株価指数先物【寄り前】 TOPIX型への資金シフトを意識させる可能性

市況
2024年2月27日 8時17分

大阪3月限ナイトセッション

日経225先物 39350 +120 (+0.30%)

TOPIX先物 2681.0 +4.0 (+0.14%)

シカゴ日経平均先物 39340 +110

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

26日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。29日に米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として重視する1月の米個人消費支出(PCE)物価指数の発表を控えるほか、JPモルガン・チェース<JPM>のダイモンCEOが米経済に対し慎重な姿勢を維持したことから、持ち高調整の売りが優勢となった。そのなかで、マイクロン・テクノロジー<MU>がAI向け半導体の量産開始を好感されて買われたほか、エヌビディア<NVDA>やクアルコム<QCOM>など半導体株の一角が買われて相場を下支えした。S&P500業種別指数は、自動車・同部品、食品・生活必需品小売、半導体・同製造装置が上昇した一方で、メディア、公益事業、電気通信サービスが下落。

シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比110円高の3万9340円だった。日経225先物(3月限)は日中比変わらずの3万9230円で始まり、直後に付けた3万9210円を安値にロングが優勢となり、米国市場の取引開始時には3万9400円台を回復。その後も強含み、中盤にかけて一時3万9490円まで買われる場面も見られた。ただし、終盤にかけては米国市場が弱含むなかで3万9300円~3万9400円辺りのレンジ推移が続き、3万9350円でナイトセッションの取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の展開になりそうだ。エヌビディアの好決算をきっかけにAI関連の物色が継続しており、マイクロン・テクノロジーの4%を超す上昇が、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になりそうだ。ただし、エヌビディアは決算後の急騰以降は高値圏での膠着が続いており、利益を確定させる動きが強まっているようだ。SOX指数は1%を超える上昇となり、ショートは避けたいところだが、日経平均型からTOPIX型への資金シフトが意識されてくる可能性がありそうだ。

日経225先物は、上向きで推移するボリンジャーバンドの+2σ(3万9580円)に沿った形でトレンドを形成しているためロング対応は継続ながら、+2σ突破を狙ったロングは強まりづらいだろう。+2σ接近では短期的なショートが入りやすく、オプション権利行使価格の3万9250円から3万9500円辺りの狭いレンジでの推移を想定する。+2σ近辺での攻防からショートが積み上がるのを見極めつつ、その後のカバー狙いのスタンスになろう。

VIX指数は13.74(前日は13.75)に低下した。前日の値幅の範囲内での推移であり、PCEの結果待ちとなるなかで動きづらいところだろう。PCEを無難に通過し、利食いの動きが強まってきたエヌビディアが高値圏での推移が続くことで、13.38辺りに位置している75日移動平均線を割り込み、ショートカバーを強めてくる展開に期待したいところである。

なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.65倍に低下した。14.73倍に上昇して始まった後は、東京エレクトロン <8035> [東証P]、レーザーテック <6920> [東証P]、SCREENホールディングス <7735> [東証P]などが弱含み、NTロングを巻き戻す動きに向かわせた。TOPIX型へのシフトが意識されるなか、目先的にはNTショートの動きをみせてくるかが注目されそうだ。ただし、+1σが14.57に位置しており、同水準まで低下する局面では、改めてNTロングに向かわせるタイミングとみておきたい。

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