話題株ピックアップ【昼刊】:アインHD、レーザーテク、Jフロント
■アインホールディングス <9627> 5,982円 +363 円 (+6.5%) 11:30現在 東証プライム 上昇率3位
アインホールディングス<9627>は切り返し急。6日の取引終了後、24年4月期の連結決算発表にあわせ、25年4月期の業績・配当予想を開示した。今期の最終利益予想は前期比19.5%減の91億8000万円と減益を計画するものの、前期の配当を従来の予想から20円増額したうえで、今期の年間配当予想は前期と同じ80円とした。加えて、前期の売上高と各利益は計画を上振れして着地しており、ショートカバーを誘発する形となったようだ。25年4月期はシステム投資や人件費負担などが利益を圧迫する見込み。24年4月期の売上高が前の期比11.5%増の3998億2400万円、最終利益は同23.5%増の114億100万円だった。
■レーザーテック <6920> 36,690円 +2,170 円 (+6.3%) 11:30現在 東証プライム 上昇率4位
レーザーテック<6920>が急反発している。5日に空売り投資家で知られるスコーピオン・キャピタルがレーザーテクに関するレポートを公開したことを受け、レーザーテクは同日の取引終了後のコメントの公表に続き、6日の取引終了後にも補足説明の開示を行った。直近の受注動向を示し、製品需要は旺盛な状況にあるとしたうえで、棚卸資産を巡る会計処理プロセスに関する指摘も行った。補足説明の公表が買い戻しを誘う格好となったようだ。同社のアクティニック EUVパターンマスク欠陥検査装置「ACTISシリーズ」に関し、同社は24年6月期第3四半期(1~3月)までのACTISシリーズの累計売上高は765億6100万円と、23年6月期通期の売上高404億3500万円をすでに大きく上回り、更に受注高は684億600万円と同じく前期の通期受注額553億7500万円を超過していると言及。また、完成品を意図的に計上しないといった不正会計への疑義がファンド側から示されたことについては、レーザーテクの販売は検収基準で行っており、一般的な会計基準から、検収前までは製品ではなく仕掛品と認識していると指摘した。そのうえで、仕掛品在庫の販価下落などの影響は、実地棚卸や長期滞留在庫調査といった作業を通じ、適正に在庫評価に反映していると反論した。
■Jフロント <3086> 1,661.5円 +78 円 (+4.9%) 11:30現在
J.フロント リテイリング<3086>が続伸。SMBC日興証券が6日付で投資評価を「2」から「1」へ、目標株価を1800円から1900円へ引き上げたことが材料視されている。同証券によると、慎重計画発表で株価が低下し他社比出遅れ中と指摘。免税売り上げ好調で第1四半期は好発進という。免税売り上げの地方店での拡大が加速するとみており、2025年の大阪・関西万博の恩恵にも注目としている。
■住友電気工業 <5802> 2,608.5円 +95 円 (+3.8%) 11:30現在
住友電気工業<5802>が続伸している。同社は6日、ドイツ送電事業者のアンプリオンから大型直流XLPEケーブルプロジェクト「Korridor B V49」を受注したほか、アンプリオンの連系線プロジェクト「Rhein Main Link(ライン マイン リンク)」の一部のケーブル供給について優先交渉契約を締結したと発表。これが材料視されているようだ。この契約に伴い、同国内に製造拠点を確保するため、ドイツ陸上ケーブルメーカーのズートカーベルの株式90%を取得し、10月1日に子会社にする予定。「Korridor B V49」と「Rhein Main Link」(一部)の受注総額は30億ユーロ(約5000億円)を超える大型プロジェクトであり、ともにケーブルはズートカーベルの工場で製造するとしている。
■さくらインターネット <3778> 5,280円 +170 円 (+3.3%) 11:30現在
さくらインターネット<3778>は続伸している。5日の取引終了後、新たに427万株を発行し、手取り概算で約188億5950万円を調達すると発表した。発行済み株式総数は約11%増加する見通し。翌6日の同社株は株式の需給悪化と1株利益の希薄化を懸念した売りをこなし、プラス圏で取引を終えた。国策として進む政府クラウドの構築事業者であるさくらネットに対しては、資金調達を通じた事業拡大戦略を評価した投資家の資金流入が続いているようだ。今回の調達資金は石狩データセンター(北海道石狩市)において、GPUサーバーやデータセンター設備新設のための設備投資に充てる予定。発行価格は19日から21日までのいずれかの日に決める。
■テクマトリックス <3762> 1,906円 +54 円 (+2.9%) 11:30現在
テクマトリックス<3762>が続伸している。6日の取引終了後、スクール・コミュニケーション・プラットフォームs+校務支援システム「ツムギノ」が、立命館附属5校の校務支援システムとして正式採用されたと発表しており、好感されている。「ツムギノ」は、校務支援機能とコミュニケーション機能が一体化されたクラウドサービスで、児童・生徒に関わるさまざまな情報を一つのプラットフォームで管理できるのが特徴。テクマトでは、25年4月の本番稼働に向けて、共同プロジェクトチームを発足しツムギノ導入を推進するとしている。
■コーナン商事 <7516> 4,195円 +60 円 (+1.5%) 11:30現在
コーナン商事<7516>が反発している。6日に発表した5月度の月次売上動向で、既存店売上高が前年同月比1.3%増と5カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。前年より休日は少ない影響があったものの、600店舗達成記念セールの影響もあり、日用消耗品や園芸用品などが売り上げを牽引。また、冷感ウェアや冷房器具などの季節用品、殺虫剤、除草剤、刈払機なども好調に推移した。なお、全店売上高は同10.6%増だった。
