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伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 5月19日版

市況
2024年5月19日 11時22分

日経平均は下降開始の準備期間としてしばし反発調を継続か

1. 日経平均は1月の安値3万2693円を目指す可能性がある

本年の 日経平均株価は、1月4日から3月22日に戻り高値を付けるまではっきりとした上昇の流れを作っています。

本年と同様、1月に上昇して、その後、その流れを3月、4月頃まで継続していた年は、1990年から2023年までの期間で見ると14回あります。

過去14回のケースでは、1993年、1999年、2021年の3回だけ、6月以降に高値を更新していますが、その他の11回が6月までに年間の最高値を付けています。

1993年は、5月の高値2万1224円で上値を抑えられて、大きく下げた後、再度上値を試す動きとなって、9月に2万1281円で戻り高値を付けて下降を開始しています。

1999年は、7月中旬まで積極的に上昇した後、年末まで堅調に推移しています。

2021年は、2月に3万0714円で戻り高値を付けた後、8月までで年初から2月までの上げ分のすべてを押し戻されて、8月から9月までの期間で再上昇を開始し、9月に年間の最高値3万0795円を付けています。

1999年を除けば、6月までの高値が意識される展開となっています。

その他の年(1991年、1994年、1996年、1998年、2000年、2007年、2012年、2013年、2015年、2019年、2023年)は、2月~6月までの高値が年間の最高値となって年末まで上値を抑えられています。

1999年以外の13回のケースで共通している動き方は、戻り高値を付けた後、年末までのどこかで1月の安値付近まで下げるか、1月の安値以下へ下げているということです(2013年、2023年は5月、6月に年間の最高値を付けていますが、1月の安値まで下げる動きになっていません)。

1月の安値を割れた月(または1月の安値付近で押し目底を付けた月)は、「1991年、7月」、「1993年、11月」、「1994年、11月」、「1996年、12月」、「1998年、8月」、「2000年、4月」、「2007年、8月」、「2012年、6月」、「2015年、9月」、「2019年、8月」、「2021年、8月」となっています。

だいたい8月、9月まで下げて、1月の安値へ接近するか、6月頃に戻り高値を付けて、その後、10月頃まで高値圏で推移して、年末に向けて下げるかのどちらかの展開となっています。

9月頃までに1月の安値付近まで下げる場合、5月、または6月上旬から積極的な下げの流れへ入っています。

6月までに戻り高値を付けた後、8月頃までの期間で積極的な下げ場面を経過して、一気に1月の安値を目指す展開にならないと、10月頃まで下値堅く推移する可能性が出てきます。

図1は、日経平均株価の日足と、過去の値動きから想定できる今後のシナリオです。

5月16日に5月7日の高値3万8863円を超えて、強気の流れを再確認したことで、本年5月は2日の安値3万7958円が5月の最安値となって、月足が陽線引けする展開になると考えられます。

今後の価格が下降を開始するなら、その動きは5月末頃から、または6月以降になる公算です。

6月までの期間で戻り高値を付けるまでは、下値余地が3万7958円へ届かない程度の地点で、上値の目安が3月22日の高値4万1087円を超える程度だと考えられます。

週明け後は価格が下げても、5月16日の安値3万8513円前後で下値を支えられて、再度上値を試す流れになる可能性があります。

図1 日経平均株価(日足)と今後のシナリオ

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