話題株ピックアップ【昼刊】:アストロHD、さくらネット、SBG

注目
2024年9月12日 11時40分

■アストロHD <186A>  1,014円  +125 円 (+14.1%)  11:30現在

アストロスケールホールディングス<186A>に物色人気集中。今年6月上旬に東証グロース市場に新規上場した直近IPO銘柄で、宇宙空間における軌道上サービスを主要業務としており、具体的にはスペースデブリ(宇宙ごみ)除去や人工衛星の寿命延長、点検・観測などを行う。同社は11日取引終了後、英国宇宙庁(UKSA)との間で、COSMICフェーズ2の契約を獲得したことを発表した。契約金額は約3億6000万円。COSMICは低軌道上に存在する運用を終了した英国の衛星2機の除去を行う英国のスペースデブリ除去プログラムで、同社グループでは、今後の事業展開において重要なプロジェクトに位置付けている。

■さくらインターネット <3778>  4,325円  +505 円 (+13.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位

さくらインターネット<3778>が500円を超える上昇で4300円台に買われ戻り高値を更新した。5月中旬以来約4カ月ぶりに75日移動平均線を上回り、大勢2段上げの様相を強めている。独立系のデータセンター大手で、「政府クラウド」など国策的なクラウドサービス基盤の整備でも要衝を占める。生成AI市場の急拡大を背景に、取り扱うデータ量の膨大化が世界的なデータセンター建設の動きを後押ししている。直近では、11日に米アマゾン・ドット・コム<AMZN>傘下のAWSが英国内のデータセンター整備に今後5年間で日本円にして約1兆5000億円を投資すると発表し、耳目を集めた。日本国内でもデータセンター投資が官民を挙げて活発化する方向にあり、改めて関連銘柄への視線が向けられている。さくらネット以外ではトリプルアイズ<5026>、精工技研<6834>、ダイダン<1980>といった中小型株に物色の矛先が向いている。

■ソフトバンクグループ <9984>  8,463円  +589 円 (+7.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率10位

ソフトバンクグループ<9984>がカイ気配スタートで大幅続伸。前日は全体相場が大幅安となるなかも同社株は引け際に水準を切り上げプラス圏で着地する強さをみせていたが、きょうは朝方から大口の買い注文に上値指向を鮮明としている。前日の米国株市場では半導体セクターを中心にハイテク株が買われ、ナスダック総合株価指数は2%超の上昇をみせており、同指数と株価連動性の高い同社株に追い風となっている。特に、この日は傘下の英半導体設計アーム・ホールディングス<ARM>が10%を超える急騰をみせた。アップル<AAPL>の新型スマートフォンでアームが設計した最新半導体を使用するという報道を受けて人気化したもので、これがソフトバンクGの株価も強く刺激する材料となっている。

■東京エレクトロン <8035>  23,000円  +790 円 (+3.6%)  11:30現在

東京エレクトロン<8035>、ディスコ<6146>、アドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>、SCREENホールディングス<7735>など半導体製造装置の主力銘柄が一斉高に買われた。そのなかアドテストは一時8%あまりの上昇をみせるなど上げ足の強さが目立っている。前日の米国株市場では半導体セクターが強烈に買い戻される展開でフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)の上昇率は4.9%高に達した。特に、画像処理半導体大手エヌビディア<NVDA>はジェンスン・ファンCEOがこの日に開催した会合で、生成AI関連の需要の強さに改めて言及したことから急速に株価水準を切り上げており、この流れが東京市場にも波及した。これがエヌビディアの製造するAI用半導体向けテスターを供給するアドテストの物色人気にも反映された。

