話題株ピックアップ【昼刊】:パソナG、九電工、Genky

注目
2024年7月30日 11時39分

■パソナグループ <2168>  2,376円  +281 円 (+13.4%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ

パソナグループ<2168>が続急伸している。29日の取引終了後に、関東財務局に提出された大量保有報告書で香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントによる同社株の保有割合が5.02%となり、新たに5%を超えたことが判明したことを受けて、需給思惑的な買いが入っているようだ。保有目的はポートフォリオ投資及び重要提案行為としており、株主価値を守るため、重要提案行為を行うことがあるという。なお、報告義務発生日は7月25日。

■九電工 <1959>  6,555円  +746 円 (+12.8%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位

九電工<1959>が急騰。29日の取引終了後、25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比24.3%増の1072億500万円、営業利益は同2.1倍の102億6300万円、最終利益は同82.4%増の77億5800万円となった。大幅な増収増益となり、評価されたようだ。手持ち工事量が過去最大規模に積み上がるなか、大型案件の工事が進捗し、工事利益率も向上した。

■Genky <9267>  3,380円  +325 円 (+10.6%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位

Genky DrugStores<9267>が大幅高で6連騰。上場来高値を更新した。29日の取引終了後、24年6月期の連結決算発表にあわせ、25年6月期の業績予想を開示した。最終利益は前期比10.7%増の70億円を見込む。前期に続いて過去最高益を更新する見通しを示したほか、7月度の既存店売上高は前年同月比4.8%増と堅調さを維持しており、評価されたようだ。25年6月期の売上高は前期比9.3%増の2020億円を見込む。今期は49店舗の新規出店を計画。既存店は改装などを通じ活性化を図るほか、顧客の節約志向にも対応していく。今期の年間配当は13円を計画。株式分割を考慮したベースで前期の年間配当は12円75銭となり、実質的な増配を見込む。24年6月期の売上高は前の期比9.3%増の1848億6000万円、最終利益は同32.7%増の63億2400万円だった。

■ゼンリン <9474>  969円  +49 円 (+5.3%)  11:30現在  東証プライム 上昇率5位

29日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は赤字縮小で着地」が好感された。

ゼンリン <9474> [東証P] が7月29日大引け後(16:00)に決算を発表。25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益は2.5億円の赤字(前年同期は13.7億円の赤字)に赤字幅が縮小した。

⇒⇒ゼンリンの詳しい業績推移表を見る

■ダイハツディーゼル <6023>  1,830円  +64 円 (+3.6%)  11:30現在

ダイハツディーゼル<6023>が大幅続伸し年初来高値を更新。29日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を780億円から820億円(前期比0.3%増)へ、営業利益を45億円から60億円(同15.5%増)へ上方修正すると発表。これを好感した買いが入っている。円安が進んだことや、メンテナンス関連で想定以上の需要増加があったことが寄与する。

■平和不動産 <8803>  4,330円  +140 円 (+3.3%)  11:30現在

平和不動産<8803>が大幅高で4連騰、前日は買い人気が増幅され一時4200円台に乗せたが、きょうは一段と上げ足を加速し4590円まで上昇、4月末につけた年初来高値4375円を一気に更新した。旧村上ファンド系投資会社のシティインデックスイレブンスが29日付で提出した大量保有報告書によると、シティインデックスイレブンスと共同保有者の平和不株式保有比率が5.05%となり、新たに5%を超えたことが判明した。アクティビストの大株主浮上に伴い、株式価値の向上に対する思惑から短期筋の買いを呼び込む格好となっている。なお、保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこと」としている。

