話題株ピックアップ【夕刊】(3):ソフトバンクG、良品計画、INPEX
■ソフトバンクグループ <9984> 7,755円 +237 円 (+3.2%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が大きく切り返してきた。前週15日から今週明けの22日まで一貫して下値を探る展開で6営業日続落し、合計1000円近く水準を切り下げたが、これは米国株市場のナスダック総合株価指数と連動性が極めて高い値動きとなった。ナスダック指数と歩調を合わせる形で同社株も前日にようやく下げ止まり、更に前日のナスダック指数が大幅続伸したことを受け、ソフトバンクGの株価もこれに追随して値ごろ感からの買いが入りやすくなった。同社傘下の英半導体設計アーム・ホールディングス<ARM>の株価も米株市場で足もと切り返しており、これもポジティブに作用している。
■良品計画 <7453> 2,564.5円 +44 円 (+1.8%) 本日終値
良品計画<7453>が6日続伸。岩井コスモ証券は23日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を2400円から3000円に引き上げた。第2四半期累計(23年9月~24年2月)の連結営業利益は前年同期比2.4倍の240億9000万円と好調だった。国内では価格改定効果や新商品の貢献により既存店が伸びた。海外事業でも、中国大陸が少し弱いが、その他の地域は順調。欧州の再編で一時的費用が発生する可能性があるが、構造改革により収益性の改善が期待できるとみている。同証券では、24年8月期の連結営業利益は前期比44.9%増の480億円に対して482億円を見込み、25年8月期の同利益は535億円と予想している。
■INPEX <1605> 2,435円 +39.5 円 (+1.7%) 本日終値
INPEX<1605>や石油資源開発<1662>は高い。23日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の6月限が前日比1.46ドル高の1バレル=83.36ドルに上昇した。イスラエルとイランの対立は小康状態となっているが、パレスチナ自治区を巡る緊張状態にあり、中東情勢への警戒感は続いている。また、ドルが対ユーロなどで下落したことで、ドル建てで取引される原油に割安感からの買いが入った様子だ。
■アマノ <6436> 3,855円 +52 円 (+1.4%) 本日終値
アマノ<6436>は底堅い動き。23日の取引終了後、24年3月期連結業績予想について売上高を1400億円から1525億円(前の期比14.8%増)へ、営業利益を177億円から195億円(同23.5%増)へ上方修正すると発表。あわせて期末配当予想を80円から95円に増額しており、これが株価を下支えした。パーキングシステムがコロナ禍からのリオープンを背景に大幅に伸びたほか、環境システムも二次電池などの需要を捉えた大型システムが伸長した。また、海外グループ会社が円安効果を受けるなかで欧州の情報システムやアジア地域のパーキングシステムも好調だった。年間配当額は既に実施済みの中間配当40円とあわせ、135円(前の期110円)となる見通しだ。
■PAコンサル <4071> 2,077円 +15 円 (+0.7%) 本日終値
プラスアルファ・コンサルティング<4071>は堅調。23日の取引終了後、NEC<6701>と販売代理店契約を締結したと発表した。PAコンサルの人事情報管理システム「タレントパレット」をNECが販売する。これが手掛かりとなった。
■レゾナック <4004> 3,390円 -321 円 (-8.7%) 本日終値 東証プライム 下落率2位
レゾナック・ホールディングス<4004>が大幅続落。23日の取引終了後、ユーロ円建て転換社債型新株予約権付社債(CB)を発行し、1000億円を調達すると発表した。CBの株式転換による1株利益の希薄化を懸念した売りが出たようだ。払込期日は5月13日で、償還期日は2028年12月29日。調達資金のうち、半導体材料などの設備投資に約400億円、長期借入金の返済に約600億円を充てる。
■IHI <7013> 3,625円 -219 円 (-5.7%) 本日終値 東証プライム 下落率6位
IHI<7013>は後場に急落した。NHKがこの日、IHIのグループ企業で船舶用エンジンを製造するIHI原動機が燃料消費率の測定データを改ざんしていたことが関係者への取材でわかったと報じた。国土交通省は会社側に事実関係の報告を求め、詳しいいきさつを調査する方針と伝えている。今後の事業展開への影響を警戒した売りが優勢となった。
■アルコニックス <3036> 1,356円 -53 円 (-3.8%) 本日終値 東証プライム 下落率10位
アルコニックス<3036>が続落。23日の取引終了後、24年3月期の連結業績に関し、売上高が計画を30億円下回る1740億円(前の期比2.4%減)、最終利益が計画を27億1600万円下回る15億円(同72.7%減)で着地したようだと発表。これをネガティブ視した売りが優勢となったようだ。二次電池材料や半導体実装装置関連の販売不振が続いたほか、伸銅品素材・製品が低調だった。ニッケルや銅の原料取引の収益率が市況の低迷により低下したことも響く。加えて、中国での不動産業界の低迷を背景に、連結子会社が保有する売掛債権の回収可能性を検討した結果、貸倒引当金繰入額12億1400万円を特別損失として計上。子会社の富士カーボン製造所での中国拠点の再編に関連する費用も特別損失に計上する。
■旭化成 <3407> 1,074円 -25 円 (-2.3%) 本日終値
旭化成<3407>が軟調。日本経済新聞電子版が24日、「旭化成が電気自動車(EV)向け電池の主要部材の工場をカナダに新設する」と報じた。投資額は2000億円規模になる見込みという。将来的な業容拡大が期待される一方、大型の設備投資に伴う収益圧迫への懸念が高まり、同社株は報道を受けて一時4.8%安の1046円まで売られる場面があった。
■リンカーズ <5131> 220円 +50 円 (+29.4%) ストップ高 本日終値
リンカーズ<5131>が続急伸。23日の取引終了後、オンデック<7360>とM&A事業で提携すると発表。これを材料視した買いが入ったようだ。オンデックも高い。M&A支援とプラットフォーム開発、ビジネスマッチングの3つの領域で協業を進める。製造業分野におけるM&Aアドバイザリー業務を通じ顧客企業の成長を支援するほか、オンデックが進める企業提携に関するプラットフォーム開発において、リンカーズがノウハウや知見を提供する。更に、リンカーズが提供するSaaS型ビジネスマッチングシステム「Linkers for Business」をオンデックに導入。顧客のM&A以外のニーズに対しても幅広く支援する体制を整える。
■ビーマップ <4316> 494円 +80 円 (+19.3%) ストップ高 本日終値
ビーマップ<4316>がストップ高。23日の取引終了後、東京大学と東京理科大学発のベンチャー企業2社と協業で開発を進めてきた電力データの活用による見守りサービス用AIについて、サービス開始に向けた開発が完了し、提供を開始すると発表。これを材料視した買いが入ったようだ。東京理科大学在籍の学生が中心となって運営するCryptoAI(東京都渋谷区)と、東大発ベンチャーのエメレイド(同文京区)の2社と協業を進めていた。提供開始に向けて利用しやすいサービス体系を構築するとともに、駆けつけサービスの提携などについて、複数の事業者と協議を進める。協業会社と調整でき次第、順次サービスの提供を始める。
●ストップ高銘柄
オンデック <7360> 1,133円 +150 円 (+15.3%) ストップ高 本日終値
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース