本日注目すべき【好決算】銘柄 レーザーテク、富士フイルム、三菱マ (7日大引け後 発表分)
8月7日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。
レーザーテク <6920> [東証P] ★今期経常は27%増で9期連続最高益、前期配当を39円増額・今期は58円増配へ
◆24年6月期の連結経常利益は前の期比28.8%増の820億円に伸び、従来予想の670億円を大きく上回って着地。続く25年6月期は前期比26.8%増の1040億円と9期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。前期の上振れは為替によるプラス影響に加え、一部製品における顧客からの検収の前倒しが要因となった。今期は半導体製造装置の出荷増加やサービスビジネスの強化などを通じ、2ケタ増収増益を見込む。
併せて、前期の年間配当を191円→230円(前の期は180円)に増額し、今期も前期比58円増の288円に増配する方針とした。
ヒビノ <2469> [東証S] ★上期経常を54%上方修正、通期も増額
◆25年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の6.5億円→10億円に53.8%上方修正。第1四半期においてコンサート・イベント市場の活況や顧客の設備投資意欲の回復、都市再開発計画の進展を背景に大型案件が増加したことなどを反映した。
併せて、通期の同利益を従来予想の30億円→33.5億円に11.7%上方修正。増益率が1.7%増→13.5%増に拡大する見通しとなった。
シュッピン <3179> [東証P] ★4-6月期(1Q)経常は50%増益で着地
◆25年3月期第1四半期(4-6月)の経常利益(非連結)は前年同期比49.8%増の12.2億円に拡大して着地。主軸のカメラ事業、時計事業がともに好調に推移したほか、円安を追い風に免税売上も大きく伸び、21.2%の大幅増収を達成した。
上期計画の18億円に対する進捗率は67.9%に達しており、業績上振れが期待される。
BBタワー <3776> [東証S] ★今期経常を2倍上方修正
◆24年12月期上期(1-6月)の連結経常損益は5億9000万円の黒字(前年同期は9700万円の赤字)に浮上し、従来予想の2億7000万円の黒字を上回って着地。コンピュータプラットフォーム事業におけるネットワークサービスの利益寄与やデータセンター関連の売上原価および販管費の減少に加え、投資事業組合運用益や投資有価証券売却益が増加したことが利益を押し上げた。
併せて、通期の同損益を従来予想の3億円の黒字→6億1000万円の黒字(前期は1億5200万円の赤字)に2.0倍上方修正した。
菱ガス化 <4182> [東証P] ★上期経常を10%上方修正、通期も増額
◆25年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の300億円→330億円に10.0%上方修正。スマートフォン向けの光学樹脂ポリマーや高機能メモリ用途における半導体向け薬液の販売好調に加え、円安による売価改善効果などが寄与する。
併せて、通期の同利益を従来予想の590億円→620億円に5.1%上方修正。増益率が28.1%増→34.7%増に拡大する見通しとなった。
科研薬 <4521> [東証P] ★今期経常を一転2.1倍増益に上方修正、配当も40円増額
◆25年3月期の連結経常利益を従来予想の78億円→212億円に2.7倍上方修正。従来の21.6%減益予想から一転して2.1倍増益見通しとなった。「NM26」の知的財産譲渡及び販売提携オプション契約の締結に伴い、契約一時金8600万ドルを計上することが収益を押し上げる。
併せて、上期配当を従来計画の75円→115円(前年同期は75円)に大幅増額し、年間配当は190円になる。配当利回りは4.94%に上昇。
富士フイルム <4901> [東証P] ★今期税引き前を一転4%増益に上方修正・最高益更新へ
◆25年3月期の連結税引き前利益を従来予想の3100億円→3300億円に6.5%上方修正。従来の2.3%減益予想から一転して4.0%増益を見込み、5期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。エレクトロニクス部門やイメージング部門の好調な業績に加え、為替の影響などを織り込んだ。通期の想定為替レートは1ドル=148円、1ユーロ162円に設定。
三菱マ <5711> [東証P] ★4-6月期(1Q)経常は2.7倍増益で着地
◆25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比2.7倍の186億円に急拡大して着地。金属事業における電気銅の販売増加に加え、為替の円安や銅価格の上昇が追い風となった。UBE三菱セメントの持ち分法投資利益が膨らんだことも利益を押し上げた。
ニッパツ <5991> [東証P] ★今期経常を一転15%増益・最高益に上方修正、配当も6円増額
◆25年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の195億円→275億円に41.0%上方修正。DDS事業でHDD用サスペンションの需要が伸びることに加え、為替の円安が追い風となる。
併せて、通期の同利益を従来予想の470億円→550億円に17.0%上方修正。従来の1.7%減益予想から一転して15.0%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。
業績好調に伴い、年間配当を従来計画の57円→63円(前期は42円)に増額した。配当利回りは4.55%に上昇。
日金銭 <6418> [東証P] ★今期経常を一転9%増益に上方修正
◆25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比2.7倍の23.7億円に急拡大して着地。併せて、通期の同利益を従来予想の33億円→39億円に18.2%上方修正。従来の7.5%減益予想から一転して9.3%増益見通しとなった。
カジノゲーム機搭載用の紙幣識別機ユニットが大幅に増加したことに加え、国内コマーシャル事業と遊技場向機器事業で新紙幣の刷新対応による高付加価値品などの販売が伸びることが要因。
JALCO <6625> [東証S] ★今期経常を31%上方修正
◆25年3月期の連結経常利益を従来予想の10.9億円→14.3億円に31.3%上方修正。減益率が78.1%減→71.2%減に縮小する見通しとなった。不動産事業における賃貸用不動産の取得や販売用不動産の売却などによって、売上高が計画を24.2%も上回ることが利益を押し上げる。
日電波 <6779> [東証P] ★4-6月期(1Q)最終は4.4倍増益で着地
◆25年3月期第1四半期(4-6月)の連結最終利益は前年同期比4.4倍の6.7億円に急拡大して着地。主力の車載向け水晶デバイスや5Gスマートフォン向け高収益品の販売が増加したことが寄与。工場稼働率の向上なども大幅増益に貢献した。
上期計画の10億円に対する進捗率は67.2%に達しており、業績上振れが期待される。
電子材料 <6855> [東証S] ★上期経常を3.8倍上方修正、上期配当も10円増額
◆25年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の6.6億円→25億円に3.8倍上方修正。増益率が4.3倍→16倍に拡大する見通しとなった。メモリー向けを中心にプローブカードの需要が想定を上回ることが寄与。工場稼働率の向上に加え、海外向けを中心に高付加価値製品の拡販が進むことも利益を押し上げる。
業績好調に伴い、上期配当を従来計画の20円→30円に大幅増額した。
併せて、従来の通期業績予想と下期配当を未定に変更した。半導体市場の動向や為替変動などの影響を精査するため、いったん取り下げる。
極東開発 <7226> [東証P] ★今期最終を30%上方修正、配当も34円増額
◆25年3月期の連結最終利益を従来予想の44億円→57億円に29.5%上方修正。増益率が25.7%増→62.8%増に拡大する見通しとなった。保有する投資有価証券の売却に伴い、売却益18.7億円が発生することが最終利益を押し上げる。
業績上振れに伴い、年間配当を従来計画の116円→150円(前期は87円)に増額修正した。配当利回りは6.39%に上昇。
株探ニュース