話題株ピックアップ【夕刊】(2):いなげや、レーザーテク、マツキヨココ
■いなげや <8182> 1,231円 -190 円 (-13.4%) 本日終値 東証プライム 下落率トップ
いなげや<8182>が急落。18日の取引終了後、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス<3222>を親会社とする株式交換を実施すると発表。いなげや株1株に対し、USMH株1.46株を割り当てるとしており、この比率を意識した値動きとなった。株式交換の効力発生日は11月30日。いなげやは11月28日付で上場廃止となる見通しだ。これに伴い、今年9月権利分をもって株主優待制度を廃止する。あわせて、いなげや子会社でドラッグストア事業を展開するウェルパークをウエルシアホールディングス<3141>に譲渡することを明らかにした。
■レーザーテック <6920> 34,350円 -3,160 円 (-8.4%) 本日終値 東証プライム 下落率5位
レーザーテック<6920>やアドバンテスト<6857>が大幅安。日本時間18日の取引時間中に台湾積体電路製造(TSMC)<TSM>が発表した24年4~6月期の売上高見通しは市場のコンセンサスを上回る形となり、前日の半導体関連株に対するサポート要因となった。もっとも、TSMCは今年の半導体市場の成長率見通しを従来の予想から引き下げたとあって、米国市場においてエヌビディア<NVDA>やアドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>は上昇したものの、半導体株全般への買いを誘う形にはならず、18日の米フィラデルフィア半導体株指数は1%を超す下落となっている。米利下げ観測の後退を受けて米長期金利に再び上昇圧力が掛かり、ハイテク株への逆風が吹くなか、東京市場で半導体セクターは売り直しの動きとなっている。東京エレクトロン<8035>やSCREENホールディングス<7735>、ディスコ<6146>も軟調に推移。
■マツキヨココ <3088> 2,228.5円 -51 円 (-2.2%) 本日終値
マツキヨココカラ&カンパニー<3088>が4日続落し連日の年初来安値更新となった。この日は全般相場の下落に加えて、SMBC日興証券が投資評価「2」を継続しつつ、目標株価を2933円から2500円へ引き下げたことが観測されており、これを嫌気した売りも出たようだ。同証券では、同社は都市型でかつ主力カテゴリーが化粧品や医薬品であるため、郊外型他社と一概に比較できないとしつつも、3月月次業績は天候影響とはいえ物足りない着地であり、ガイダンスも保守的な可能性から、短期的に材料不足な状況が続くと指摘。一方で、業界全体の収益性改善が見通しづらいなかで、同社の特徴である業界トップクラスの利益率が再評価される可能性もあると評価している。
■新都ホールディングス <2776> 101円 +30 円 (+42.3%) ストップ高 本日終値
新都ホールディングス<2776>がストップ高。18日の取引終了後、金属リサイクル事業を行う北山商事(長野県長野市)を簡易株式交付により子会社化すると発表しており、これを好感した買いが流入したようだ。新都HDは、金属リサイクル事業の仕入れの約70%を北山商事から行っており、金属リサイクル事業を含む貿易部門の一層の拡大を図るのが狙い。また新都HDの金属リサイクル事業は現在、鉄くずスクラップの輸出が中心だが、北山商事を子会社化することで、鉄くずスクラップの集荷・切断・圧縮などの工程を得た商品をグループ内で製造できるようになり、それらの商品を取引予定先企業に直接販売とスクラップヤードへの販売が可能となることで業績への貢献を見込むとしている。
■神栄 <3004> 1,741円 +170 円 (+10.8%) 本日終値
神栄<3004>が後場急伸。正午ごろ、24年3月期連結業績予想について純利益を14億円から16億5500万円(前の期比74.4%増)へ上方修正すると発表。配当予想も50円から80円(前の期実績40円)に大幅増額しており、これを好感した買いを集めた。為替差益の計上や税金費用の減少が寄与する見込み。電子関連部門の伸び悩みを受け、売上高予想は410億円から402億400万円(同0.8%増)へ、営業利益予想は18億5000万円から17億9300万円(同30.4%増)へ下方修正した。
■コマースワン <4496> 809円 +22 円 (+2.8%) 本日終値
コマースOneホールディングス<4496>が続伸。18日の取引終了後、SaaS型ECサイト構築プラットフォームを提供する子会社フューチャーショップが、SBフレームワークス(東京都江東区)のEC物流代行サービスとの連携を開始したと発表しており、好材料視された。SBフレームワークスはソフトバンクグループ<9984>傘下の物流サービス会社。今回の連携により、「futureshop」または「futureshop omni-channel」を利用中のEC事業者は、ECに特化した物流代行サービスを少量から短期間で利用できるようになるとしている。なお、同件が25年3月期業績に与える影響は軽微としている。
■バーチャレク <6193> 924円 +17 円 (+1.9%) 本日終値
バーチャレクス・ホールディングス<6193>が続伸。18日の取引終了後、集計中の24年3月期連結業績について、売上高が従来予想の66億5000万円から66億8000万円(前の期比1.7%減)へ、営業利益が3億500万円から3億6000万円(同37.5%減)へ、純利益が1億2000万円から1億9500万円(同69.3%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視された。出資する投資事業組合が保有する株式(出資)の複数銘柄において、ドル建ての評価益が発生するとともに、最近の急激な円安ドル高の影響を受けて、投資事業組合運用益6400万円を営業外収益として計上することなどが要因としている。
株探ニュース