話題株ピックアップ【夕刊】(1):霞ヶ関C、三菱重、ルネサス
■霞ヶ関キャピタル <3498> 16,210円 +3,000 円 (+22.7%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
霞ヶ関キャピタル<3498>が急反騰。2日取引終了後に23年9月~24年5月期連結決算を発表。売上高が前年同期比82.0%増の335億9500万円、営業利益が同3.5倍の36億4300万円となっており、これを好感した買いが入った。第3四半期累計期間に冷凍冷蔵倉庫・冷凍自動倉庫の竣工済み物件4件、開発予定物件12件を手掛けるなどプロジェクトを進行。また、ホテルの運営中施設は13件、開発予定物件は18件、ヘルスケア施設の稼働中物件は3件、開発予定物件は10件となっている。なお、通期の増収増益見通しに変更はない。
■三菱重工業 <7011> 1,946.5円 +118.5 円 (+6.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率9位
三菱重工業<7011>が異色の上昇トレンドを構築、8連騰で1900円台に乗せ連日の上場来高値と気を吐いている。サイコロジカルラインはきょうを含めて今のところ11勝1敗という状況で、目先高値警戒感はあるものの機関投資家とみられる大口の買いが利食い圧力を呑み込んでいる。売買代金は全上場銘柄の中で首位となった。地政学リスクに対応して日本政府は防衛費を増大させる方針を打ち出しており、改めて防衛関連に物色の矛先が向いている。そうしたなか、11月の米大統領選を前に先日行われたテレビ討論会では、トランプ前大統領が有利との見方が強まった。トランプ氏は同盟国である日本に防衛費拡大を強く促す政策スタンスを標榜していることで、防衛省との取引額で群を抜く同社の商機が高まるとの思惑が投資資金の継続的な流入につながっている。
■ルネサス <6723> 3,168円 +154 円 (+5.1%) 本日終値
ルネサスエレクトロニクス<6723>が大幅続伸。SMBC日興証券が2日付で投資評価「1」を継続し、目標株価を3200円から3700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、同社はこれまで利益率改善、市況悪化時の適切な在庫管理、復配などで着実な結果を出していると評価。市況全体としては芳しくない状況が続いているが、適切な在庫管理により自社生産ライン稼働についても既に上昇局面入りしていることから、相対的に利益率が下押しする可能性は低いと見込んでいる。
■GMO-GS <3788> 3,035円 +102 円 (+3.5%) 本日終値
GMOグローバルサイン・ホールディングス<3788>が続伸。午後1時ごろ、電子契約サービス「電子印鑑GMOサイン」が、政府セキュリティーのための評価制度「ISMAP(イスマップ)」のクラウドサービスリストに登録されたと発表しており、好材料視された。ISMAPは、日本政府が団体・企業のクラウドサービス調達におけるセキュリティー水準の確保を図り、円滑な導入に資することを目的としたクラウドサービスの評価制度。団体・企業のサービス選定における重要な指針の一つとして注目されているほか、各政府機関などは「ISMAP」取得済みのクラウドサービスの中から利用するサービスを選定することが原則とされている。今回の登録により、「GMOサイン」は、電子契約システムのセキュリティーに関して、国の求める基準を満たすサービスであることが認められたことになる。
■サンウェルズ <9229> 2,520円 +74 円 (+3.0%) 本日終値
サンウェルズ<9229>は大幅高。2日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けてグロースからプライムへ市場区分が変更されることになったと発表。あわせて株式売り出しの実施を明らかにた。市場区分の変更日は18日から24日までのいずれかの日。株式売り出しについては200万株の自己株式処分と150万株の売り出し、上限52万5000株のオーバーアロットメントによる売り出しを行う。処分価格・売り出し価格は10~17日の間に決める。プライム市場の上場基準である「流通株式比率35%」の充足に加え、株式流動性の向上と投資家層の拡大を図るため。
■フォーバル <8275> 1,549円 +45 円 (+3.0%) 本日終値
フォーバル<8275>が4日ぶりに反発。午前10時ごろ、静岡県袋井市が実施する「袋井市中小企業等デジタル化推進業務」を受託したと発表しており、好材料視された。同事業は、市内事業者の経営業務の課題分析から業務のデジタル化の計画などを共に策定し、解決に向けて伴走型支援を行うもので、支援対象事業者の選定や経営課題解決に向けた支援、補助金の申請補助、事業報告(成果物の納品)などを支援する。同社では今回の受託を通じて袋井市のデジタル化を支援し、中小企業の経営力向上を目指すとしている。
■東邦ホールディングス <8129> 4,454円 +126 円 (+2.9%) 本日終値
東邦ホールディングス<8129>が5連騰で上場来高値を連日で更新した。シンガポールの投資会社である3Dインベストメント・パートナーズが東邦HDの株式を買い増していたことが2日の取引終了後に明らかとなり、思惑視した買いを誘ったようだ。同日、関東財務局に提出された変更報告書によると、3Dインベストメント・パートナーズの保有割合は5.06%から6.36%に上昇した。報告義務発生日は6月25日。保有目的は「純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為を行うこと」としている。
■PAコンサル <4071> 1,884円 +52 円 (+2.8%) 本日終値
プラスアルファ・コンサルティング<4071>が4日ぶりに反発。午後2時ごろ、三菱総合研究所<3636>と人的資本経営支援に関する包括的業務提携の検討を開始したと発表しており、好材料視された。両社の提携は、PAコンサルのタレントマネジメントシステム「タレントパレット」と、中長期的な企業価値向上に向けた人的資本経営コンサルティング及び関連サービスの連携強化を目的としたもの。提携に向けて両社共同での顧客への提案・相互送客についてや、両社のコンサルティング知見、保有技術・システムを組み合わせたサービス開発及び提供試行などについて検討を進め、検討の一環として8月2日にセミナーを共催するとしている。
■トレンドマイクロ <4704> 7,014円 +179 円 (+2.6%) 本日終値
トレンドマイクロ<4704>が鮮烈な戻り足をみせている。きょうで5連騰となり25日移動平均線を明確に上放れるとともに、同移動平均線と5日移動平均線のゴールデンクロスも早晩実現の可能性が高まった。ネットセキュリティーで世界屈指の実力を持ち、法人用ウイルス対策ソフトで国内トップシェアを誇る。サイバー攻撃に対する世界的な対策ニーズを捉え、業績も絶好調に推移、24年12月期は営業利益が前期比62%増の529億円を見込んでいる。ハッカー集団によるKADOKAWA<9468>への身代金要求ウイルス(ランサムウェア)を使ったサイバー攻撃が取り沙汰されるなか、直近では更なる情報漏洩が会社側の発表で明らかとなった。企業のサイバー防衛の重要性が改めて認識される一方、トレンドの存在感を高める背景ともなっている。
■サイゼリヤ <7581> 5,770円 +130 円 (+2.3%) 本日終値
サイゼリヤ<7581>が続伸。2日の取引終了後に発表した6月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比31.9%増となり、32カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。土日祝祭日による日数が前年よりも多かったことがプラス4ポイント程度あったという。また内訳では、客数が同24.7%増、客単価が同5.7%増となった。
株探ニュース