話題株ピックアップ【夕刊】(3):冶金工、ヤマトHD、アステリア

注目
2024年2月6日 15時17分

■日本冶金工業 <5480>  4,225円  -445 円 (-9.5%)  本日終値  東証プライム 下落率3位

日本冶金工業<5480>が大幅安で3日続落。5日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、売上高を1800億円から1770億円(前期比11.2%減)へ、営業利益を210億円から185億円(同36.8%減)へ、純利益を130億円から115億円(同41.6%減)へ下方修正したことが嫌気された。主要原料であるニッケルの価格相場下落に伴う在庫評価損や、ニッケルの先安感などによる高機能材物件の一部先送りの影響などから第3四半期時点の収益状況が悪化していることが要因としている。なお、同時に発表した第3四半期累計(23年4~12月)決算は、売上高1377億8700万円(前年同期比8.2%減)、営業利益159億500万円(同31.1%減)、純利益108億1200万円(同30.5%減)だった。

■ヤマトホールディングス <9064>  2,440.5円  -191.5 円 (-7.3%)  本日終値  東証プライム 下落率5位

ヤマトホールディングス<9064>は急反落。5日の取引終了後に24年3月期連結業績予想の下方修正を発表。売上高を1兆7850億円から1兆7650億円(前期比2.0%減)へ、営業利益を650億円から400億円(同33.4%減)へ引き下げており、これを嫌気した売りが出ている。宅配便収入が想定を下回って推移していることに加え、国際輸送の減少傾向が継続していることが要因。委託費を中心とした下払経費の単価上昇も響く。なお、同時に発表した第3四半期累計決算は売上高が1兆3668億円(前年同期比2.1%減)、営業利益が503億6200万円(同24.2%減)だった。あわせて、27年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。最終年度に売上高2兆~2兆4000億円、営業利益1200億~1600億円を目指す。

■アステリア <3853>  659円  +73 円 (+12.5%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位

アステリア<3853>が急伸。一時ストップ高の水準となる前営業日比100円高の686円に買われた。同社の出資先でAI関連事業などを展開する米ナスダック上場のゴリラ・テクノロジー・グループ<GRRR>が、米国時間5日に決算を発表した。9月30日までの9カ月間の累計で収益が前年同期比で大幅に増加したことが明らかとなり、ゴリラ社の株価は前営業日比96%の上昇となった。ゴリラ社の成長による業績へのポジティブな影響を見込んだ投資家の買いがアステリア株を押し上げたようだ。アステリアは今年1月5日、ゴリラ社の株価下落を背景に、24年3月期第3四半期(10~12月)において約3億円の有価証券評価損を計上する見込みだと発表。第3四半期累計(4~12月)では、約42億円の有価証券評価損になる見込みとしている。

■ブレインパッド <3655>  1,260円  +137 円 (+12.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位

ブレインパッド<3655>は急伸し昨年来高値更新。5日取引終了後に24年6月期連結業績予想の修正を発表。営業利益を前期比1.9~2.1倍の13億~14億円とし、従来予想の11億円から引き上げたことが買い手掛かりとなっている。前年に発生した一過性の費用がなくなったことに加え、個々のプロジェクト収支の改善活動をはじめとする利益確保に向けた取り組みが奏功し、上期利益が上振れしたことが要因。売上高見通しについては現時点の営業活動の状況を踏まえ、同12.3%増の110億円とする従来予想を据え置いた。

■APAMAN <8889>  514円  +48 円 (+10.3%)  本日終値

APAMAN<8889>は大幅続伸。午前8時30分ごろ、ティーケーピー<3479>が同社株の259万1800株(議決権比率14.37%)を6日付で取得すると発表しており、好材料視された。不動産オーナー向けサービスの提供・拡充に向けたシナジーの創出や、法人顧客の相互送客などが目的という。なお、24年2月期業績への影響は軽微としている。