■エニマインド <5027>  1,300円  +43 円 (+3.4%)  11:30現在

AnyMind Group<5027>が大幅反発している。この日の寄り前に、インフルエンサーマーケティングプラットフォーム「AnyTag」とクリエイターグロースプラットフォーム「AnyCreator」が、生成AIを活用した新機能の提供を開始したと発表しており、好材料視されている。今回提供を開始した新機能は、「AnyTag」における生成AIを活用したマーケティングキャンペーンの公募情報のテキストドラフトを作成する機能と、「AnyCreator」における生成AIを活用してPR投稿内容のドラフトを作成する機能。これにより、過去4500件以上のマーケティングキャンペーンデータを活用し、生成AIによりインフルエンサーの関心を引く最適な公募情報とPR投稿文のドラフト作成が可能になり、業務効率とコンテンツ品質向上を可能にするとしている。

■第一工業製薬 <4461>  2,964円  +83 円 (+2.9%)  11:30現在

第一工業製薬<4461>が7日ぶりに反発している。午前10時ごろ、脳健康VR測定を手掛けるMIG(東京都渋谷区)と認知機能低下リスクの早期発見と効果的な予防策の普及に向けてパートナー契約を締結したと発表しており、好材料視されている。MIGは、VRゴーグルを用いて空間ナビゲーション脳機能を測定し、認知機能低下リスクを超早期段階で見える化する脳健康VR測定サービス「Brain100 studio」を手掛けており、今回のパートナー契約締結により一工薬は、新本社でのサービス提供や各種セミナーを通じて普及を図る。また、一工薬グループのバイオコクーン研究所が見出した、認知機能速度と視覚的な記憶力を維持するのに役立つことが報告されている「ナトリード」の認知・普及拡大にも両社で取り組むとしている。

■ジェイテクト <6473>  1,064.5円  +28 円 (+2.7%)  11:30現在

ジェイテクト<6473>が5日ぶりに反発している。この日、ドローンの姿勢や速度などを制御するシステム「フライトコントローラー」の開発に着手したと発表しており、好材料視されている。現在、さまざまな分野で利用されているマルチローター型ドローンは、複数のプロペラのローター回転数を制御することで飛行しており、その制御には複数のセンサに基づく安定姿勢の演算とローターへの指令といった高い応答性が求められている。今回、同社の電動パワーステアリングで培ったモーター制御技術を生かして開発を進めているフライトコントローラーをドローンに搭載することで、高い応答性や姿勢安定性や信頼性を兼ね備えた姿勢制御を実現し、従来品と比較して突風発生時の安定性向上が確認できたという。現在は同社が出資しているドローン関連のスタートアップであるプロドローンとの共創で、継続的な飛行試験、各種要素試験による姿勢制御システムの開発、検証を進めており、今後ドローン各種機体へのフライトコントローラー量産販売に向けた取り組みなどを進めるとしている。

■パークシャ <3993>  3,060円  +60 円 (+2.0%)  11:30現在

PKSHA Technology<3993>が反発している。午前9時ごろ、子会社PKSHA Workplaceが、NEC<6701>グループでコンタクトセンターの構築・運営などを行うNEC VALWAYとパートナー契約を締結したと発表しており、好材料視されている。PKSHA Workplaceが展開する自然言語処理技術を活用した「PKSHA AIヘルプデスク」と、NEC VALWAYのサポートデスクサービスにおける豊富な知見とを組み合わせることで、SaaSを活用した効率的なビジネスプロセスアウトソーシング(BPaaS)サービスである「NEC コミュニケーションDX支援サービス」の販売を開始するという。

■QPS研究所 <5595>  1,287円  -257 円 (-16.7%)  11:30現在

QPS研究所<5595>はウリ気配スタート。11日取引終了後、打ち上げ済みの小型SAR衛星「QPS-SAR」5号機について通信系に不具合が確認され、今後の継続的なサービス運用に支障が生じる見込みになったと発表した。地上からの指令や衛星状態のモニターに関する通信系統のうち、衛星側の送信部に不具合が出ている。宇宙空間における放射線の影響を偶発的に受けた電気系統の故障が原因と考えられるという。これを嫌気した売りが優勢となっている。

