注目銘柄ダイジェスト(前場):ACCESS、ウエルシアHD、ティムスなど
楽天銀行<5838>:2854円(+167円)
大幅続伸。先週末に株主優待制度の導入を発表しており、買い材料につながっているようだ。3月末に100株以上を保有し、楽天銀行に個人口座を開設している株主が対象となる。定期預金やエクステ預金、住宅ローンなどにおいて、金利優遇やキャッシュバックなどが実施されるもよう。ビジネスへの理解をより一層深めてもらうこと、並びに、株式の魅力を高めて中長期的に保有してもらうことを目的としている。
IBJ<6071>:610円(+41円)
大幅反発。発行済み株式数の1.31%に当たる50万株、3億円を上限とする自己株式の取得を実施すると発表。取得期間は2月26日から8月25日まで。資本効率の向上及び経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の実施並びに株主への一層の利益還元を目的とし、直近の株価水準も考慮としている。2月9日自社株買いを発表、上限となる3億円の取得を早々と終了しており、再度の自社株買い実施となる格好に。
ACCESS<4813>:1088円(+150円)
ストップ高。防衛省では、今春にも民間の次世代通信技術を安全保障に活用するための計画を策定すると報じられている。NTTが開発中の次世代通信基盤「IOWN」を第1弾に想定とされている。IOWNは光通信技術で通信網を築く構想であり、情報を電気信号に置き換えずに送信できるのが特徴となっている。同社は昨年12月、IOWNの発展を目的としてNTTと資本提携を締結しており、関連銘柄として関心が向かう展開になっているようだ。
ウエルシアHD<3141>:2978.5円(+417.5円)
大幅反発。ツルハHDと経営統合する検討に入ったと報じられている。親会社のイオンがツルハHD株を保有する投資ファンドと株式の取得で最終調整、取得後にイオン主導で両社の統合を進めるもよう。統合手法としては、株式交換によって同社をツルハHDの傘下にする案が浮上しているようだ。統合が実現すればドラッグストア市場の4分の1を占める巨大チェーンとなるもよう。再編過程におけるプレミアムの付与、スケールメリットへの期待などが先行する形に。
三井E&S<7003>:1744円 カ -
ストップ高買い気配。先週末も後場から急伸してストップ高まで値を上げる展開となっていた。バイデン大統領が港湾施設や設備に関するサイバーセキュリティー対策を強化する大統領令を発出。クレーンに中国製が増えていることを懸念し、補助金を含め5年間で200億ドルを投じてクレーンの国産化や安全対策向上を図るもよう。それに伴い、同社の米子会社では政府支援を踏まえクレーンの米国内生産を再開する方針を示している。
ティムス<4891>:339円(+46円)
大幅に続伸。香港のJIXING社が開発中の治療抵抗性または制御不能な高血圧患者の治療を適応とした低分子アルドステロン合成阻害剤「JX09」について、日本での開発販売権に関するライセンス契約を締結したと発表している。ティムスはJIXINGからJX09の日本でのロイヤリティ・フリーの独占的な開発販売権を取得し、JIXINGはJX09のグローバル開発の一環としてティムスが日本で行う開発費の75%を500万ドルを上限として負担する。
ラストワンマイル<9252>:3540円(+210円)
大幅に4日ぶり反発。4万株(1.50億円)を上限として自社株買いを実施すると発表している。発行済株式総数(自社株を除く)に対する割合は1.51%。取得期間は3月1日から同月29日まで。今後のM&A戦略(M&Aや資本業務提携等)の実施に備えることが目的としている。前営業日までの続落で株価が25日、75日、200日の各移動平均線を下回っていたことから、自律反発に期待した買いも入っているようだ。
ネクストジェン<3842>:876円(+58円)
大幅に3日ぶり反発。24年3月期の営業利益予想を従来の1.10億円から1.80億円(前期実績0.31億円)に上方修正している。クラウドサービス事業で売上原価が圧縮するほか、リモートワークの継続など働き方改革推進による営業活動費の効率的な利用、オフィスエリアの見直しで費用支出が期初の想定より下回ったため。併せて期末配当予想を従来の3.00円から5.00円(前期末実績は無配)に増額修正している。
《ST》