【市場反応】米4月雇用統計、労働市場減速の兆候、9月利下げ観測再燃、ドル大幅続落
米労働省が発表した4月雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比17.5万人となった。伸びは予想を下回り、昨年10月来で最低となった。3月分は+31.5万人と+30.3万人から上方修正された。2月分は23.6万人と、27万人から下方修正され、2カ月総合で2.2万人の下方修正となった。
失業率は3.9%と、予想外に3月3.8%から上昇。平均時給は前月比+0.2%と、予想外に伸びが鈍化。前年比では+3.9%と、伸びは3月+4.1%から予想以上に鈍化し21年6月来で最小となった。労働参加率は62.7%で予想通り3月と同水準。不完全雇用率は7.4%と、7.3%から上昇し、21年11月来で最高となった。
労働市場の減速を示す結果を受けて、短期金融市場では連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ開始予想が従来の11月から9月に前倒しされた。米10年債利回りは4.56%から4.44%へ低下した。米株先物も上昇。
ドル売りが加速し、ドル・円は153円31銭から151円86銭まで下落。ユーロ・ドルは1.0744ドルから1.0811ドルまで急伸した。ポンド・ドルは1.2555ドルから1.2634ドルまで上昇した。
【経済指標】
・米・4月非農業部門雇用者数:17.5万人(予想:+24.0万人、3月:+31.5万人←+30.3万人)
・米・4月平均時給:前年比+3.9%(予想:+4.0%、3月:+4.1%)
・米・4月失業率:3.9%(予想:3.8%、3月:3.8%)
《KY》