前場に注目すべき3つのポイント~資金シフトの動きが本格化で出遅れ銘柄を探る動き~

市況
2024年7月18日 8時37分

18日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■資金シフトの動きが本格化で出遅れ銘柄を探る動き

■JIA、24/12上方修正 営業利益 105.0億円←81.2億円

■前場の注目材料:小糸製作所、車用ランプに170億円投資、ブラジル・メキシコで8割増産

■資金シフトの動きが本格化で出遅れ銘柄を探る動き

18日の日本株市場は、米ハイテク株安の影響から売り一巡後も不安定な相場展開になりそうだ。17日の米国市場は、NYダウが243ドル高、ナスダックは512ポイント安だった。米連邦準備理事会(FRB)による早期利下げ期待が根強いなか、ソフトランディング期待を受けた買いからNYダウは連日で史上最高値を更新。予想を上回る決算を発表したジョンソン・アンド・ジョンソンが買われ、NYダウを押し上げた。一方で、半導体株の下げが広がるなか、ナスダック指数は大幅に下落した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比840円安の40240円。円相場は1ドル156円00銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。米国では大型テック株のほか、エヌビディアなど半導体株が売られており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷になろう。昨日は東エレク<8035>が大幅安となり、日経平均株価を押し下げる格好だったが、米国においてもハイテク株売りによる資金シフトの動きが本格化するなか、売り一巡後の押し目狙いの買いも入れづらいところである。

日経225先物はナイトセッションで一時40140円まで売られており、週足のボリンジャーバンドの+1σ(40100円)水準まで下げてきたほか、25日線(39950円)に接近してきたため過熱感は後退した。節目の4万円を下回る可能性はありそうだが、いったんは調整一巡感が意識されやすいところであろう。ただし、指数インパクトの大きい値がさハイテク株へのリバウンド狙いの動きは限られると考えられ、バリュー株などに資金が向かいやすいことから、日経平均株価のリバウンドは限られそうである。

また、足もとのローテーションの動きから上昇が続いていたラッセル2000指数も下落したため、直近でリバウンド基調を強めていたグロース250指数も利食いが入りやすいところである。もっとも、グロース250指数は前日までの上昇で52週線を捉えてきており、いったんは利食いが入りやすい水準であり、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。為替市場においても昨日のトランプ前大統領によるドル高是正発言をきっかけに円高に振れており、ローテーションが本格化するなか、出遅れている銘柄を探る流れに向かわせそうだ。

■JIA、24/12上方修正 営業利益 105.0億円←81.2億円

JIA<7172>は2024年12月期業績予想の修正を発表。売上高は277.8億円から289.0億円、営業利益を81.2億円から105.0億円に上方修正した。第2四半期業績については、好調なオペレーティング・リース事業の影響、急激な円安によって為替差益を計上したことが寄与し、予想を大幅に上回る見込みとなった。通期についても、同事業の商品組成も順調に進み、高水準の商品出資金残高が維持できている状況を踏まえて、売上高、各段階利益の業績予想を上方修正した。

■前場の注目材料

・NYダウは上昇(41198.08、+243.60)

・米原油先物は上昇(82.85、+2.09)

・米長期金利は低下

・米国のインフレ沈静化期待

・東証による企業価値向上の要請

・小糸製作所<7276>車用ランプに170億円投資、ブラジル・メキシコで8割増産

・ニデック<6594>社長が方針「ソフト重点」、グループ開発でシナジー

・IHI<7013>航空機エンジンMROの増強前倒し、来年2倍計画完了

・スズキ<7269>車重100kg減の新型車開発へ、30年代初頭に投入

・トランスコスモス<9715>NTTコムと、デジタルBPOで提携

・パナソニックHD<6752>オリックスに業務用大型プロジェクター事業売却へ

・マネーフォワード<3994>三井住友カードと、個人向け事業で新会社

・富士フイルム<4901>ビジネスイノベとコニカミノルタ、調達など連携で共同出資会社

・森六HD<4249>インド増強、4輪・2輪樹脂部品の生産能力3割上げ

・日立造船<7004>子会社のデータ改ざん、造船業界、工程遅れ警戒

・芝浦機械<6104>インドに第2工場、射出機を増産

・日揮HD<1963>神戸に微生物医薬研究拠点

・鈴茂器工<6405>モンゴルで食品用自動機械拡販

・グローリー<6457>タイムリープに出資、IoTで店舗効率運営

・ソディック<6143>古川健一社長「食品も伸ばす」

・ソラコム<147A>IoT向けアプリ開発サービス、生成AIで画像分析

・三菱電機<6503>変電所向け絶縁開閉装置、温室ガス不使用

・村田製作所<6981>太陽光発電制御システム、再生エネの自給率最大化

・ローム<6963>26年めど新棟、SiCウエハー生産3倍

・東海カーボン<5301>日欧で黒鉛電極生産を4割削減

・JFE HD<5411>JFEスチール、米Chevronなどと高圧水素導管を検証

・三菱ケミカルG<4188>アセトンなど来月値上げ

・日本ガイシ<5333>半固体電池向け電極部材を山梨に集約

・東急不動産HD<3289>埼玉・蓮田に物流施設、大型マルチテナント型

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・08:50 6月貿易収支(予想:-1857億円、5月:-1兆2201億円)

<海外>

・10:30 豪・6月失業率(予想:4.1%、5月:4.0%)

・10:30 豪・6月雇用者数増減(予想:+2.00万人、5月:+3.97万人)

《ST》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.