話題株ピックアップ【昼刊】:アンビスHD、サンケン、トヨタ
■トランコム <9058> 8,830円 +1,500 円 (+20.5%) ストップ高買い気配 11:30現在 東証プライム 上昇率トップ
トランコム<9058>はストップ高カイ気配。17日取引終了後にMBOを実施すると発表した。米投資ファンドのベインキャピタル系のBCJ-86(東京都千代田区)が1株1万300円でTOBを行うとしており、これにサヤ寄せする格好となっている。買い付け予定数は669万4841株(下限350万8200株、上限設定なし)で、買い付け期間は9月18日から10月31日まで。TOB成立後に上場廃止となる予定で、これを受け東京証券取引所は17日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定した。
■アンビスHD <7071> 1,889円 +112 円 (+6.3%) 11:30現在
アンビスホールディングス<7071>が3日続伸している。同社は17日の取引終了後、取得総数25万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.3%)、取得総額5億円を上限とする自社株買いの実施を発表。これを材料視した買いが入ったようだ。取得期間は9月18日から10月31日までとする。
■サンケン電気 <6707> 6,272円 +227 円 (+3.8%) 11:30現在
サンケン電気<6707>が切り返し急。旧村上ファンド系とされるエフィッシモ・キャピタル・マネージメントによるサンケンの保有比率が上昇したことが17日の取引終了後に判明し、思惑視した買いが入ったようだ。同日に関東財務局に提出された変更報告書によると、エフィッシモの保有比率は26.98%から28.34%に上昇した。報告義務発生日は9月9日。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。
■三共生興 <8018> 582円 +21 円 (+3.7%) 11:30現在
三共生興<8018>が急反発している。17日の取引終了後、同日終値561円で、東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)を通じ、総数170万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.26%)、総額9億5370万円を上限とする自社株買いを実施すると発表した。自己株式1000万株(発行済み株式総数の17.86%)を9月27日に消却することも公表している。資本効率の向上に向けた取り組みを評価した買いが入ったようだ。東証の自己株式立会外買付取引情報によると、三共生興は18日、取得総数の上限となる170万株を買い付けた。
■トヨタ自動車 <7203> 2,479.5円 +73.5 円 (+3.1%) 11:30現在
トヨタ自動車<7203>が3日ぶりに切り返しに転じている。ここ下値模索の動きが続いており、前日までの直近10営業日で高く引けたのは1営業日のみという軟調ぶりで、この間に株価を370円以上も下げていた。きょうは上値抵抗ラインとなっていた2400円台半ばの5日移動平均線を巡る攻防で反騰の狼煙を上げている。日米の金融政策決定会合を目前に日米金利差縮小が改めて意識され、外国為替市場では仕掛け的なドル売り・円買いの動きを誘発している。前日は一時1ドル=139円台まで一気に円高が進んだことで、輸出採算悪化を警戒した売りが同社株を直撃した。同社の25年3月期想定為替レートは1ドル=145円であり、実勢はそれよりも円高方向に振れていることが売りの根拠となっている。ただ、足もとで円高が一服していることに加え、同社のPBRは解散価値を下回る0.9倍前後まで水準を切り下げており、過剰に売り込まれているとの判断も働くところ。為替市場の動向を横にらみに2400円近辺は機関投資家などの実需買いも観測される状況にある。
■PAコンサル <4071> 2,192円 +64 円 (+3.0%) 11:30現在
プラスアルファ・コンサルティング<4071>が続伸している。この日の寄り前に、タレントマネジメントシステム「Talent Palette(タレントパレット)」に、アルムナイ(退職者)との関係を維持し、再雇用を支援する機能の提供を開始したと発表しており、好材料視されている。同機能は、アルムナイ情報を一元管理したうえで、企業が退職後も元従業員とコミュニケーションや交流を図り、アルムナイネットワークを活用した人事戦略を支援するのが狙い。近年、人材の獲得競争が激しくなり、企業の人事戦略として退職者に対する注目度が高まり、即戦力人材の獲得/採用・教育コストの抑制/組織の活性化などを企図して、退職者との関係を維持・強化する企業が増えていることから開発したもので、アムルナイ情報の管理・分析やアムルナイ採用管理、アムルナイネットワークの構築などを提供するとしている。
■荏原実業 <6328> 3,995円 +95 円 (+2.4%) 11:30現在
荏原実業<6328>が6日続伸している。17日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、好材料視されている。上限を17万株(発行済み株数の1.42%)、または5億円としており、取得期間は9月18日から来年3月31日まで。株主還元の拡充を図るとともに、資本効率の向上を図ることが目的としている。
■イオンファンタジー <4343> 2,176円 +44 円 (+2.1%) 11:30現在
