Iスペース Research Memo(5):財務の健全性は高く、手元キャッシュは成長投資と株主還元に充当する意向
■インタースペース<2122>の業績動向
3. 財務状況と経営指標
2024年9月期第2四半期末の資産合計は前期末比645百万円増加の11,739百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では現金及び預金が97百万円、売掛金及び契約資産が540百万円それぞれ増加した。また、固定資産では有形固定資産が8百万円、無形固定資産が12百万円、投資その他資産が28百万円それぞれ増加した。無形固定資産の増加のうちのれんは14百万円減少の114百万円となった。
負債合計は前期末比562百万円増加の5,876百万円となった。流動負債で買掛金が381百万円、未払法人税等が116百万円それぞれ増加したことによる。また、純資産合計は同82百万円増加の5,863百万円となった。主に親会社株主に帰属する四半期純利益250百万円の計上及び剰余金の配当156百万円により利益剰余金が93百万円増加したことによる。
経営指標を見ると、自己資本利益が49.9%と前期末の52.1%から若干低下したものの、無借金経営で手元キャッシュも57億円と事業規模からすると潤沢であることから、財務の健全性は高いと判断される。積み上がった手元キャッシュの使途については、M&Aも含めた成長事業への投資に活用していくほか、株主還元に充当する意向だ。M&Aに関しては、メディア事業においてシナジーが見込めるメディアや、パフォーマンスマーケティング事業においてクロスセルが見込める企業あるいは事業を対象に検討している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《HH》