話題株ピックアップ【夕刊】(1):住石HD、ラウンドワン、カプコン

注目
2024年3月7日 15時15分

■住石ホールディングス <1514>  5,380円  +515 円 (+10.6%) 一時ストップ高   本日終値

住石ホールディングス<1514>が連日急騰。特段の材料がないなかで「連日の急騰がさまざまな思惑を広げる形となり、短期資金を巻き込んで人気化している」(国内証券の投資情報担当者)という。米大統領選の共和党候補に関し、トランプ前大統領の指名獲得が確実な状況となるなか、トランプ氏の大統領再選シナリオを見据えて、石炭関連株である住石HDへの資金が流入しているとの見方が一部にあり、この日は日本コークス工業<3315>も大幅高となるなど、思惑買いが広がっている。更に、住石HDに対しては、空売りポジションを抱える外資系の機関投資家がショートカバーに動かざるを得なくなるとの思惑もあって、投資家の関心が一段と高まっている面もあるとみられている。

■ボードルア <4413>  3,585円  +235 円 (+7.0%)  本日終値

ボードルア<4413>が続急伸。6日の取引終了後、ソフトウェアのテスト・検証業務などを行うFunClock(東京都港区)を株式取得と株式交換を通じて完全子会社化すると発表しており、好材料視された。ボードルアは、ITインフラストラクチャ分野の中でも先端技術分野に主軸を置き、専門人材・高度専門人材が企画・提案から運用フェーズまでを手掛けているが、テスト・検証フェーズを行うFunClockをグループ化することでサービスの効率化を図ることが目的。FunClockの発行済み株数2000株のうち、株式取得により1100株を取得し、残り900株を株式交換により取得するとしており、株式取得による取得価額は3億8700万円、株式交換ではFunClock株式1株に対して、ボードルア株式110.6797株を割当交付するとしている。なお、同件による業績への影響は精査中としている。

■FJネクHD <8935>  1,319円  +86 円 (+7.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位

FJネクストホールディングス<8935>が後場に急伸し、昨年来高値を更新した。7日午後2時に24年3月期の連結業績予想を上方修正したと発表。期末配当予想も増額しており、これらを評価した買いが入ったようだ。今期の売上高予想は930億円から1000億円(前期比18.1%増)、経常利益予想は75億円から90億円(同9.5%増)に見通しを引き上げた。経常利益は減益予想から一転して増益を見込む。不動産開発事業において、資産運用型マンションの販売が計画を上回った。期末配当予想はこれまでの24円に特別配当2円を加え26円とした。年間配当予想は50円(前期比2円増配)となる。

■ラウンドワン <4680>  768円  +41 円 (+5.6%)  本日終値

ラウンドワン<4680>が後場一段高で新値追い。同社はきょうの午前11時45分ごろ、2月の売り上げ状況(速報値)を公表。既存店売上高は前年同月比10.2%増となり、1月の伸び率(4.7%増)から拡大したことが好感されたようだ。うるう年で営業日が前年同月と比較して1日多かったことや、土日祝日数が1日多かったことなどを考慮すると実質で約6%増だったという。また、直近(2月26日~3月3日)の既存店売上高は前年同週比で約4%増になったとしている。

■荏原実業 <6328>  3,505円  +150 円 (+4.5%)  本日終値

荏原実業<6328>が大幅反発し昨年来高値を更新。6日の取引終了後、「停電時マンホールポンプ起動支援システム」が、国土交通省が運営する、民間企業などにより開発された新技術に係る情報を共有及び提供するためのデータベースである「NETIS」に登録されたと発表しており、好材料視された。「停電時マンホールポンプ起動支援システム」は従来の発電機ではなく、電動車両(EV/PHEV)や可搬型蓄電池から給電することでポンプを応急起動しマンホールの溢水を防ぐ、都市の防災機能を強化するシステム。今回の登録により、コンサルタントを含む発注者や施工者に新技術として活用されやすくなり、需要増加が期待されている。

■そーせいグループ <4565>  1,662円  +65 円 (+4.1%)  本日終値

そーせいグループ<4565>は3日続伸。6日の取引終了後、台湾のフォルモサ・ファーマシューティカルズ社から250万ドル(約3億7600万円)のマイルストンを受領する予定だと発表しており、好材料視された。フォルモサ社が開発中の点眼液APP13007について、FDA(米国食品医薬品局)から術後眼炎及び疼痛治療薬として承認を取得したことから、マイルストンが発生した。APP13007はステロイドのナノ粒子製剤で、そーせいの100%子会社アクティバスファーマがデザイン・研究開発を行っていたが、そーせいは17年8月、アクティバス社の全株式をフォルモサ社へ譲渡。これに伴い、アクティバス社のパイプラインについてはフォルモサ社による開発の進捗に応じてマイルストンを受領し、開発品が上市された場合はロイヤルティーを受け取る契約となっているという。

■カプコン <9697>  6,168円  +202 円 (+3.4%)  本日終値

カプコン<9697>が大幅高。6日の取引終了後、24年3月期の期末配当予想を11円増額し38円に見直すと発表した。あわせて株式分割を発表しており、好感されたようだ。年間配当予想は65円となる。前期の年間配当は創業40周年記念配当10円を含めて63円だった。また、同社は3月31日を基準日として、4月1日付で1株を2株に分割する。株式の流動性の向上と投資家層の拡大が目的。効力日が4月1日であるため、24年3月期の期末配当は株式分割前の株式が対象となる。

■エイチ・アイ・エス <9603>  1,736円  +53 円 (+3.2%)  本日終値

エイチ・アイ・エス<9603>が3日続伸。この日の午前中、水面上を飛行する電動シーグライダーを開発する米リージェント・クラフト社(ロードアイランド州)に出資したと発表しており、好材料視された。リージェント社が開発する電動シーグライダーは、翼と水面の間に閉じ込められた空気のクッション“Ground Effect(地面効果)”によって、水上数メートル上を時速180マイル(約290キロ)で飛行する地面効果翼機の一つ。同社では現在12人乗りの「Viceroy」を開発中で、24年中に有人飛行テスト、数年以内に商用運航を予定しているほか、長期的には100人乗りの「Monarch」の商用運航開始を目指しているという。また、既に航空・海運分野などから600機以上のプレオーダーの契約を締結している。

■エービーシー・マート <2670>  2,764.5円  +66.5 円 (+2.5%)  本日終値

エービーシー・マート<2670>が4連騰。SMBC日興証券が6日、ABCマートの目標株価を2900円から3200円に引き上げた。投資評価は「1」を継続する。国内での出店余地は大きくはないとしながらも、免税売上の拡大や高単価商材の取り扱い拡大による客単価の上昇、消費者の実店舗回帰などが追い風となっていると指摘。2月の月次売上高は、ファッション専門店のなかで最も強いと評価した。同証券はABCマートの25年2月期の営業利益予想をこれまでの561億円から606億円に増額修正した。

■すかいらーく <3197>  2,250.5円  +31.5 円 (+1.4%)  本日終値

すかいらーくホールディングス<3197>が反発した。SBI証券が6日、すかいらーくの目標株価を引き上げた。修正後の目標株価は2000円(従来は1700円)と、足もとのすかいらーくの株価を下回っているものの、投資家の買い意欲を高める方向に作用したようだ。投資判断は「中立」を継続する。株主優待の使い勝手がよく、個人投資家に人気の銘柄で新NISAの開始でプレミアムがついて評価されている面があるとする一方、バリュープライスのブランドの売上構成比が高いことから、現状のインフレ下で売上総利益率を70%前後だった過去の水準まで戻すことは難しいとの見方も示している。

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