■マクドナルド <2702> 6,420円 +90 円 (+1.4%) 11:30現在
日本マクドナルドホールディングス<2702>が3日ぶりに反発した。6日の取引終了後、5月度の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比4.9%増となった。伸び率は4月の6.3%から鈍化したものの、増収基調は維持した。株価は今年1月以来の水準まで調整していたこともあって、業況の安定感を意識した押し目買いが入ったようだ。既存店の客数は同2.3%増、客単価は同2.5%増となり、全店売上高は同6.2%増となった。
■アルフレッサ <2784> 2,206.5円 +22 円 (+1.0%) 11:30現在
アルフレッサ ホールディングス<2784>はしっかり。6日の取引終了後、動物用医薬品の卸売事業を展開する森久保CAメディカル(神奈川県厚木市)と資本提携すると発表した。事業展開へのプラス効果を期待した買いが入ったようだ。森久保CAメディカルは関東の動物用医薬品市場において高いシェアを持つ。アルフレッサは2022年11月に森久保CAメディカルと業務提携契約を締結し、小動物医療領域での共同事業の展開について検討を進めてきた。資本提携により関係性をより強固なものとし、新規事業の検討とともに商材の流通効率化を図る。
■スマレジ <4431> 2,111円 +15 円 (+0.7%) 11:30現在
スマレジ<4431>が反発している。この日、福岡で5店舗を展開する人気ドーナツ店チェーン「TSUBAME DONUT」を事業買収したと発表しており、好材料視されている。同社はこれまでにも、店舗の真のニーズを知り、より良いサービス開発に反映させることを目的に、屋台やバーの実店舗の経営を行ってきたが、今回の事業買収はその第3弾。事業買収を機に、同社社員がスタッフとして運営を担当し、「スマレジ」を活用することで、取得したPOSデータを販売戦略や業務省力化の施策に反映。「TSUBAME DONUT」の魅力であるオリジナリティー溢れる商品ラインアップの充実などを図るとしている。
■旭化成 <3407> 1,022円 +5.5 円 (+0.5%) 11:30現在
旭化成<3407>が続伸している。午前10時ごろ、独自に開発した超イオン伝導性電解液を使用したリチウムイオン電池(LiB)のPoC(概念実証)に成功したと発表しており、好材料視されている。同電解液は、溶媒にアセトニトリルを含むことで既存の電解液では実現困難な高いイオン伝導性を有しているのが特徴で、独自の電解液組成調合技術と電極/電解液の界面制御技術により、現行のLiBの課題である「低温下での出力向上」と「高温下での耐久性向上」の両立を実現したという。これらは、出力向上・急速充電などを可能とし、電動自動車などにおける搭載電池の削減や電極の厚膜化による電池の容量アップ、更に低コスト化に貢献するとしている。
■塩野義製薬 <4507> 6,220円 -1,015 円 (-14.0%) 11:30現在 東証プライム 下落率トップ
塩野義製薬<4507>が急落。6日取引終了後に機関投資家・証券アナリスト向けイベント(7日開催)のプレゼンテーション資料を開示。そのなかで肥満症治療薬(S-309309)のフェーズ2試験の結果速報(解析中)を明らかにし、「単剤開発の可否判断の基準として設定していた、ベースラインからの体重減少率(群平均)は5%を超えなかった」とした。これまで会社側では同治療薬について10%/年以上の体重減少が期待できるとの見方を示していた。今回の試験結果を受け、同治療薬に対して高まっていた期待が剥落し売られているようだ。
■三菱UFJ <8306> 1,616円 -34.5 円 (-2.1%) 11:30現在
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が軟調。日本経済新聞電子版が7日未明、「証券取引等監視委員会は三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)傘下の銀行と証券2社を行政処分するよう金融庁に勧告する検討に入った」と報じた。この日の銀行株は総じて堅調に推移しているが、三菱UFJは報道が嫌気されて逆行安を演じている。日経電子版によると、勧告の対象は三菱UFJ銀行と三菱UFJモルガン・スタンレー証券、モルガン・スタンレーMUFG証券の3社。顧客企業の事業統合に関する非公開情報について同意を得ずに銀行と証券会社で共有し、銀行がグループ証券との取引を条件に貸出金利の優遇をほのめかすなどの法令違反行為が複数みつかったとしている。
■かっこ <4166> 857円 +150 円 (+21.2%) ストップ高買い気配 11:30現在
かっこ<4166>がストップ高の857円水準でカイ気配となっている。6日の取引終了後、不正注文検知サービス「O-PLUX(オープラックス)」がイオン<8267>グループのイオンネクストが運営するオンラインマーケット「Green Beans(グリーンビーンズ)」に採用されたと発表しており、これを好感した買いが流入している。今回の採用は、クレジットカード不正利用に対するセキュリティー強化を図るのが狙い。かっこによると、国内にローカライズされた独自の不正検知機能により、より安心・安全なECサイトを実現できることや、購入者への利便性はそのままに、高いセキュリティー対策が可能であることなどが評価されたとしている。
●ストップ高銘柄
ノイル <4893> 200円 +50 円 (+33.3%) ストップ高 11:30現在
アスタリスク <6522> 872円 +150 円 (+20.8%) ストップ高 11:30現在
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース