話題株ピックアップ【夕刊】(3):スマバ、トランスG、高度紙
■スマートバリュー <9417> 472円 +80 円 (+20.4%) ストップ高 本日終値
スマートバリュー<9417>がストップ高。同社は25日午前10時、さくらインターネット<3778>と行政システムのデジタル化を共同で推進するためのマーケティング活動について、基本合意書を締結したと発表。これを手掛かり視した買いが集まった。さくらネットのIaaS型パブリッククラウド「さくらのクラウド」において、スマバの自治体向けクラウドサービス群「ガブクラ」を展開。デジタル化推進のセミナーなどを共同で実施するほか、ガブクラで提供する地域情報プラットフォーム「SMART L-Gov」について、さくらのクラウドへ2027年末までに移行を完了させる。更に、スマバがウイングアーク1st<4432>と共同で開発を進める自治体向け公共施設予約システムに関しても、さくらのクラウド上での構築を推進。同システムは今月下旬のサービスリリースを予定する。
■トランスジェニック <2342> 263円 +38 円 (+16.9%) 本日終値
トランスジェニック<2342>はマドを開けて買われ急伸。24日取引終了後に24年3月期連結業績予想を発表。売上高を130億円から130億5000万円(前の期比14.2%増)へ引き上げたほか、最終損益を9000万円の赤字から一転500万円の黒字(前の期4億900万円の赤字)に転換する見通しを示しており、これを好感した買いが集まっている。円安傾向の継続や商品調達コストの上昇を踏まえた価格改定が進んだことが寄与。即戦力人員の補強や納期管理を徹底したことも奏功した。
■ニッポン高度紙工業 <3891> 2,052円 +141 円 (+7.4%) 本日終値
ニッポン高度紙工業<3891>が大幅続伸し、年初来高値を更新した。同社は24日取引終了後、25年3月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比57.0%増の27億円としていることが好感されたようだ。売上高は同7.9%増の160億円を見込む。主力のアルミ電解コンデンサー用セパレーターは、生成AI関連投資などによる通信設備関連分野や車載分野での需要拡大で売り上げが伸びる見通し。また、リチウムイオン電池用セパレーターなども回復の兆しがみられるという。なお、為替レートの前提は1ドル=140円としている。
■東リ <7971> 397円 +20 円 (+5.3%) 本日終値
東リ<7971>が後場に急伸した。25日午後2時、24年3月期の連結業績に関し、売上高が計画を11億円上回る1024億円(前の期比7.5%増)、最終利益が計画を7億5000万円上回る36億5000万円(同42.5%増)へと上振れして着地したようだと発表。更に期末配当予想を4円増額して16円とした。発表をポジティブに受け止めた投資家の買いが入り、株価を押し上げた。新製品の販促効果に加え、訪日外国人客数の回復に伴うホテルのリニューアル需要の増加が収益に貢献した。価格改定やコストダウン効果も寄与する。年間配当予想は19円(同9円増配)となる。
■大真空 <6962> 817円 +34 円 (+4.3%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
大真空<6962>が寄り付き大口の買い注文に値が付かず、気配値のまま株価水準を切り上げる展開となっている。水晶デバイス専業大手メーカーで海外売上高比率が85%を占め、世界シェアも高い。業績はスマートフォンの販売低調を背景に苦戦しているものの、足もとで回復色が強まっている。24日取引終了後、24年3月期通期業績予想の修正を発表、経常利益段階で従来予想の17億円から31億円(前の期比39%減)に大幅増額した。円安効果で為替差益を営業外収益に計上したことが反映された。なお、売上高も従来予想に上乗せされ前の期比増収に転じる見込みにあり、収益改善を評価する形で投資資金が攻勢をかけている。
■中外炉工業 <1964> 2,884円 +119 円 (+4.3%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
中外炉工業<1964>が大幅続伸。この日午後1時ごろ、24年3月期連結業績予想について売上高を340億円から292億円(前の期比4.4%増)へ、営業利益を19億円から14億7000万円(同12.3%増)へ下方修正すると発表した。従来予想を下回る見通しとなったが、第3四半期時点で営業赤字だっただけに通期の黒字維持を評価する見方が広がったようだ。部材の長納期化などで工事進捗が予想を下回ったことが要因。なお、投資有価証券売却益の増加により、純利益予想については21億6000万円から21億9000万円(同77.9%増)へ上方修正した。配当予想に変更はない。
■丸紅建材リース <9763> 3,065円 +109 円 (+3.7%) 本日終値
丸紅建材リース<9763>が朝安後に切り返し、年初来高値を更新した。25日、24年3月期の連結業績に関し、最終利益が計画を6000万円上回る11億6000万円(前の期比4.4%増)で着地したようだと発表した。減益予想から一転、最終増益の見込みとなったほか、期末配当予想を15円増額して65円に見直しており、好感されたようだ。売上高は計画を8億円上回る213億円(同6.0%増)に上振れする。海外事業は業績回復に遅れがみられた一方、国内事業の採算性向上に向けた取り組みが奏功する。年間配当予想は115円(同15円増配)となる。
■No.1 <3562> 946円 +33 円 (+3.6%) 本日終値
No.1<3562>が急速に底値圏からリバウンドの動き。中小企業を主要顧客に情報セキュリティー関連機器の開発・販売を手掛け、多層防御に対応した定額制のネットワークソリューションも展開する。24日取引終了後、予約システムを手掛けるEPARKのグループ企業でITコンサルティングやシステム開発を手掛けるOZ MODEを株式交換で完全子会社化することを発表。また、グロースパートナーズ投資組合を割当先とする3万1900株の第三者割当増資を実施することも発表(発行価格は940円)しており、これらを好感する形で投資資金が流入した。
■東洋機械金属 <6210> 736円 +15 円 (+2.1%) 本日終値
東洋機械金属<6210>が続伸。同社は24日取引終了後、24年3月期通期の連結決算を発表。営業損益は1億1900万円の赤字(前の期は13億1900万円の黒字)となり、従来予想(4億4000万円の赤字)から上振れた。売上高は前の期比18.3%減の288億4200万円(従来予想は275億円)で着地。国内外で出荷が進んだほか、利益面では部材仕入れ価格の高騰について販売価格への転嫁に努めたことが寄与した。また、あわせて公表した25年3月期通期の連結業績予想は、売上高が前期比7.5%増の310億円、営業損益は3億円の黒字を見込んでいる。
■ロジザード <4391> 1,315円 +26 円 (+2.0%) 本日終値
ロジザード<4391>がプラス圏に浮上。同社はきょう、自社が提供しているクラウドWMS(倉庫管理システム)「ロジザードZERO」、クラウド店舗在庫管理システム「ロジザードZERO-STORE」、オムニチャネル支援ツール「ロジザードOCE」の3サービスが、IT導入補助金2024の補助金対象ツールとして認定されたと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業者などがITツール(ソフトウェア、サービスなど)を導入する経費の一部を補助することで、業務効率化や売り上げアップのサポートを行うもの。補助金額は対象サービス金額の2分の1以内(5万円以上、150万円未満)となっている。
●ストップ高銘柄
2銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース