話題株ピックアップ【夕刊】(3):パナHD、GENDA、アルファ
■パナHD <6752> 1,446円 +63.5 円 (+4.6%) 本日終値
パナソニック ホールディングス<6752>が大幅続伸。前週末2日の取引終了後に発表した第3四半期累計(23年4~12月)連結決算が、売上高6兆3003億円(前年同期比1.2%増)、営業利益3202億5700万円(同36.7%増)、純利益3991億7800万円(同2.5倍)と大幅増益となったことが好感された。中国市場向けの市況悪化に加え、半導体事業譲渡に伴う商流変更の影響があり、電子部品などのインダストリー部門は苦戦したものの、自動車生産の回復でオートモーティブ部門が大幅増益となったことが寄与した。また、北米の電気自動車(EV)向け電池が好調だったほか、気候変動対策を支援する米国インフレ抑制法に係る補助金(IRA補助金)の計上などでエナジー部門も好調だった。なお、24年3月期通期業績予想は、売上高8兆4000億円(前期比0.3%増)、営業利益4000億円(同38.6%増)、純利益4600億円(同73.3%増)の従来見通しを据え置いている。
■GENDA <9166> 3,570円 +95 円 (+2.7%) 本日終値
GENDA<9166>が4連騰で一時165円高の3640円まで買われ、1月26日につけた3545円を上回り上場来高値に買われた。アミューズメント事業を国内外で展開しM&A戦略などを駆使して業容を広げている。現在の収益の柱を担うのは20年にセガから取得したアミューズメント施設「GiGO」(取得後名称変更)で店舗数の拡大が売り上げ基盤の強化につながっている。24年1月期営業利益は前の期比18%増の50億円と2ケタ成長を見込むが、25年1月期以降も成長トレンドの継続が見込まれる。同社株は昨年7月28日に東証グロース市場に上場してまだ半年あまりだが、株価は成長期待から昨年11月を境に一貫した上昇波動を形成中。直近では、1月24日にロックアップが解除されたことで仕掛け的な売りに晒されたが、翌25日にストップ高に買われるなど逆に上値指向の強さを際立たせた経緯がある。
■アルファシステムズ <4719> 3,245円 +85 円 (+2.7%) 本日終値
アルファシステムズ<4719>が続伸。前週末2日の取引終了後、大学向けに授業を録画して復習で活用できる「授業録画配信ソリューション」と、独自の付加価値となる「運用自動化オプション」の販売を開始したと発表しており、好材料視された。同社は21年度に、東北工業大学にフォトロン(東京都千代田区)の「Spider Rec」「CLEVAS」と各種AV機器などを組み合わせたシステムを納入しており、ここで得られたノウハウを生かして全国の大学に「授業録画配信ソリューション」として営業展開する。また、同社独自の付加価値として「運用自動化オプション」の提供を開始するとしており、同オプションを利用することで授業の録画、授業が行われているか否かの仕分け及び学修支援システム(LMS)への公開までを自動で行うため、教員は普段通り授業を行うだけで良いほか、学生にとっても定期的なタイミングで動画が公開されるため復習の計画を立てやすくなるとしている。
■松風 <7979> 2,891円 +75 円 (+2.7%) 本日終値
松風<7979>が3日ぶりに反発。前週末2日の取引終了後に発表した第3四半期累計(23年4~12月)連結決算が、売上高254億300万円(前年同期比7.0%増)、営業利益34億900万円(同3.6%増)と営業増益となり、あわせて期末配当予想を27円から38円(年58円)へ引き上げたことが好感された。前期からの懸案事項であった化工品類の供給制約・受注残について概ね解消されたほか、新製品である歯科用デジタルカメラの次期モデルの販売開始や、海外での既存製品の販売拡大、為替が円安で推移したことなどが寄与した。なお、純利益は税金費用の増加により27億4700万円(同1.7%減)となった。24年3月期通期業績予想は、売上高348億8800万円(前期比10.1%増)、営業利益43億800万円(同12.6%増)、純利益32億400万円(同2.2%増)の従来見通しを据え置いている。
■MonotaRO <3064> 1,443円 +21.5 円 (+1.5%) 本日終値
MonotaRO<3064>が大幅続伸。前週末2日の取引終了後、23年12月期の連結決算発表にあわせ、24年12月期の業績予想を開示した。今期の売上高予想は前期比12.7%増の2865億7000万円、最終利益予想は同15.1%増の250億9600万円とした。前期に続き過去最高益を更新する計画。更に、年間配当予想は同3円増配の19円とし、買い安心感をもたらしたようだ。積極的な顧客獲得・営業活動を展開するとともに、取扱商品点数の拡充や配送ネットワークの強化などを進める。韓国やインドネシア、インドでの事業拡大にも取り組む。23年12月期の売上高は前の期比12.5%増の2542億8600万円、最終利益は同16.9%増の218億1300万円だった。
■ファーストリテイリング <9983> 39,100円 +280 円 (+0.7%) 本日終値
ファーストリテイリング<9983>が3日ぶりに反発。前週末2日の取引終了後に発表した1月度の国内ユニクロ売上速報で、既存店とEコマースを合わせた売上高が前年同月比0.4%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。気温が例年より高く推移したことで、春先まで着られる冬物商品や、春物新商品の販売が順調だった。内訳では客数が同1.3%減と2カ月連続で前年割れとなったが、客単価は同1.8%増と再び上昇に転じた。
