NY株式:NYダウは162ドル高、パウエル議長「インフレ鈍化傾向に」
米国株式市場は続伸。ダウ平均は162.33ドル高の39,331.85、ナスダック指数は149.46ポイント高の18,028.76で取引を終了した。
週末に6月雇用統計の発表を控え様子見姿勢が広がる中、足元で上昇していた株に利益確定の売りが先行し寄り付きは下落した。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がインフレが再び鈍化傾向にあると指摘したことで長期金利が低下し、相場を支援したほか、アマゾンやアップルなど主要ハイテク株が買われ相場を支えた。セクター別では自動車・自動車部品が大幅続伸し、銀行やテクノロジー・ハード・機器などが上昇した。一方、不動産管理・開発、耐久消費財・アパレルなどが下げた。
EVメーカーのテスラ(TSLA)は、4-6月期の納車台数が市場予想を上回り買われた。米メディア大手パラマウント・グローバル(PARA)が上昇。ストリーミング事業「パラマウントプラス」の合併を巡り、同業他社と協議を進めているとCNBCが報じた。協議先の1つとされる同業のワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)も上昇した。オンライン決済のペイパル・ホールディングス(PYPL)投資判断の引き上げで上昇。
製薬大手ノボ・ノルディスク(NVO)とイーライリリー(LLY)が下落。バイデン大統領が両社の肥満症・糖尿病治療薬について値下げを要求したことが嫌気された。住宅建設会社のレナー(LEN)は投資判断の引き下げを受けて下落。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、最新の経済データはインフレが再び鈍化傾向をたどっていることを示唆していると指摘。その上で、最近見られたようなデータがさらに続くのが望ましい、と利下げにはさらなる確信が必要だとの見解を示した。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》