「金利上昇メリット」が12位にランク、10年債利回りの1%到達で銀行株に関心<注目テーマ>
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10 円高メリット
みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「金利上昇メリット」が12位となっている。
22日の国内債券市場で、長期金利の指標となる新発10年債の利回りが1.000%と、2013年5月以来およそ11年ぶりに大台に乗せた。長期金利の1%は日銀が3月にマイナス金利を解除し、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)を撤廃するまで上限のメドとしていた水準となる。
金利上昇の背景には、日銀が9日に公表した4月25~26日開催分の金融政策決定会合の主な意見で、「国債の需給バランスを踏まえ、市場機能回復を志向し、現状6兆円程度の毎月の長期国債買入れを減額することは選択肢である。市場の予見可能性を高める観点で、減額の方向性を示していくことも重要である」との指摘があったことが分かり、追加の金融政策修正が意識されていることがある。また、同日に財務省が実施した40年債入札の応札倍率が2.21倍(前回は2.49倍)となり、弱めの結果と受け止められたことも金利の上昇圧力となったようだ。なお、23日午前の長期金利は前日比0.005%低下の0.995%で推移している。
金利上昇は銀行にとって貸し出しの利ザヤ拡大につながり、運用益の増加による業績への恩恵が期待できることから三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、りそなホールディングス<8308>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>といったメガバンクのほか、静岡銀行を傘下に持つしずおかフィナンシャルグループ<5831>や長野県を地盤とする八十二銀行<8359>などの地銀に注目しておきたい。