■セガサミー <6460> 2,227.5円 +11.5 円 (+0.5%) 本日終値
セガサミーホールディングス<6460>がしっかり。前週末2日の取引終了後、子会社セガが1月26日に発売した「龍が如く8」がシリーズ最速の発売1週間で全世界累計販売本数100万本を突破したと発表しており、好材料視された。
■イリソ電子工業 <6908> 3,100円 -310 円 (-9.1%) 本日終値 東証プライム 下落率2位
イリソ電子工業<6908>は大幅安で昨年来安値更新。前週末2日取引終了後、24年3月期連結業績予想について売上高を570億円から545億円(前期比3.0%増)へ、営業利益を77億円から65億5000万円(同5.6%減)へ下方修正すると発表。従来の増益予想から一転減益の見通しを示しており、これを嫌気した売りが出ている。一部車載市場における成長鈍化と、コンシューマーやインダストリアル市場の低迷継続が予想されるため。なお、同時に発表した第3四半期累計決算は売上高が411億4000万円(前年同期比4.1%増)、営業利益が47億9200万円(同8.6%減)だった。
■クオールHD <3034> 1,637円 -144 円 (-8.1%) 本日終値 東証プライム 下落率3位
クオールホールディングス<3034>が大幅安。前週末2日取引終了後に発表した23年4~12月期連結決算は、売上高が前年同期比6.7%増の1345億2800万円、営業利益が同16.2%減の57億2900万円だった。営業減益となったことが嫌気され売られている。前期に実施したM&Aや新規出店、在宅・施設調剤の推進が売り上げ面で寄与。一方、運営コストの増加や薬価・調剤報酬改定に関する地域支援体制加算の経過措置終了などが影響し、利益は押し下げられた。なお、通期の増収増益見通しは据え置いている。
■住友化学 <4005> 309.3円 -23.4 円 (-7.0%) 本日終値 東証プライム 下落率5位
住友化学<4005>が急反落。前週末2日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、売上高を2兆7000億円から2兆4800億円(前期比14.3%減)へ、営業損益を700億円の赤字から1450億円の赤字(前期927億5200万円の黒字)へ、最終損益を950億円の赤字から2450億円の赤字(同69億8700万円の黒字)へ下方修正し、期末配当予想を6円から3円(年9円)へ減額したたことが嫌気された。医薬品事業で北米での進行性前立腺がん治療剤「オルゴビクス」、子宮筋腫治療剤「マイフェンブリー」、過活動膀胱治療剤「ジェムテサ」、非定型抗精神病薬「ラツーダ」などの売り上げが計画を下回る見込みであることに加えて、石化製品などエッセンシャルケミカルズ事業で持ち分法適用関連会社であるラービグ・リファイニング・アンド・ペトロケミカル・カンパニーの業績悪化が見込まれることが響く。また、事業環境の変化を踏まえた事業構造改善費用の計上などが見込まれることも利益を押し下げる。同時に発表した第3四半期累計(23年4~12月)決算は、売上高1兆8069億円(前年同期比19.9%減)、営業損益1606億3400万円の赤字(前年同期714億4100万円の黒字)、最終損益1097億7800万円の赤字(同603億1000万円の黒字)だった。
■アイリッジ <3917> 606円 +100 円 (+19.8%) ストップ高 本日終値
アイリッジ<3917>がストップ高。5日午後2時、JR西日本<9021>と業務提携を締結したと発表しており、材料視されたようだ。データ分析およびDX(デジタルトランスフォーメーション)支援領域での更なるビジネス拡大を目指し、相互に協力を進める。提携を通じ、JR西日本グループが提供するデータの分析及びソリューションに関し、鉄道各社・事業会社などへの営業活動を共同で展開する。アイリッジはJR西日本のデジタル人材子会社であるTRAILBLAZERの人材獲得における支援も行う。
■ビートレンド <4020> 932円 +150 円 (+19.2%) ストップ高 本日終値
ビートレンド<4020>がストップ高の水準となる前営業日比150円高の932円に買われた。5日午前11時半、パルコデジタルマーケティング(東京都渋谷区)が提供を開始する新サービス「エコテックサービス」に、開発・戦略パートナーとして参画すると発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。28日に提供が始まる同サービスは、企業におけるサステナブル施策の実施を支援するもの。取引先のサステナブル関連情報などの一元化・見える化を実現。企業間のコミュニケーションの省力化・効率化も促す。
●ストップ高銘柄
AIAIグループ <6557> 1,393円 +300 円 (+27.5%) ストップ高 本日終値
ベビーカレンダー <7363> 1,797円 +300 円 (+20.0%) ストップ高 本日終値
アルメディオ <7859> 963円 +150 円 (+18.5%) ストップ高 本日終値
など、10銘柄
●ストップ安銘柄
SDSホールディングス <1711> 406円 -80 円 (-16.5%) ストップ安 本日終値
など、1銘柄
株探ニュース