話題株ピックアップ【昼刊】:日比谷設、タマホーム、三菱重

注目
2024年6月19日 11時38分

■日比谷総合設備 <1982>  3,825円  +195 円 (+5.4%)  11:30現在

日比谷総合設備<1982>は4連騰、5%を超える上昇で3800円台に歩を進め連日の上場来高値更新となった。AI用半導体需要の急拡大は、それが組み込まれるAIサーバーとサーバーが設置されるデータセンターの新設・増設需要を強く喚起している。同社は空調工事大手で、NTT系大型データセンターで受注実績が豊富。生成AIなど新たな市場の立ち上がりを背景にデータセンターの高密度・ハイパースケール化が進むなか、同社は次世代冷却方式である液浸冷却システムなどへの対応も行っており、抜かりなく商機を捉えている。25年3月期営業利益は前期比3%増益の59億円を予想しているが上振れの可能性を内包し、株価は指標面からは割高感に乏しく、戻り売り圧力から解放された青空圏で需給面でも上値の軽さが浮き彫りとなっている。

■タマホーム <1419>  4,010円  +200 円 (+5.3%)  11:30現在

タマホーム<1419>が大幅続伸している。18日の取引終了後、集計中の24年5月期の連結業績について、売上高が従来予想の2570億円から2477億円(前の期比3.3%減)へ、営業利益が141億円から125億円(同5.8%減)へ、純利益が92億円から88億円(同1.0%増)へ下振れて着地したようだと発表したが、アク抜け感が強まる格好となっている。戸建分譲事業で引き渡し棟数が計画を上回ったほか、リフォーム事業、マンション事業、オフィス区分所有権販売事業、サブリース事業などは計画通りとなったものの、長引く市況低迷の影響を受けて注文住宅事業の引き渡し棟数が計画を下回ったことが要因としている。

■村上開明堂 <7292>  4,915円  +200 円 (+4.2%)  11:30現在

村上開明堂<7292>が急動意、カイ気配スタートで75日移動平均線とのマイナスカイ離解消の動きをみせている。自動車用バックミラーのトップメーカーで業績は24年3月期に大幅増収増益を達成、25年3月期も成長トレンドは維持される公算が大きい。配当利回りは3.8%前後と高いが、一方でPBRが0.6倍台と割安感が際立っている。18日に英投資ファンドのニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドが関東財務局に提出した大量保有報告書によると、同ファンドが共同保有分を含め村上開明の株式5.29%を保有していることが判明、これが材料視されている。保有目的は「投資及び経営陣に対する経営の助言並びに状況に応じて重要提案行為等を行うこと」としており、株式価値向上に向けた思惑が足もとの株価を刺激する格好となった。

■三菱重工業 <7011>  1,627円  +64.5 円 (+4.1%)  11:30現在

三菱重工業<7011>が大幅続伸し年初来高値を更新している。子会社の三菱造船が、国内初のメタノール燃料ロールオン・ロールオフ貨物船(RORO船)を2隻受注したと発表しており、好材料視されている。トヨタグループの海運会社であるトヨフジ海運(愛知県東海市)と福寿船舶(静岡市清水区)向けに受注した。RORO船は貨物を積んだトラックやトレーラーをそのまま運ぶ貨物船で、メタノールを燃料とするRORO船は、世界を航行する外航船では既に運航が開始されているが、日本国内を航行する内航船の建造は初めてとなる。また、従来船に比べて積載台数が多い乗用車約2300台の積載能力を有しており、1航海当たりの輸送能力が増えることで、配船スケジュールに余裕が生まれ、乗組員の働き方改革にも貢献するとしている。なお、27年度中に完成・引き渡しの予定という。

■アドバンテスト <6857>  5,597円  +191 円 (+3.5%)  11:30現在

アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>などの半導体製造装置関連が上値指向鮮明となっている。前日の米国株市場で画像処理半導体(GPU)大手のエヌビディア<NVDA>が物色人気を集め上場来高値を更新、時価総額で3兆3000億ドルを超え、IT大手のマイクロソフト<MSFT>の時価総額を抜き世界首位に躍り出た。エヌビディアは生成AI市場の急拡大を背景としたGPUの需要急拡大によって飛躍的な収益成長を果たしており、ここにきてアナリスト筋からも改めて高い評価を得ている。東京市場でも同社と取引関係の厚いアドバンテストや同じく生成AI市場に照準を合わせるディスコの株価などを強く刺激する格好となった。

