話題株ピックアップ【夕刊】(2):オートバクス、マニー、北興化

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2024年7月8日 15時14分

■オートバックスセブン <9832>  1,561.5円  +16 円 (+1.0%)  本日終値

オートバックスセブン<9832>が反発。前週末5日の取引終了後、6月度の月次売上概況を開示した。国内の既存店売上高は前年同月比8.8%増と2カ月連続で増収となり、伸び率は前月の1.6%を大きく上回った。堅調な業況を評価した買いが入ったようだ。タイヤやオイル、バッテリーの販売が伸長したほか、中古車の買い取りによる業販が好調に推移した。全店ベースの売上高は同9.0%増となった。

■マニー <7730>  1,985円  +13.5 円 (+0.7%)  本日終値

マニー<7730>がしっかり。前週末5日の取引終了後に発表した第3四半期累計(23年9月~24年5月)連結決算が、売上高216億1000万円(前年同期比16.7%増)、営業利益64億9800万円(同19.7%増)、純利益50億8200万円(同20.9%増)と2ケタ営業増益となったことが好材料視された。白内障手術で使用される眼科ナイフの売り上げが中国を中心としたアジア、欧州、北米などの地域で拡大したほか、アイレス針も中国を中心としたアジアや北米などで受注が増加した。また、円安による売上高・利益の押し上げ効果もあった。24年8月期通期業績予想は、売上高275億円(前期比12.3%増)、営業利益82億5000万円(同13.9%増)、純利益59億円(同0.9%減)の従来見通しを据え置いている。

■北興化学工業 <4992>  1,394円  -96 円 (-6.4%)  本日終値

北興化学工業<4992>が続落。前週末5日の取引終了後、岡山県玉野市にフォトレジスト製品専用の新工場を建設すると発表したことで朝方は大幅反発して始まったものの、買い一巡後は同時に発表した第2四半期累計(23年12月~24年5月)連結決算が、営業利益が34億200万円(前年同期比8.0%減)と減益着地したことを嫌気した売りに押され大幅安となるなど荒い動きとなった。上期は、農薬事業やファインケミカル事業の電子材料分野が伸長し売上高は289億3800万円(同2.2%増)となったものの、人的資本投資費用や物流費が増加したこともあって減益を余儀なくされた。なお、24年11月期通期業績予想は、売上高460億円(前期比1.7%増)、営業利益41億2000万円(同6.7%減)の従来見通しを据え置いている。一方、新工場「岡山工場合成第10工場」の建設は、電子材料分野の主力製品であるKrFレジスト用原料の生産能力を増強するとともに、半導体産業が求める高品質な製品を供給するのが目的で、これにより既存工場(岡山工場合成第5工場)を加えたKrFレジスト用原料の生産能力は約2倍になり、岡山工場におけるファインケミカル事業の生産能力が約21%増強されることになる。着工は25年8月、竣工は26年12月を予定。なお、24年11月期業績への影響は軽微としている。

■安川電機 <6506>  5,710円  -262 円 (-4.4%)  本日終値  東証プライム 下落率10位

安川電機<6506>が軟調。前週末5日の取引終了後に発表した25年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算は、売上収益が前年同期比7.1%減の1324億800万円、最終利益が同21.1%減の91億9900万円だった。大幅減益となったほか、通期計画に対する最終利益の進捗率は17%と低調な滑り出しとなり、嫌気されたようだ。モーションコントロール部門では半導体や電子部品市場における在庫調整が長期化したことが響き、減収減益となった。ロボット部門は国内と欧米を中心に自動化に向けた投資が底堅く推移したことが追い風となったものの、先行投資や生産稼働率の低下の影響があって増収減益だった。受注額は1351億円と、前年同期比で1%減。前四半期比で23%増となった。通期の業績予想は据え置いた。半導体や電子部品市場での投資活動の再開や、製造業での自動化・省力化関連の設備投資の回復を想定する。想定為替レートも1ドル=145円、1ユーロ=155円で変更しなかった。