■ファナック <6954>  4,401円  +139 円 (+3.3%)  11:30現在

ファナック<6954>が大幅高で3日続伸している。29日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を7464億円から7843億円(前期比1.4%減)へ、営業利益を1210億円から1430億円(同0.8%増)へ、純利益を1073億円から1253億円(同5.9%減)へ上方修正したことが好感されている。第1四半期(4~6月)において自動車関連向けロボットが欧米、国内で堅調だったほか、ロボマシン部門で中国向けロボショット(電動射出成形機)の需要が伸びたことなどを反映させた。なお、第1四半期決算は、売上高1951億円(前年同期比3.3%減)、営業利益329億5800万円(同1.1%増)、純利益288億300万円(同5.0%減)だった。FA部門で工作機械業界の需要が国内を含む世界各国で低調に推移したほか、中国向けロボットで好調だったEV関連向けが下降気味となり、インフラ関係と電子産業向けも低調だった。

■スタンレー電気 <6923>  2,932円  +83.5 円 (+2.9%)  11:30現在

スタンレー電気<6923>が3日続伸し年初来高値を更新している。29日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高1214億4100万円(前年同期比8.7%増)、営業利益95億3500万円(同2.6倍)、純利益58億2400万円(同2.5倍)と大幅増益となったことが好感されている。自動車機器事業で持ち分法適用関連会社だったタイ・スタンレー・エレクトリックの連結子会社化や為替によるプラスの影響があったほか、米州向け自動車用ランプの販売が堅調だった。また、生産革新による合理化効果や、前年同期に計上した過去の品質問題にかかわる費用の剥落の影響なども利益にプラスに働いた。25年3月期通期業績予想は、売上高5000億円(前期比5.8%増)、営業利益500億円(同39.5%増)、純利益311億円(同17.4%増)の従来見通しを据え置いている。同時に、上限を1300万株(発行済み株数の8.11%)、または300億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されている。取得期間は8月13日から来年3月31日までで、株主還元の充実及び資本効率の向上を図ることが目的という。あわせて、8月9日付で自社株370万株(発行済み株数の2.16%)を消却するとした。

■日本精工 <6471>  799.3円  +12.3 円 (+1.6%)  11:30現在

日本精工<6471>は3連騰、5営業日ぶりに800円台を回復した。一時825円50銭まで上値を伸ばした後は伸び悩んでいるが、中期波動の分水嶺である75日移動平均線を上回りトレンド転換を示唆している。ベアリングの国内トップメーカーで、足もとは自動車向けなどを中心に旺盛な需要を取り込んでいる。同社が29日取引終了後に発表した25年3月期第1四半期(24年4~6月)決算は営業利益が58億7300万円と前年同期を4割強上回る水準を確保。最終利益も19億200万円と上期計画の5億円を大幅に上回って着地した。これを手掛かり材料に投資資金を引き寄せる格好となっている。投資指標面ではPBRが0.5倍台と解散価値を大きく下回る水準で、4%を超える配当利回りと合わせて、割安感が浮き彫りとなっている。

■BIPROGY <8056>  4,625円  +56 円 (+1.2%)  11:30現在

BIPROGY<8056>が続伸し、1999年につけた上場来高値に接近した。29日の取引終了後、25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上収益は前年同期比10.6%増の883億5200万円、最終利益は同12.1%増の48億9200万円となった。また、30日朝の東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)において、前日終値4569円で取得総数300万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.0%)、取得総額137億700万円を上限に自社株買いを実施するほか、自社株900万株について8月30日に消却する。増収増益を確保したことに加えて、資本効率の向上に向けた取り組みへの評価もあり、買い安心感が広がったようだ。4~6月期はDX(デジタルトランスフォーメーション)関連の需要が旺盛となるなかで、アウトソーシングや製品販売を中心に増収となり、基幹システムの刷新などの一過性コストによる影響をカバーした。自社株買いは、三井物産<8031>が保有するビプロジーの株式の売却による需給面への影響を緩和することなどが目的。東証の自己株式立会外買付取引情報によると、ビプロジーは30日、244万8500株について1株4569円で買い付けを行った。

■さくらインターネット <3778>  3,015円  -400 円 (-11.7%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位

