富田隆弥の【CHART CLUB】 「9月相場入り、個別株の打診買いも視野に」

市況
2024年8月31日 10時00分

9月相場入り、個別株の打診買いも視野に

◆大型の台風10号は日本各地に甚大な被害をもたらした。被害に遭われた方々にまずお見舞い申し上げます。お盆期間に続く夏休み終盤の台風襲来で、今夏の経済的ダメージは小さくない。自民党総裁選に向けて慌ただしさを増す政府・与党だが、岸田首相には早急の支援・復旧に全力を注いでほしいと願うばかりだ。

◆さて、日経平均株価は日々、300円~450円幅の荒い振幅が続くが、チャート的には3万8000円台での一進一退、75日と200日の両移動平均線の間でのもみ合いである。8月28日まで東証プライム市場の出来高は13億株台と低調で、海外投資家がバカンス(休暇)で不在だったことも影響したのだろう。

◆だが、8月29日、出来高は16億株台に回復してきた。この29日から実質「9月商い」入りであり、海外投資家がバカンスを終えて戻り始めたことも推測される。日経平均株価のチャートは、3万8000円近辺のもみ合いを8月16日から続けて値固めは十分。29日の米国市場ではNYダウが上昇し、一時4万1577ドルと史上最高値を更新しており、9月相場では日経平均株価が75日線(29日時点3万8646円)を抜いて4万円大台を目指す可能性もある。

◆とはいえ、ナスダックの戻りは鈍く、好決算にもかかわらず半導体大手エヌビディア<NVDA>の株価も軟調に推移している。円高・ドル安に対する警戒感や地政学リスクが漂う地合いでは、日経平均株価がすぐ4万円台に進むとも思えない。もうしばらく「大きなもみ合い」が続くと想定するが、一方で8月5日の暴落を経て需給の改善も見られる。これらを踏まえ、9月の個別株は13日のメジャーSQ(先物・オプション取引の特別清算指数算出)を目安に、「打診買い-吹き値売り」での対応も一策と見る。

(8月29日夜 記、次回更新は9月7日10時を予定)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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