本日注目すべき【好決算】銘柄 アスクル、トリケミカル、HIS (15日大引け後 発表分)

注目
2024年3月18日 7時01分

3月15日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。

アスクル <2678> [東証P]  ★今期最終を75%上方修正・最高益予想を上乗せ、自社株買いも発表

◆24年5月期の連結最終利益を従来予想の103億円→180億円に74.8%上方修正。増益率が5.2%増→83.9%増に拡大し、従来の4期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。火災被害を巡る損害賠償請求訴訟の判決確定に伴い、特別利益117億円が発生することが最終利益を押し上げる。

併せて、発行済み株式数の2.31%にあたる225万株または45億円を上限に自社株買いを実施すると発表。

稲葉製作 <3421> [東証S]  ★今期経常を一転10%増益に上方修正、自社株買いも発表

◆24年7月期の連結経常利益を従来予想の29.1億円→34.3億円に17.9%上方修正。従来の6.3%減益予想から一転して10.4%増益見通しとなった。鋼製物置事業における価格改定の影響で売上高は計画を下回るものの、材料費や加工費の低減による原価率の改善に加え、営業費用の見直しなどで採算は大きく改善する。

併せて、発行済み株式数の3.0%にあたる50万株または7億5000万円を上限に自社株買いを実施すると発表。

トリケミカル <4369> [東証P]  ★今期経常は49%増益へ

◆24年1月期の連結経常利益は前の期比47.0%減の32.7億円に落ち込んだものの、続く25年1月期は前期比49.0%増の48.8億円にV字回復する見通しとなった。今期は半導体需要が緩やかに回復する中、半導体製造用化学化合物の需要も増加し、32.4%の大幅増収を見込む、

併せて、27年1月期に経常利益76億円を目指す中期経営計画を策定。

スマレジ <4431> [東証G]  ★今期経常を23%上方修正・最高益予想を上乗せ

◆24年4月期の経常利益(非連結)を従来予想の13億円→16億円に23.4%上方修正。増益率が45.4%増→79.5%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。スマレジ(POS)を中心とするクラウドサービス全体が好調に推移していることに加え、広告宣伝費や採用費の効率化、純増人員が未達となることも上振れにつながる。

コマースワン <4496> [東証G]  ★今期経常を一転15%増益に上方修正、配当も4円増額

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の5億円→7億円に39.8%上方修正。従来の17.4%減益予想から一転して15.5%増益見通しとなった。ECサイト構築プラットフォーム「フューチャーショップ」のARPU(1顧客あたりの平均売上)向上による粗利益の増加に加え、マーケティング費用への投資が抑えられたことが要因。

業績好調に伴い、年間配当を従来計画の34円→38円(前期は無配)に増額修正した。

モリ工業 <5464> [東証S]  ★今期経常を10%上方修正、配当も60円増額

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の58億円→64億円に10.3%上方修正。減益率が19.2%減→10.8%減に縮小する見通しとなった。ニッケル市況が安値圏で推移する中、下期に入り材料価格は低位で安定しており、販売価格は想定よりも下げ止まりとなったため、スプレッドを確保することができた。

併せて、年間配当を従来計画の170円→230円(前期は180円)に大幅増額修正した。

高見サイ <6424> [東証S]  ★今期経常を一転36%増益に上方修正、配当も3円増額

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の5.1億円→8.6億円に68.6%上方修正。従来の19.6%減益予想から一転して35.6%増益見通しとなった。自動券売機をはじめとする出改札機の売上増加に加え、原価率の低い交通システム機器の改造案件が伸びたことが要因。原価低減に取り組んだことなども上振れに貢献する。

業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の14円→17円(前期は14円)に増額修正した。

理経 <8226> [東証S]  ★今期経常を83%上方修正、配当も2円増額

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の2.3億円→4.2億円に82.6%上方修正。増益率が4.5%増→90.9%増に拡大する見通しとなった。システムソリューションで大学向けシステム案件が増加したうえ、ネットワークソリューションの保守・運用案件が好調に推移していることが要因。子会社エアロパートナーズにおける防衛省向け航空機部材、保守点検ビジネスの増加も上振れに貢献する。

業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の3円→5円(前期は3円)に大幅増額修正した。

八十二 <8359> [東証P]  ★今期経常を52%上方修正、配当も4円増額

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の210億円→320億円に52.4%上方修正。減益率が39.8%減→8.3%減に縮小する見通しとなった。有価証券関係損益の改善に加え、与信関係費用が低く抑えられる見込みとなったことを織り込んだ。

業績好調に伴い、年間配当を従来計画の20円→24円(前期は20円)に増額修正した。

丸三 <8613> [東証P]  ★未定だった今期配当は48円増配

◆従来未定としていた24年3月期の年間配当は60円(前期は12円)実施する方針とした。昨年9月に株主還元の更なる強化策として、24年3月期から28年3月期まで特別配当を実施する方針を決定。未定だった期末配当は普通配20円、特別配15円を実施する。

期末だけで配当利回りは3.5%と高水準で27日の権利付き最終日を前に、配当取り狙いの買いなどが見込まれる。

明豊エンタ <8927> [東証S]  ★上期経常は黒字浮上で上振れ着地・通期計画を超過

◆24年7月期上期(23年8月-24年1月)の連結経常損益は11.9億円の黒字(前年同期は0.6億円の赤字)に浮上し、従来予想の7.1億円の黒字を上回って着地。主力の不動産販売事業で第3四半期以降に販売を予定していた案件が前倒しになったことに加え、販売済み案件がいずれも想定より高い利益率・利益額を確保できたことが上振れの要因となった。

通期計画の11.8億円をすでに上回っており、業績上振れが期待される。

HIS <9603> [東証P]  ★今期経常を25%上方修正

◆24年10月期第1四半期(23年11月-24年1月)の連結経常損益は33.7億円の黒字(前年同期は38.2億円の赤字)に浮上して着地。好調な業績を踏まえ、通期の同利益を従来予想の72億円→90億円に25.0%上方修正。増益率が5.0倍→6.2倍に拡大する見通しとなった。主力の旅行事業やホテル事業を中心に業績が好調に推移していることを織り込んだ。

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