■日立製作所 <6501>  17,105円  +445 円 (+2.7%)  11:30現在

日立製作所<6501>が3日ぶりに反発した。米ブルームバーグ通信が18日の取引終了後、日立が米ジョンソンコントロールズインターナショナル<JCI>との合弁会社で空調事業を展開するジョンソンコントロールズ日立空調に関し「4割の持ち分について売却する方針を固めた」と報じた。同合弁の企業価値は5000億円規模に上る可能性があるといい、選択と集中による業績へのポジティブな影響への思惑から買いが入ったようだ。検討は初期段階で、独ロバート・ボッシュや米レノックス・インターナショナル<LII>、韓国サムスン電子などが売却先の候補に挙がっていると伝えている。

■三菱UFJ <8306>  1,576円  +31.5 円 (+2.0%)  11:30現在

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が満を持して切り返しに転じているほか、前日に下げ止まった第一生命ホールディングス<8750>もきょうは続伸と上値追い態勢に入った。前日の米債券市場では10年債利回りが4.2%台まで低下、個人消費の減速を示す経済指標などが金利押し下げ要因となった。ここ米長期金利が低下基調にあることは米国事業を展開する大手金融にとっては逆風だが、一方で国内に目を向けると新発10年債利回りが前日に下げ止まっており、足もと0.94%台で推移していることはポジティブ視されやすい。前週開かれた日銀金融政策決定会合では、次回7月の会合で今後1~2年程度の国債買い入れの減額計画を決定することを発表した。ただ、減額規模など具体的な計画について7月の会合に先送りしたことで、玉虫色の内容に対して大手金融にとってはネガティブに捉えられた経緯がある。その後の会見で植田総裁は「減額する以上は相応の規模になる」と述べたが、この「相応の規模」という表現がハト派イメージを後退させ、思惑錯綜のなかも銀行株や生保株を買い直す動きにつながっているもようだ。

■タスキホールディングス <166A>  611円  +11 円 (+1.8%)  11:30現在

タスキホールディングス<166A>が5日続伸している。18日の取引終了後、物件仕入管理サービス「TASUKI TECH LAND」が、関東圏を中心にファミリー向けマンション開発を手がけるアンビシャス(東京都新宿区)に採用されたと発表しており、好材料視されている。アンビシャスは、自社ブランド「アンビシャスマンション」シリーズの企画・開発・販売を行っているが、新規事業立ち上げに伴い取り扱う情報数が大幅に増加したことを契機に、管理方法の見直しが必要となったことから、「TASUKI TECH LAND」の導入に至ったという。地図上での一元管理となったことで、視認性が向上し、情報の蓄積も簡単になったとしている。

■ダイト <4577>  2,305円  +32 円 (+1.4%)  11:30現在

ダイト<4577>が続伸している。18日の取引終了後、医薬品・医療機器開発のノーベルファーマ(東京都中央区)とパートナー関係構築に向けた協定を締結したと発表しており、好材料視されている。ノーベルファーマは、必要なのに満たされていないアンメットニーズの医薬品や医療機器の開発に強みを持つ医薬品会社。ダイトが有する日本、米国、欧州、中国など国内外での販売に対応可能な製剤設計能力や、高品質かつ安定したグローバル対応可能な製剤製造体制と、ノーベルファーマが有するオーファンドラッグ領域での有効化合物の発見と新規医薬品開発の能力を互いに活用することで、国内外でビジネスを推進するとしている。

■ブロードリーフ <3673>  539円  +7 円 (+1.3%)  11:30現在

ブロードリーフ<3673>が3日ぶりに反発している。18日の取引終了後、未定としていた24年12月期の配当予想を期末一括2円を実施すると発表した。前期実績は1円で、1円の増配となることが好感されている。

