本日注目すべき【好決算】銘柄 長瀬産、コニカミノル、コーセ (8日大引け後 発表分)

注目
2024年5月9日 7時01分

5月8日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。

長瀬産業 <8012> [東証P]  ★今期経常は15%増益、増配と自社株買いも発表

◆24年3月期の連結経常利益は前の期比6.0%減の305億円になったものの、続く25年3月期は前期比15.1%増の352億円に拡大する見通しとなった。今期は半導体関連で変性エポキシ樹脂の好調が継続するほか、自動車関連向け機能素材の販売増加、米Prinovaグループの食品素材の市況底打ちによる収益性回復などを見込む。

業績好調に伴い、今期の年間配当は前期比5円増の85円に増配する方針とした。併せて、発行済み株式数の4.82%にあたる550万株または100億円を上限に自社株買いを実施し、5月31日付で300万株を消却すると発表。また、中期経営計画における株主還元方針を変更し、総還元性向100%とする方針を打ち出した。

大末建 <1814> [東証P]  ★今期経常は61%増益、19円増配へ

◆24年3月期の連結経常利益は前の期比17.4%減の16億円になったものの、続く25年3月期は前期比61.0%増の25.8億円に拡大する見通しとなった。今期は豊富な繰越工事高を背景に7.8%の増収を見込むほか、資材高騰時に受注した不採算案件の一巡で利益率も改善する。

併せて、今期の年間配当は前期比19円増の89円に増配する方針とした。配当利回りは5.45%に上昇。

ヒューマン <2415> [東証S]  ★前期経常を25%上方修正・3期ぶり最高益、配当も20円増額

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の26.3億円→32.9億円に25.2%上方修正。増益率が4.6%増→30.9%増に拡大し、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。事業の高付加価値化と利益率向上の取り組みが進んだことが上振れの要因となった。

業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の42.5円→62.5円(前の期は27円)に大幅増額修正した。

ツカダGHD <2418> [東証S]  ★今期経常を一転8%増益に上方修正

◆24年12月期の連結経常利益を従来予想の57.3億円→62億円に8.2%上方修正。従来の0.2%減益予想から一転して8.0%増益見通しとなった。訪日外国人の増加を背景にホテル事業の宿泊稼働率と宿泊単価が計画を上回ることが寄与。婚礼事業における内製化の更なる推進に加え、円安に伴う為替差益の計上なども利益を押し上げる。

グローバル社 <3271> [東証S]  ★今期経常を15%上方修正、配当も9円増額

◆24年6月期の連結経常利益を従来予想の25億円→28.8億円に15.3%上方修正。増益率が59.7%増→84.2%増に拡大する見通しとなった。出資先の特別目的会社が都心の大型商業用ビルを売却したことに伴い、受取配当金21億円を計上することが利益を押し上げる。

業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の18円→27円(前期は無配)に大幅増額修正。配当方針を変更し、配当性向を従来の20%以上→30%以上に引き上げた。配当利回りは5.86%に上昇。

コニカミノル <4902> [東証P]  ★前期最終を13%上方修正

◆24年3月期の連結最終損益を従来予想の40億円の黒字→45億円の黒字(前の期は1031億円の赤字)に12.5%上方修正した。デジタルワークプレイス事業とプロフェッショナルプリント事業が好調に推移したことに加え、コスト効率化が進んだことが要因。創薬支援企業Invicroの持ち分譲渡や、遺伝子検査企業Ambry Geneticsの順調な事業推移に伴う減損損失戻入益70億円を計上したことも利益を押し上げた。

コーセー <4922> [東証P]  ★1-3月期(1Q)経常は54%増益で着地

◆24年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比54.1%増の102億円に拡大して着地。国内の百貨店・化粧品専門店チャネルで高価格帯ブランドの好調が継続したほか、欧米を中心に展開するタルトが大きく伸びたことが寄与。原価率と販管費率の低下に加え、為替差益が増加したことも大幅増益に貢献した。

第1四半期実績だけで、通期計画の208億円に対する進捗率は49.4%に達しており、業績上振れが期待される。

GMOテック <6026> [東証G]  ★今期経常を30%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も64円増額

◆24年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比97.8%増の2.7億円に拡大して着地。併せて、通期の同利益を従来予想の7.9億円→10.3億円に30.1%上方修正。増益率が41.8%増→84.5%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。

アフィリエイトサービスで利益率の高い直販案件が積み上がるなど集客支援事業の好調な業績を反映した。また、SEMサービスと不動産テック事業の安定したストック収益の伸びやコスト削減効果も織り込んだ。

業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の228.44円→293.06円(前期は184.48円)に増額修正した。配当利回りは5.14%に上昇。

石川製 <6208> [東証S]  ★前期経常が上振れ着地・今期は2.3倍増益、30期ぶり10円で復配へ

◆24年3月期の連結経常利益は前の期比16.6%増の2.5億円に伸び、従来予想の1.7億円を上回って着地。続く25年3月期も前期比2.3倍の5.9億円に急拡大する見通しとなった。前期上振れは防衛機器部門を中心に売上高が計画を上回ったことに加え、受取配当金が増加したことが要因。今期は前期の受注拡大を背景に売上高160億円(前期比17.7%増)と2ケタ増収を見込む。

併せて、今期の年間配当は10円と30期ぶりに復配する方針とした。

スクロール <8005> [東証P]  ★今期経常は12%増益、6円増配へ

◆24年3月期の連結経常利益は前の期比11.0%減の55.1億円になったものの、続く25年3月期は前期比12.5%増の62億円に拡大する見通しとなった。今期は成長ドライバーであるソリューション事業の領域拡大や通販事業の収益力向上などを通じて4期ぶりの増益を目指す。

併せて、今期の年間配当は前期比6円増の48円に増配する方針とした。配当利回りは5.28%に上昇。

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