さくらインターネット<3778>が急反落している。29日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算は、売上高59億3500万円(前年同期比16.3%増)、営業利益2億3100万円(同2.2倍)と大幅増益となったものの、上期計画に対する営業利益の進捗率は29%と低く、これを嫌気した売りが出ているようだ。今年1月から生成AI向けGPUクラウドサービスの提供を開始したことや、さくらのクラウド、さくらのVPSなどクラウドサービスの順調な成長により、売上高・営業利益が伸長した。ただ純利益は、前年同期に投資有価証券売却益の計上があった反動で4100万円(同61.5%減)と減益となった。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高280億円(前期比28.3%増)、営業利益20億円(同2.3倍)、純利益12億5000万円(同91.8%増)の従来見通しを据え置いている。

■積水樹脂 <4212>  2,384円  -246 円 (-9.4%)  11:30現在  東証プライム 下落率3位

積水樹脂<4212>が急反落。29日取引終了後に4~6月期連結決算を発表。売上高が前年同期比13.3%増の155億4200万円だった一方、純利益が同49.2%減の4億2800万円となっており、これが嫌気されている。ドイツの道路保安用品メーカー「WEMASグループ」、エクステリア製品メーカー「エクスタイル」の子会社化が寄与し、売上高は増加した。利益面では人財・成長投資やM&Aに伴うのれん償却の影響が響いた。なお、通期の増収増益見通しは据え置いた。

■日本車輌製造 <7102>  2,279円  -225 円 (-9.0%)  11:30現在  東証プライム 下落率4位

日本車輌製造<7102>が反落している。29日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算で、営業利益が2億7600万円(前年同期比80.9%減)と大幅減益となったことが嫌気されている。大型杭打機の売り上げが増加した建設機械事業や、LNGタンクトレーラや道路橋の売り上げが増加した輸送用機器・鉄構事業が牽引役となり売上高は214億900万円(同1.8%増)と増収となったものの、鉄道車両事業や輸送用機器・鉄構事業における売上製品構成の変動に加えて、鉄構事業の変更契約協議中の一部の案件で原価が先行発生し、一時的に採算が悪化したことによる影響などで営業利益は減益となった。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高910億円(前期比3.3%増)、営業利益55億円(同9.2%減)の従来見通しを据え置いている。

■アスクル <2678>  2,083円  -194 円 (-8.5%)  11:30現在  東証プライム 下落率5位

29日に発表した「7月単体売上高は0.4%減」が売り材料。

7月単体売上高は前年同月比0.4%減。

■日本ゼオン <4205>  1,309.5円  -97.5 円 (-6.9%)  11:30現在  東証プライム 下落率6位

日本ゼオン<4205>が4日ぶりに反落している。29日の取引終了後、第2四半期累計(4~9月)連結業績予想について、売上高を1980億円から2100億円(前年同期比13.2%増)へ、営業利益を110億円から150億円(同58.5%増)へ上方修正したが、目先の材料出尽くし感から売られているようだ。エラストマー素材事業部門において、原料価格に応じた市況価格の上昇や為替の影響、海外市場の環境変化による引き合いの増加などの影響を受けるほか、高機能材料事業部門で光学樹脂及び光学フィルムの需要が回復傾向にあることが寄与する。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高3970億円(前期比3.9%増)、営業利益265億円(同29.3%増)の従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高1061億500万円(前年同期比15.4%増)、営業利益90億4100万円(同47.9%増)だった。高機能樹脂事業でモバイル端末向け需要が回復したことや、能登半島地震後の生産再開で大型テレビ向け光学フィルムの出荷が増えたことが寄与。また、合成ゴムを中心にエラストマー素材も伸長した。

●ストップ高銘柄

ジーダット <3841>  3,080円  +504 円 (+19.6%) ストップ高   11:30現在

WASHハウス <6537>  673円  +100 円 (+17.5%) ストップ高   11:30現在

ビート <9399>  1,079円  +150 円 (+16.2%) ストップ高   11:30現在

以上、3銘柄

●ストップ安銘柄

メタプラネット <3350>  1,510円  -499.9 円 (-24.9%) ストップ安   11:30現在

以上、1銘柄

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