

■SBテクノロジー <4726>  2,270円  -230 円 (-9.2%)  本日終値  東証プライム 下落率7位

31日に決算を発表。「今期経常を一転1%減益に下方修正、配当は10円増額」が嫌気された。

SBテクノロジー <4726> [東証P] が1月31日大引け後(15:00)に決算を発表。24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比1.0%減の34.5億円となった。同時に、今期の年間配当を従来計画の60円→70円(前期は60円)に増額修正した。

⇒⇒SBテクノロジーの詳しい業績推移表を見る

■アイティメディア <2148>  1,359円  +300 円 (+28.3%) ストップ高   本日終値

アイティメディア<2148>がストップ高。1月31日取引終了後に配当方針の変更を発表し、連結配当性向70%以上を目標とする方針を新たに掲げた。これに基づき、24年3月期の配当予想を30円から115円(前期28円)へ大幅上方修正しており、これを評価した買いが膨らんでいる。来25年3月期も年100円の高水準の配当を行う見通し。同時に発表した23年4~12月期連結決算は売上高が前年同期比10.1%減の57億6900万円、営業利益が同28.0%減の15億6400万円だった。米テクノロジー市場の成長鈍化を背景とした外資系顧客からの収益減をはじめ、デジタルイベント収益や運用型広告収益の減少が響いた。

■KSK <9687>  3,765円  +700 円 (+22.8%) ストップ高   本日終値

KSK<9687>がストップ高。1月31日の取引終了後、24年3月期の年間配当予想の修正を発表。普通配当に関し、従来の予想から2円増額して88円に修正したうえで、普通配当と同額の88円に創立50周年の節目としての特別加算分50円を上乗せした記念配当138円を実施する予定。普通配当と記念配当をあわせて年間配当は226円を見込む。前期比146円の大幅増配の計画となり、ポジティブ視されたようだ。同社はあわせて、連結子会社の譲渡に伴う株式売却益の発生を踏まえ、24年3月期の最終利益予想を3000万円増額して17億4000万円(前期比7.6%増)に上方修正した。

■三ツ知 <3439>  936円  +150 円 (+19.1%) ストップ高   本日終値

三ツ知<3439>がストップ高。1月31日の取引終了後、24年6月期の連結業績と配当予想の修正を発表。経常利益の見通しを2億3600万円から4億2400万円(前期比3.0倍)に引き上げた。中間配当は従来の計画から5円50銭増額して9円50銭で決定したことも相まって、材料視されたようだ。コスト削減の取り組みが奏功したほか、円安効果も加わり利益が計画を上振れる見込みとなった。今期の売上高の見通しは137億7200万円から134億3300万円(同7.0%増)に引き下げた。国内における既存製品の売上高が想定を下回る見込みとなったという。あわせて開示した第2四半期累計(7~12月)の売上高は前年同期比7.4%増の67億9300万円、経常利益は同5.4倍の2億4700万円だった。

■インヴァスト <7338>  994円  +150 円 (+17.8%) ストップ高   本日終値

インヴァスト<7338>はストップ高。1月31日の取引終了後、自社の株主を川路猛代表取締役社長が代表社員を務めるTKC(東京都中央区)のみとし、非公開化するための手続きとして株式併合を実施すると発表。1株1150円でスクイーズアウト(強制買い取り)を行うとしており、この価格にサヤ寄せする格好となっている。3月27日に開催される臨時株主総会での承認を経て、4月25日に上場廃止となる見通し。発表を受け、東京証券取引所は31日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定した。

●ストップ高銘柄

ベガコーポレーション <3542>  606円  +100 円 (+19.8%) ストップ高   本日終値

など、11銘柄

●ストップ安銘柄

アライドアーキテクツ <6081>  310円  -80 円 (-20.5%) ストップ安   本日終値

など、3銘柄

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