「化学」が13位にランク、決算発表後の急落で割安感強めた銘柄相次ぐ<注目テーマ>
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みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「化学」が13位となっている。
国内では3月期の企業決算発表が一巡した。自動車大手など製造業を中心に25年3月期については減益予想を示した企業が相次ぎ、上場企業全体で今期は5期ぶりの最終減益となる見通しだ。一方で、株主還元を強化する企業に対する投資家の関心は一段と強まっており、自社株買いや増配方針の発表で株価水準を切り上げた銘柄の存在もあって、日経平均株価は決算発表シーズン前の4月19日を底に戻りを試す展開となっている。
業種別でみると「化学」は、値上げや構造改革の効果を見込んで今期は増益・黒字転換を計画する企業が散見され、セクター全体でも今期は増益を確保するとの期待が市場では高まっている。大手では旭化成<3407>が、今期の最終利益は前期比2.3倍の1000億円と予想。三井化学<4183>や東ソー<4042>も最終増益を見込むほか、三菱ケミカルグループ<4188>は最終減益予想ながら、本業のもうけを示すコア営業利益は2ケタの伸びを計画する。
しかしながら、増配や自社株買いの発表のなかった銘柄に対しては失望売りが膨らみ、三菱ケミGは決算発表後に年初来安値を更新。住友化学<4005>を含め、大手各社の株価には軒並み下押し圧力が高まり、割安感が強まっている。17日の東証の業種別指数の「化学」は全体相場に連れて下落しているが、PBR(株価純資産倍率)が1倍を下回る銘柄が多いセクターとあって、株主還元を巡る新たなアクションとともに、調整色を強めた銘柄の自律反発への期待が強まっているようだ。