■焼津水産化学工業 <2812>  1,350円  +121 円 (+9.9%)  本日終値

焼津水産化学工業<2812>がカイ気配スタートで急伸。5日の取引終了後、いなば食品(静岡市清水区)傘下のJump Lifeが焼津水化に対し、非公開化を目的に1株1350円でTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。焼津水化はTOB価格にサヤ寄せする動きをみせている。買付予定数の下限は762万8200株で、上限は設定しない。買付期間は2月6日から3月21日まで。TOB成立後は所定の手続きを経て、焼津水化は上場廃止となる見込み。旧村上ファンド系とされるシティインデックスイレブンらは今回のTOBに応募する意向を示しているという。焼津水化はTOBに賛同の意見を表明し、株主に応募を推奨した。東京証券取引所は5日、焼津水化を監理銘柄(確認中)に指定した。

■ヤマシンフィルタ <6240>  363円  +31 円 (+9.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位

ヤマシンフィルタ<6240>が大幅高で3日続伸。5日の取引終了後、24年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。最終利益の見通しは5億2000万円から7億6000万円(前期比17.8%増)に引き上げた。減益予想から一転、増益を計画する形となり、好感されたようだ。建機用フィルタ事業における価格転嫁の進展や原価低減活動の効果が利益を押し上げる。今期の売上高予想は2000万円増額して174億1000万円(同6.4%減)に小幅に上方修正した。4~12月期の売上高は前年同期比5.7%減の133億700万円、最終利益は同16.7%増の6億3700万円だった。

■いであ <9768>  2,092円  +153 円 (+7.9%)  本日終値

いであ<9768>が3連騰し連日の昨年来高値更新。5日の取引終了後に発表した24年12月期連結業績予想で、売上高235億円(前期比3.5%増)、営業利益31億円(同11.1%増)と2ケタ営業増益を見込み、年間配当予想を前期比25円増の期末一括90円としたことが好感された。環境コンサルタント事業で化学物質の環境リスク評価に係る大型業務や海洋環境調査関連業務の期首受注残高があるほか、建設コンサルタント事業で防災・減災関連業務やインフラ施設の設計・維持管理関連業務などの期首受注残高があることが寄与する。また、期内受注業務の売り上げ増加も見込まれている。なお、23年12月期決算は、売上高226億9800万円(前の期比1.5%減)、営業利益27億9100万円(同11.5%減)だった。営業利益は減益だったが、従来予想の25億円を上回って着地した。

■綜研化学 <4972>  2,997円  +185 円 (+6.6%)  本日終値

綜研化学<4972>が大幅続伸し、昨年来高値を更新した。同社は5日取引終了後、24年3月期第3四半期累計(23年4~12月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比2.1倍の31億3300万円となり、通期計画の40億円に対する進捗率は78.3%となった。売上高は同6.6%増の310億1100万円で着地。液晶ディスプレー関連分野での生産調整が一巡し、中国市場を中心に需要の回復が進んだことに加え、利益面ではコスト削減や採算是正の効果などが寄与した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。

■AVILEN <5591>  2,184円  +129 円 (+6.3%)  本日終値

AVILEN<5591>が急反騰、一時約13%高の2320円まで駆け上がる場面があった。ここ半導体主力株の人気が続く一方、中小型の人工知能(AI)関連株にも短期資金の攻勢が活発化している。そのなか、目先調整を入れていた同社株は戻り余地の大きさに着目した買いが流入した。AIソフトウェアの開発のほか、AI人材育成支援ビジネスであるビルドアップパッケージなどに注目が集まっている。昨年9月27日に東証グロース市場に新規上場したニューフェースだが、株価は1月9日に上場後の高値である2860円をつけた後は株式需給要因の売りによって大きく下値を探る展開を強いられていた。ただ、23年12月期業績は営業利益段階で前の期比2.1倍の2億3600万円を見込むなど急成長途上にあり、2000円近辺は値ごろ感からの押し目買いが活発化した。

●ストップ高銘柄

売れるネット広告社 <9235>  1,904円  +400 円 (+26.6%) ストップ高   本日終値

マリオン <3494>  498円  +80 円 (+19.1%) ストップ高   本日終値

ぷらっとホーム <6836>  1,063円  +150 円 (+16.4%) ストップ高   本日終値

ビートレンド <4020>  1,082円  +150 円 (+16.1%) ストップ高   本日終値

デリバリコン <9240>  737円  +100 円 (+15.7%) ストップ高   本日終値

など、7銘柄

●ストップ安銘柄

内海造船 <7018>  4,800円  -1,000 円 (-17.2%) ストップ安   本日終値

など、2銘柄

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