話題株ピックアップ【夕刊】(2):日本新薬、ニトリHD、アサヒ

注目
2024年8月8日 15時16分

■日本新薬 <4516>  3,276円  +248 円 (+8.2%)  本日終値

日本新薬<4516>が急反発した。7日の取引終了後、25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。今期の最終利益予想を45億円増額し、290億円(前期比12.2%増)に引き上げた。減益予想から一転、前期に続いて過去最高益を更新する見通しを示しており、評価されたようだ。今期の売上収益予想は40億円増額して1540億円(同3.9%増)に見直した。肺動脈性肺高血圧症・慢性血栓塞栓性肺高血圧症治療剤「ウプトラビ」の海外での売り上げ増加に伴い、ロイヤルティー収入が伸長する。デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「ビルテプソ」など新製品の売上収益も予想を上回って推移しており、業績予想に織り込んだ。4~6月期の売上収益は前年同期比5.7%増の391億3100万円、最終利益は同17.3%増の102億6400万円となった。

■ニトリホールディングス <9843>  19,920円  +1,500 円 (+8.1%)  本日終値

ニトリホールディングス<9843>が大幅高。7日取引終了後に発表した4~6月期連結決算は売上高が前年同期比6.6%増の2328億1900万円、営業利益が同4.6%増の344億8800万円だった。店舗出店やキャンペーンなど各種施策が奏功。採用活動や賃金改定による人件費の増加、円安進行に起因する輸入コストの上昇があったものの増収効果で吸収した。良好な決算内容が好感され買われた。

■アサヒ <2502>  5,313円  +356 円 (+7.2%)  本日終値

アサヒグループホールディングス<2502>は乱調相場のなか、マドを開けて買われる異彩人気。一時380円高の5337円まで駆け上がる場面があった。同社が7日取引終了後に発表した24年12月期上期(23年1~6月)決算は営業利益が前期比8%増の1041億円と好調、4~6月期だけでみると前年同期比12%増と2ケタ伸長を達成している。通期営業利益見通しについては、従来予想の2730億円を2755億円に上方修正した。また、同日に9月末現在の株主を対象に1株を3株にする株式分割を実施することを発表したほか、発行済み株式数1.18%相当の600万株、金額ベースで300億円を上限に自社株買いを行うことも併せて開示しており、これが足もとの株価を強く刺激する格好となっている。

■JALCO <6625>  439円  +29 円 (+7.1%)  本日終値

7日に業績修正を発表。「今期経常を31%上方修正」が好感された。

JALCOホールディングス <6625> [東証S] が8月7日大引け後(15:00)に業績修正を発表。25年3月期の連結経常利益を従来予想の10.9億円→14.3億円(前期は49.9億円)に31.3%上方修正し、減益率が78.1%減→71.2%減に縮小する見通しとなった。

⇒⇒JALCOの詳しい業績推移表を見る

■アズビル <6845>  4,186円  +272 円 (+7.0%)  本日終値

アズビル<6845>が切り返し急。7日取引終了後に発表した25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高が前年同期比7.1%増の655億4700万円、経常利益が同21.3%増の68億9100万円、最終利益が同31.5%増の48億8000万円となった。大幅増益で着地したことを好感した買いが入ったようだ。ビルディングオートメーション事業は前期の受注増を背景に大幅な増収増益となった。大型の複数年サービス契約の更改の影響などを背景に、同事業の受注高は同21.1%増の562億8500万円と大きく伸びた。

■ユナイテッドアローズ <7606>  2,028円  +117 円 (+6.1%)  本日終値

ユナイテッドアローズ<7606>が上値指向。7日の取引終了後、25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比10.4%増の354億9500万円、経常利益は同8.4%増の29億9900万円となった。経常利益の通期計画に対する進捗率は約38%に上り、好調な滑り出しとなったことを好感した買いが入ったようだ。小売、ネットともに既存店売上高を伸ばし、客単価を高めながら客数を増加させた。インバウンド関連の売り上げの増加も業績の押し上げに貢献した。

■極東開発工業 <7226>  2,471円  +125 円 (+5.3%)  本日終値

極東開発工業<7226>が高い。7日の取引終了後、25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。今期の最終利益予想を13億円増額して57億円(前期比62.8%増)に見直したほか、年間配当予想を34円増額して150円(前期比63円増配)に見直しており、これらをポジティブ視した買いが集まったようだ。投資有価証券の一部を売却し、特別利益を計上した。通期の売上高と営業・経常利益の見通しは据え置いた。4~6月期の売上高は前年同期比9.7%増の286億2600万円、最終利益は同3.7倍の8億2000万円だった。

■シュッピン <3179>  1,323円  +46 円 (+3.6%)  本日終値

シュッピン<3179>が全体軟調地合いに抗して買い優勢の展開、一時123円高と気を吐き1400円台を回復する場面があった。カメラや時計など専門性の高い高級商材の買い取りや販売を、ネット経由を主力に展開しているが、コロナ禍以降はeコマース市場の拡大が顕著で同社はその恩恵を享受している。また店舗販売も行っているが、訪日外国人観光客の急増を背景としたインバウンド需要を取り込んでいる。そうしたなか7日取引終了後に発表した25年3月期第1四半期(24年4~6月)の決算は、営業利益が前年同期比45%増の11億8600万円と急拡大をみせており、これを評価する買いを呼び込んでいる。テクニカル的には中期波動の分水嶺である75日移動平均線を上回り、下落トレンドからの離脱を示唆している。

■日本触媒 <4114>  1,572円  +46.5 円 (+3.1%)  本日終値

日本触媒<4114>が大幅高で3連騰、7.8%高の1644円50銭まで上値を伸ばす場面があり、一気に6月3日につけた年初来高値1668円も視界に入れる高パフォーマンスをみせた。同社はアクリル酸で世界屈指の競争力を持つほか、高吸水性樹脂では世界シェア首位を誇るグローバルニッチトップとして存在感を示す。インドを筆頭に高度経済成長途上の新興国向けでアクリル酸や高吸水性樹脂の輸出が好調で業績を押し上げている。7日取引終了後、25年3月期業績の上方修正を発表、営業利益は従来見通しの150億円から180億円(前期比9%増)に30億円上乗せし、減益予想から一転増益見込みに変わった。これが買い戻しを加速させる材料となった。信用買い残が少なく株式需給面で軽さがある一方、PBR0.6倍台と割安で、4.3%台の高配当利回りと合わせて投資マネーの食指を動かす背景となっている。

■リンテック <7966>  2,907円  +79 円 (+2.8%)  本日終値

リンテック<7966>が大幅高、午後1時ごろに4~6月期連結決算を発表。売上高が前年同期比16.9%増の760億4500万円、営業利益が同4.7倍の64億3500万円となっており、これが買い材料視された。好調な需要に支えられて半導体・電子部品関連製品が大幅に回復。シール・ラベル用粘着製品や加工材関連製品の販売数量も増加した。

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