イオンファンタジー<4343>が続伸している。17日の取引終了後、8月度の売上概況を開示した。8月度の既存店売上高は曜日調整後ベースで前年同月比6.5%増となった。増収基調を継続したことで買い安心感が広がったようだ。曜日調整前のベースでは同11.5%増と2カ月ぶりの増収となった。プライズ部門ではテレビアニメ「ひみつのアイプリ」のイオンファン限定景品を導入した。原宿クリエーターアイドル「竹下☆ぱらだいす」のマスコット付きボールペンや折りたたみミラーなどを導入したことも奏功し、好調に推移した。
■扶桑化学工業 <4368> 3,720円 +70 円 (+1.9%) 11:30現在
扶桑化学工業<4368>が3日ぶりに反発している。17日の取引終了後、25年3月期の配当予想を中間・期末各33円の年66円から中間・期末各35円の年70円(前期66円)へ引き上げると発表したことが好感されている。
■三井倉HD <9302> 6,040円 +50 円 (+0.8%) 11:30現在
三井倉庫ホールディングス<9302>が目先筋の利益確定売りを吸収し続伸、連日の年初来高値更新となったほか、三菱倉庫<9301>や住友倉庫<9303>など倉庫株が軒並み上値指向を強めている。足もと外国為替市場では足もと1ドル=141円台後半の推移と、ひと頃の140円台を割り込むような急速なドル売り・円買いの動きは一服しているとはいえ、引き続き円高警戒感がくすぶっている。そのなか、円高デメリットを被らない内需株であるとともに、PBRや配当利回りなど割安水準に放置されたバリュー株としての側面から倉庫セクターに資金が向かっているもようだ。株式需給面では品薄で商いに盛り上がりを欠くが、それだけに過熱感が意識されにくく、三井倉HDはバブル期の1990年以来の高値圏を走り、三菱倉庫<9301>も今年6月11日に上場来高値を更新するなど、異色の強調展開にある。
■免疫生物研究所 <4570> 506円 +80 円 (+18.8%) ストップ高 11:30現在
免疫生物研究所<4570>がストップ高の水準となる前営業日比80円高の506円に買われた。シスメックス<6869>が17日、アルツハイマー病治療薬である抗アミロイドβ抗体薬の副作用リスクを予測するための検査試薬について、日本における製造販売承認の申請を実施したと発表した。免疫生物研は2022年6月、検体分野向け試薬の原材料開発に関してシスメックスとの業務提携契約の締結について発表した経緯がある。今回のシスメックスの製造販売承認申請を受け、免疫生物研の事業への好影響に対する思惑が広がる形となり、買いを誘う格好となったようだ。
■弘電社 <1948> 1,420円 +161 円 (+12.8%) 11:30現在
弘電社<1948>が大幅反発し、実質年初来高値を約半年ぶりに更新した。17日取引終了後、25年3月期通期連結業績予想について、売上高を380億円から386億円(前期比10.7%増)へ、営業利益を12億円から17億4000万円(同50.5%増)へ、最終利益を9億1000万円から13億9000万円(同54.6%増)へ上方修正し、あわせて未定としていた配当予想を中間・期末各33円の年66円としたことが好感されている。同社は三菱電機<6503>系の電気設備工事会社。民間企業をはじめとした高水準な設備投資・建設投資が継続しており、受注が好調に推移していることが牽引する。また、電気設備工事事業における原価低減活動の推進などによる粗利率の改善や中国子会社における不動産売却に伴う特別利益の発生なども寄与する。配当予想については、従来年1回の期末配当を実施していたが株主への利益還元の機会を充実させることを目的に今期は中間・期末の年2回実施することとした。4月1日付で行った株式分割を考慮すると前期比実質増配となる。
■LeTech <3497> 1,191円 +113 円 (+10.5%) 11:30現在
LeTech<3497>がカイ気配スタートで4連騰と気を吐いている。同社は中古物件改修などを軸とした投資用マンション販売をはじめ不動産流動化ビジネスを大阪中心に展開している。足もとの業績は好調に推移しており、17日取引終了後に発表した25年7月期の業績予想は営業利益段階で前期比24%増の18億9600万円と大幅な伸びを見込んでいる。なお、経常利益は同10%増の12億2100万円予想でこちらは6期ぶりの過去最高更新となる見通し。好業績を背景に株主還元も強化し、前期配当は従来計画に14円増額の55円とし、今期はそこから更に11円の大幅増配となる66円を計画している。配当利回りは前日終値換算で6%を超える水準となり、ポジティブサプライズとなった。
■TOKYO BASE <3415> 247円 +19 円 (+8.3%) 11:30現在 東証プライム 上昇率5位
TOKYO BASE<3415>が急動意。同社はアパレル分野で国内ブランドに特化した商品を販売しており、ファッション性の高い若年層をターゲットとしたセレクトショップ「STUDIOUS」や、ファッションブランド商品を取り扱う「UNITED TOKYO」などを展開している。訪日外国人の急増を背景にインバウンド特需の追い風を享受している。足もとの業績については、売上高は伸び悩んでいるものの、中国不採算店舗の閉店などに伴い経営体質が改善している。17日取引終了後に発表した25年1月期上期(24年2~7月)決算は営業利益が前年同期比66%増の5億2300万円と大幅な伸びを達成、これを好感する格好で投資資金を呼び込んでいる。
●ストップ高銘柄
レーサム <8890> 4,445円 +700 円 (+18.7%) ストップ高買い気配 11:30現在
コパ・コーポレーション <7689> 700円 +100 円 (+16.7%) ストップ高 11:30現在
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース