前場に注目すべき3つのポイント~海外勢のフローが限られこう着感の強い相場展開~

市況
2024年4月1日 8時40分

4月1日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■海外勢のフローが限られこう着感の強い相場展開

■東京電力HD、24/3 業績予想 営業利益 2640億円

■前場の注目材料:日立、グループ会社のGLS、家電直送体制を拡大、今年度3割

■海外勢のフローが限られこう着感の強い相場展開

1日の日本株市場は、名実ともに新年度相場入りに伴う新規資金の流入が期待されるが、海外勢のフローが限られるなか、こう着感の強い相場展開になりそうだ。3月29日の米国市場は、グッドフライデー(聖金曜日)の祝日で休場だった。日経225先物のナイトセッションは参加者が限られるなか、日中終値を挟んだ40510円~40610円での狭いレンジでの推移が続き、結局は日中比変わらずの40550円で終えている。円相場は1ドル151円30銭台で推移している。

日経平均株価は小動きで始まることになりそうだ。注目されていた2月の米個人消費支出(PCE)統計によると、連邦準備理事会(FRB)がインフレを判断する上で重視するPCEコア価格指数は前月比0.3%上昇となり、予想一致した。日経225先物のナイトセッションでの反応もなく、通過材料になりそうだ。もっとも、米国市場の反応を見極めたいとして先回り的な動きは限られると考えられ、グローベックスの米株先物の動向を横目でにらみながらの相場展開になりそうだ。

先週の日経平均は週間では下落となったものの、4万円接近での底堅さが確認された。週後半はボリンジャーバンドの+1σ下回っての推移とはなったが、期末の需給要因が影響したと考えられる。日経平均構成銘柄の入れ替えに伴う需給も通過したため、新年度相場入りに伴う資金の流入への期待に向かわせやすいだろう。+1σは40399円辺りに位置しているため、同水準を上回っての推移をみせてくるようだと、リバウンド機運が高まりやすいだろう。

物色の流れとしては先週までの配当志向から、新年度を意識した流れに向かう可能性はありそうだ。先週は方向感が定まらなったハイテク株などへの資金流入が期待されそうである。また、先週末には日経平均構成銘柄の入れ替えに伴い、新規組み入れとなったディスコ<6146>、ソシオネクスト<6526>が先回り的な動きもあってか、3%を超える上昇となった。ZOZO<3092>も1.5%高となったが、イベント通過で利食いが意識されやすい。ただし、本日も強含みの展開が継続するようだと、相場全体の先高期待が高まりそうだ。

■東京電力HD、24/3 業績予想 営業利益 2640億円

東京電力HD<9501>は、通期の費用・収益が見通せる情勢となったことから、未定としていた2024年3月期業績予想を発表。売上高は前期比11.2%減の6兆9260億円、営業利益を2640億円(前期は2289.69億円の赤字)と黒字に転換する。

■前場の注目材料

・日経平均は上昇(40369.44、+201.37)

・大阪夜間取引の日経先物は変わらず(40550、大阪日中比 0)

・米国のインフレ沈静化観測

・日立<6501>グループ会社のGLS、家電直送体制を拡大、今年度3割

・住友金属鉱山<5713>社内公募制導入、自律的キャリア形成促進

・スズキ<7269>日立アステモと、車載半導体の開発組織に合流

・レゾナックHD<4004>AI半導体材料の生産能力引き上げ、27年めど5倍に

・ローム<6963>東芝と提携強化、JIPに協議提案

・マツダ<7261>パナエナジーと、車載用円筒形リチウムイオン電池供給で合意

・住友ゴム<5110>米工場の生産性向上、自動タイヤ成形機導入

・小糸製作所<7276>印に車用ランプ工場、西部で迅速供給

・パナソニックHD<6752>アポロと、PAS運営の共同持ち株会社設立

・サノヤスHD<7022>経営計画、売上高30年度500億円、産業インフラ・環境重点

・山善<8051>Daigasエナジーと、トーヨーコーケンと契約、山梨の工場でPPA

・三浦工業<6005>東京ガスと、燃料電池システム共同開発、発電効率63%実現

・東レ<3402>東レエンジニアリング、社長・岩出卓氏、電極用塗工装置を拡大

・日揮HD<1963>希少鉱物を安定供給、低温精製の新興に出資

・TOPPANHD<7911>インダストリアル・エックスに出資、DX支援事業で協業

・日本製鉄<5401>電炉化「早期に判断」

・大阪ガス<9532>プロロジスから太陽光電力買い取り、物流施設屋根に設置

・住友金属鉱山<5713>希少金属回収の新設備建設、使用済みリチウム電池処理

・西松建設<1820>梁端部に開孔で下がり天井縮小、RC造向け技術開発

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・08:50 3月調査日銀短観・大企業製造業業況判断DI(予想:+10、12月:+12)

・08:50 3月調査日銀短観・大企業非製造業業況判断DI(予想:+32、12月:+30)

・08:50 3月調査日銀短観・大企業全産業設備投資(前年度比予想:+9.5%、12月:+13.5%)

<海外>

・10:45 中・3月財新製造業PMI(予想:50.8、2月:50.9)

《ST》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.