株価指数先物【引け後】 ロング解消の動きから+1σ水準に接近
大阪6月限
日経225先物 38940 -130 (-0.33%)
TOPIX先物 2760.0 -9.5 (-0.34%)
日経225先物(6月限)は前日比130円安の3万8940円で取引を終了。寄り付きは3万9280円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万9295円)にサヤ寄せする形から、買い優勢で始まった。現物の寄り付き時に付けた3万9360円を高値に、その後は利益確定によるロング解消の動きとなり、前場終盤にかけて3万9090円まで上げ幅を縮めた。ランチタイムで3万9200円まで買い戻されたが、後場の取引開始後は再び軟化し、中盤は前日の終値水準での膠着が続いた。終盤にかけてレンジを下放れると、終了間際には一時3万8900円まで売られる場面が見られた。
日経225先物はナイトセッションで付けた高値水準では、ロングを解消する動きとなったようだ。ボリンジャーバンドの+1σ(3万8900円)と+2σ(3万9480円)によるレンジ内での推移であり、エヌビディア<NVDA>の決算待ちとなるなか、朝高後は+1σに接近する形となった。後場中盤には前日終値水準での保ち合いが続いたが、戻りの鈍さから終盤にかけてロングを解消する動きとなった。
3万9000円をキープできなかったことで、短期的なショートが入りやすかった面もあったと考えられる。また、東証プライム市場の売買代金は4月25日以来の4兆円を下回る薄商いだった。騰落状況では値下がり数が1000を超えており、全体の6割超を占めていた。積極的にポジションを積み増す動きは乏しく、短期トレードに伴う持ち高調整の範囲内であろう。
日経225先物は引き続き+1σと+2σによるレンジを想定する。週足では13週移動平均線での攻防をみせており、エヌビディアの決算で波乱含みの展開になったとしても、週末の時点で同線をクリアできていれば、来週以降の相場への期待が高まる可能性がありそうだ。また、エヌビディア決算に対する期待は高まっているとはいえ、ロングポジションが積み上がっているとは考えづらく、基本スタンスは決算通過後のアク抜け狙いのロング対応とみておきたい。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.10倍と、前日比変わらずで終えた。米ハイテク株が買われた流れを受けて、アドバンテスト <6857> [東証P]や東京エレクトロン <8035> [東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が買われ、相対的に日経平均型が優位となるなかで一時14.16倍まで上げた。ただし、その後は200日線が位置する14.14倍水準での攻防から同線に上値を抑えられる形であった。エヌビディアの決算次第とはいえ、明確にトレンドが出てくるまでは、NTでのスプレッド狙いのトレードは難しいだろう。
手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万2255枚、ソシエテジェネラル証券が1万2938枚、サスケハナ・ホンコンが5810枚、JPモルガン証券が2622枚、SBI証券が2390枚、バークレイズ証券が2298枚、野村証券が1542枚、日産証券が1404枚、ゴールドマン証券が1171枚、楽天証券が1012枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が1万9072枚、ソシエテジェネラル証券が1万3074枚、バークレイズ証券が3932枚、JPモルガン証券が3219枚、サスケハナ・ホンコンが2518枚、ゴールドマン証券が2433枚、モルガンMUFG証券が2348枚、ビーオブエー証券が1471枚、みずほ証券が1304枚、野村証券が997枚だった。
株探ニュース