■マーベラス <7844>  643円  +8 円 (+1.3%)  11:30現在

マーベラス<7844>が続伸している。午前10時ごろ、完全新作アクションゲーム「FARMAGIA(ファーマギア)」を11月1日に全世界に向けて発売すると発表したことが好感されている。「FARMAGIA」は、ニンテンドースイッチ、プレイステーション5、スチーム向けゲームで、「FAIRY TAIL」「EDENS ZERO」などで知られる漫画家の真島ヒロ氏が手掛けたキャラクターやモンスターが多数登場し、人とモンスターが共生する世界で爽快なバトルを楽しめるアクションゲーム。主人公はモンスターを育成・使役することができる「ファーマギア」と呼ばれる力を持ち、農場でモンスターの種を植えて自分好みのモンスターを育て、バトルでは育成したモンスターの群れを率いて戦う「ワラワラアクション」が特徴としている。

■さくらインターネット <3778>  5,010円  +60 円 (+1.2%)  11:30現在

さくらインターネット<3778>が高い。18日の取引終了後、子会社プラナスソリューションズが情報・システム研究機構の国立情報学研究所から「令和6年度大規模言語モデル構築向けクラウドサービス一式」を受注したと発表。これが材料視されている。受注総額は約27億9000万円。このうち、GPUクラウドサービスにおいて2025年3月までGPUサーバー100台を約23億5000万円で提供する予定という。なお、今回の案件は25年3月期の業績予想に含めているという。

■GMO-FH <7177>  784円  +8 円 (+1.0%)  11:30現在

GMOフィナンシャルホールディングス<7177>がしっかり。18日の取引終了後、12月31日以降を基準日とする株主優待の内容について、新たに暗号資産事業のサービスに関する株主優待を実施すると発表。優待内容や申請方法については12月下旬頃に公表する予定という。一方、GMOクリック証券とGMOあおぞらネット銀行の口座連携サービス「証券コネクト口座」の対象期間中の平均残高に対し、1万5000円を上限にキャッシュバックを行う株主優待「Cコース」は廃止する。あわせてGMO-FHは6月30日を基準日とし、100株以上を6カ月以上、継続保有する株主に対する株主優待も実施。GMOクリック証券において対象期間中に生じたGMO-FHの株式の買い付け手数料について、1万円を上限にキャッシュバックをするなどの優待を行う。これらを手掛かり視した買いがGMO-FHの株価を支援したようだ。

■帝人 <3401>  1,412.5円  -34 円 (-2.4%)  11:30現在

帝人<3401>が反落している。18日の取引終了後、連結子会社の異動と業績予想の修正について発表した。米投資ファンドのブラックストーン<BX>によるインフォコム<4348>の買収に伴ってインフォコムが連結子会社から外れることに伴い、同社の事業が非継続事業に分類される影響で、帝人は25年3月期の売上収益予想をこれまでの1兆500億円から9750億円、営業利益予想を260億円から160億円に引き下げた。従来は100億円の黒字としていた最終損益予想を未定に見直したこともあって、業績の下振れを警戒した売りが出たようだ。同社は25年3月期第1四半期よりIFRS(国際会計基準)を任意適用しており、業績予想はIFRSに基づいた数値となっている。

■ストレージ王 <2997>  657円  +100 円 (+18.0%) ストップ高買い気配   11:30現在

ストレージ王<2997>がストップ高の657円水準でカイ気配となっている。18日の取引終了後、25年1月末時点の株主から株主優待制度を導入すると発表したことが好感されている。毎年1月31日時点で1単元(100株)以上を保有する株主を対象にクオカード及び同社トランクルームの割引券を贈呈するとしており、保有株数と保有期間に応じてクオカード3000円分及び割引券2000円相当~クオカード6000円分及び割引券5000円相当を贈呈する。同時に、24年7月31日時点の株主を対象に記念株主優待を実施すると発表しており、これも好材料視されている。4月に上場3年目を迎えたことを記念して実施するもので、1単元(100株)以上を保有する株主を対象に一律でクオカード2000円分を贈呈する。

●ストップ高銘柄

学びエイド <184A>  1,066円  +150 円 (+16.4%) ストップ高   11:30現在

ELEMENTS <5246>  1,079円  +150 円 (+16.2%) ストップ高   11:30現在

など、3銘柄

●ストップ安銘柄

FPパートナー <7388>  2,605円  -700 円 (-21.2%) ストップ安   11:30現在

以上、1銘柄

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