■サーラコーポレーション <2734>  804円  -33 円 (-3.9%)  本日終値

サーラコーポレーション<2734>が続落。前週末5日の取引終了後、24年11月期の連結業績予想について、営業利益を73億円から63億円(前期比3.6%増)へ下方修正したことが嫌気された。売上高は従来予想の2550億円(同5.3%増)を据え置いたものの、エネルギー&ソリューションズ事業で発電事業における原料価格高騰の影響が続くことに加えて、ハウジング事業で分譲住宅の販売棟数が計画を下回る見込みであること、カーライフサポート事業で上期の新車・中古車の販売台数減少の影響が残る見込みであることなどが要因としている。なお、期末配当予想は従来予想の14円から17円へ引き上げ、年間配当予想を30円(前期26円)とした。同時に発表した第2四半期累計(23年12月~24年5月)決算は、売上高1188億9700万円(前年同期比5.6%減)、営業利益48億8900万円(同2.6%減)となった。

■日立造船 <7004>  1,054円  -40 円 (-3.7%)  本日終値

日立造船<7004>が続落。同社は5日取引終了後、グループの日立造船マリンエンジンとアイメックスが手掛ける船舶用エンジンについて、陸上運転記録に不適切な書き換えが行われていたことが判明したと発表。これがネガティブ視されたようだ。日立マリンエンジン(1999年11月以降)、アイメックス(同年9月以降)のNOx(窒素酸化物)放出量規制適用エンジンかつ陸上公試運転を完了したものを対象に調査した結果、データ書き換え台数は計1364台。関係者へのヒアリングでは、陸上公試運転時に、燃料消費率を顧客の仕様に基づく許容値内におさめるためや、データのばらつきを抑えるために書き換えしていたことが確認されており、NOx放出量の算出にも影響を及ぼしている可能性があるという。なお、業績への影響は現在精査中で、影響が見込まれる場合は速やかに公表するとしている。

■サンエー <2659>  4,865円  -175 円 (-3.5%)  本日終値

サンエー<2659>が3日続落。前週末5日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算は、売上高576億6200万円(前年同期比3.7%増)、営業利益が41億3400万円(同16.6%増)となったものの、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。沖縄県の個人消費や入域観光客数が前年同期を上回って推移しており、既存店売上高が堅調に推移した。また、販管費の伸びを抑制したことも寄与した。なお、25年2月期通期業績予想は、売上高2361億2000万円(前期比3.8%増)、営業利益166億7000万円(同1.3%増)の従来見通しを据え置いている。同時に、8月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表した。投資単位当たりの金額を引き下げることで株式の流動性を高めることや、投資家層の更なる拡大を図ることが目的という。

■丸一鋼管 <5463>  3,657円  -87 円 (-2.3%)  本日終値

丸一鋼管<5463>が3日続落。同社は前週末5日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想を見直したと発表。最終利益予想を27億円減額し、216億円(前期比17.3%減)としたことが株価の重荷となったようだ。人的資本への投資に向け、640人の従業員らに対し、総額56億1700万円に相当する譲渡制限付きの自己株式を処分して付与することを決めた。過去及び将来の勤務年数や等級・役職に対応した株式数を付与するもので、過去の労働対価見合いに相当する分の費用38億6000万円を特別損失に計上し、損益に影響をもたらすこととなる。将来の労働対価見合いに相当する分の費用17億5600万円は前払費用として計上する。今期の売上高と営業・経常利益の見通しと年間配当予想に変更はない。

■デジタルアーツ <2326>  4,890円  -50 円 (-1.0%)  本日終値

デジタルアーツ<2326>が大幅反落。前週末5日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、レオス・キャピタルワークス(東京都千代田区)の保有割合が5.07%から3.93%に下落したことが判明しており、需給思惑が和らいだとの見方から売られたようだ。なお、報告義務発生日は6月28日としている。

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