話題株ピックアップ【夕刊】(2):ネクソン、トリケミカル、じげん
■ネクソン <3659> 3,058円 +111 円 (+3.8%) 本日終値
ネクソン<3659>が大幅高で6連騰。SMBC日興証券が19日、ネクソンの目標株価を3600円から3900円に引き上げた。投資評価は最上位の「1」を継続する。モバイルゲーム「ダンジョン&ファイターモバイル」が想定以上に好調に推移していると指摘。北米や欧州ではオンラインゲーム「The First Descendant」も好スタートとなっているとし、韓国以外の地域の売上高見通しを引き上げた。同証券はネクソンの25年12月期営業利益予想を1745億円(従来は1576億円)に見直している。
■トリケミカル研究所 <4369> 3,610円 +120 円 (+3.4%) 本日終値
トリケミカル研究所<4369>が反発。同社は19日取引終了後、中国・上海市に自社製品の販売活動や顧客開拓などを行う子会社を設立すると発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。同社は半導体、太陽電池、光ファイバーなどに向けて高純度化学材料を開発・製造・販売しており、今回の子会社設立は中国の半導体市場が拡大していることが主な理由。顧客に近い立地での対応を強化することで、既存取引の拡大や新規顧客の開拓につなげるとしている。
■じげん <3679> 546円 +16 円 (+3.0%) 本日終値
じげん<3679>が反発。19日の取引終了後、保険相談サービス事業などを展開する保険マンモス(東京都港区)の株式について、持ち分比率66%を取得し、連結子会社化すると発表。今後の収益貢献を期待した買いが入ったようだ。保険マンモスのサービスとの親和性が高く、クロスセルシナジーの実現可能性は高いと判断。じげんが持つマッチングテクノロジーの活用に、プラットフォームの送客力の強化などを図る。取得価格はアドバイザリー費用を含めて概算で6億6600万円。保険マンモスの24年3月期の売上高は8億2300万円、営業利益は1100万円で、25年3月期は売上高8億2100万円、営業利益6000万円の見通しという。
■長谷川香料 <4958> 3,155円 +65 円 (+2.1%) 本日終値
長谷川香料<4958>が反発。19日の取引終了後、保有する投資有価証券の一部を売却するのに伴い、24年9月期に投資有価証券売却益8億円を特別利益として計上すると発表しており、好材料視された。なお、24年9月期業績予想には織り込み済みいという。
■アドバンテスト <6857> 6,660円 +136 円 (+2.1%) 本日終値
アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連が切り返す展開。前日の米国株市場ではエヌビディア<NVDA>が4%を超える上昇で6連騰と戻り足を加速させているほか、サーバー関連企業の買収を発表したアドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>も大幅高。このほかインテル<INTC>やアプライド・マテリアルズ<AMAT>など半導体大手が軒並み上昇しており、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も中期波動の分水嶺である75日移動平均線を上に抜けてきた。エヌビディアの上値指向が鮮明で、東京市場でも同社のGPU向けに検査装置を納入するアドテストなどに追い風が意識されている。
■アステラス製薬 <4503> 1,712円 +28.5 円 (+1.7%) 本日終値
アステラス製薬<4503>がしっかり。同社は20日、米ファイザー<PFE>と共同で開発を進める抗がん剤「エンホルツマブ・ベドチン」について、中国の国家薬品監督管理局の医薬品評価センターから尿路上皮がん患者向けの治療薬として承認を取得したと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。昨年3月に同センターから、生物学的製剤承認申請が受理されたと公表していた。25年3月期の業績予想には織り込み済みとしている。
■平和不動産 <8803> 4,060円 +65 円 (+1.6%) 本日終値
平和不動産<8803>が反発。19日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、シティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)と共同保有者の保有割合が5.05%から6.06%に上昇したことが判明しており、需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこととしており、報告義務発生日は8月9日としている。
■第一三共 <4568> 5,860円 +94 円 (+1.6%) 本日終値
第一三共<4568>が堅調推移。同社は19日、抗がん剤の「エンハーツ」に関し、米食品医薬品局(FDA)から乳がん治療を対象とした「画期的治療薬」の指定を受けたと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。今回の指定により、エンハーツの画期的治療薬の指定は8例目となる。同時に、欧州医薬品庁(EMA)からエンハーツの乳がん治療を対象とした一部変更承認申請が受理されたとも発表している。
■ベルーナ <9997> 733円 +10 円 (+1.4%) 本日終値
ベルーナ<9997>が反発。19日の取引終了後、子会社で「銀座のステーキ」などを展開するエルドラドが、焼肉店やステーキ店を展開する新和(東京都千代田区)の全株式を9月6日の予定で取得し、子会社化すると発表したことが好感された。今回の子会社化により、新規出店などで今まで以上にスピード感を持った事業拡大が期待できるほか、「銀座のステーキ」との共同仕入れによる収益性の向上や、オペレーティングノウハウの共有や人材交流を行うことによるサービスレベルの向上などのシナジー効果も期待されている。なお、同件が25年3月期業績に与える影響は軽微としている。
■日本製鉄 <5401> 3,234円 -14 円 (-0.4%) 本日終値
日本製鉄<5401>が弱含みの展開。11月の米大統領選における共和党候補のトランプ前大統領が現地時間19日、日本製鉄によるUSスチール<X>の買収計画に反対する意見を表明したと伝わった。米国側の圧力による事業展開へのネガティブな影響を懸念した売りが株価の重荷となったようだ。米ブルームバーグ通信によると、トランプ氏は「私は日本によるUSスチール買収を阻止する」と発言したという。加えて、ペンシルベニア州知事で民主党副大統領候補にも名前が挙がったシャピロ知事も19日、民主党全国大会の場で、買収計画に反対の立場を表明したと報じている。
株探ニュース