■神戸物産 <3038>  4,264円  -87 円 (-2.0%)  11:30現在  東証プライム 下落率7位

神戸物産<3038>が続落している。11日の取引終了後に発表した24年10月期第3四半期累計(23年11月~24年7月)の連結決算は、売上高が前年同期比11.4%増の3772億8300万円、経常利益は同3.1%減の219億8000万円だった。直近3カ月間となる5~7月期の経常利益は約58%減と、大幅減益となったことをネガティブ視した売りが出たようだ。第3四半期累計の経常利益の通期計画に対する進捗率は約67%にとどまった。新規出店効果が出たほか、既存店への商品出荷が好調に推移し、増収となった。一方、7月以降の円高進行に伴い、為替予約による評価損が膨らんだ。

■Unipos <6550>  157円  +22 円 (+16.3%)  11:30現在

Unipos<6550>が4営業日ぶりに急反発している。同社は11日取引終了後、日経BP(東京都港区)と人的資本経営コンサルティングに関して業務提携したと発表しており、今後の展開が期待されているようだ。ユニポスの人的資本経営に関する知見と、日経BPの各種レポート作成ノウハウや発信力という強みを生かすことで、組織改革や人材育成、それらの取り組みに関する情報開示など、企業の人的資本経営をより強力にサポートできるとしている。

■アセンテック <3565>  590円  +66 円 (+12.6%)  11:30現在

アセンテック<3565>は急反騰、560円台前半を横に走る75日移動平均線をブレークし上値指向を一気に強めている。仮想デスクトップ関連のソリューションサービスや製品を手掛けており、近年の生成AI市場の急拡大を背景に商機を高めている。同社は11日取引終了後、25年1月期業績予想の修正を発表、経常利益は従来計画の8億5000万円から9億5000万円(前期比35%増)に増額した。為替差益に伴う営業外収益計上によるもの。なお、トップラインも従来予想に20億円上振れし初の100億円台に乗せる見通しで、これを好感する買いが集中した。

■ネオジャパン <3921>  1,900円  +206 円 (+12.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位

ネオジャパン<3921>は反発。11日取引終了後に2~7月期連結決算を発表。売上高が前年同期比4.4%増の33億6600万円、営業利益が同40.8%増の8億4700万円で着地しており、これが好感されている。クラウドサービスをはじめとする主力のソフトウェア事業が堅調に推移した。通期の増収増益見通しに変更はない。

■ジーニー <6562>  1,487円  +120 円 (+8.8%)  11:30現在

ジーニー<6562>が3日ぶりに反発し、年初来高値を更新した。同社は11日取引終了後、人工知能(AI)を搭載したカスタマーデータプラットフォーム「GENIEE CDP」の提供を開始したと発表。これが材料視されているようだ。このプラットフォームは、顧客の360度ビュー(顧客に関するすべての情報を統合し、包括的に把握することで、より深い理解とパーソナライズされたサービスを提供するための視点を指す)を提供し、企業がより精緻かつ効果的なマーケティング戦略を展開できるよう支援。搭載されたAIは、ユーザーが指示するだけで自動的にデータ分析やセグメンテーションを行い、誰でも簡単に活用できるように設計されているという。

■カウリス <153A>  1,706円  +135 円 (+8.6%)  11:30現在

カウリス<153A>が急反発している。11日の取引終了後、不正アクセス検知サービス「Fraud Alert」がJR東日本<9020>グループのビューカードに採用されたと発表しており、好感されている。「Fraud Alert」は、FATF(マネーロンダリングに関する金融活動作業部会)によりマネーロンダリングやテロ資金供与などへの対策が求められる銀行、証券会社、外国為替証拠金取引業者、クレジットカード事業者などで広く利用されているサービス。今回の採用では、ビューカードが提供するクレジットカードサービスの新規入会申し込みに利用されるという。

●ストップ高銘柄

大和重工 <5610>  1,406円  +300 円 (+27.1%) ストップ高   11:30現在

スペースマーケット <4487>  475円  +80 円 (+20.3%) ストップ高   11:30現在

以上、2銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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