話題株ピックアップ【昼刊】:三陽商、クスリアオキ、ワールド

注目
2024年10月4日 11時40分

■三陽商会 <8011>  2,623円  +229 円 (+9.6%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ

三陽商会<8011>が急伸している。午前11時ごろ、上限を101万株(発行済み株数の8.65%)、または30億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これを好感した買いが入っている。取得期間は10月7日から来年2月20日までで、株主還元の拡充及び資本効率の向上を図ることが目的としている。同時に発表した第2四半期累計(3~8月)連結決算は、売上高279億200万円(前年同期比0.9%減)、営業利益5億9900万円(同16.5%減)、純利益4億5700万円(同38.5%減)だった。第1四半期において、コロナ禍明けのリベンジ消費が盛り上がり好調だった前年の反動が出たことや、繰り越し在庫の大幅減少によるセール販売の不振があり、売り上げが減少した。プロパー販売(正価販売)の強化やセール販売における値引き幅の縮小などで売上総利益率は改善したものの、人件費を中心に販管費が膨らんだことで減益を余儀なくされた。25年2月期通期業績予想は、売上高625億円(前期比1.9%増)、営業利益33億円(同8.3%増)、純利益31億円(同11.2%増)の従来見通しを据え置いている。

■クスリアオキ <3549>  3,515円  +235 円 (+7.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位

クスリのアオキホールディングス<3549>が大幅続伸している。3日の取引終了後に発表した第1四半期(5月21日~8月20日)連結決算が、売上高1203億3300万円(前年同期比12.0%増)、営業利益73億3900万円(同10.2%増)、純利益52億4900万円(同9.6%増)と2ケタ営業増益となったことが好感されている。引き続き調剤併設率の向上を図るとともに、生鮮食品導入による品ぞろえの強化に取り組んでおり、ドラッグストアを北信越に2店舗、関東に1店舗の合計3店舗の出店を行ったほか、ドラッグストア併設調剤薬局を北信越に10薬局、東北に2薬局、関東に4薬局、東海に2薬局、関西に2薬局の合計20薬局を新規に開設。また、あわせて既存店の改装を進めたことも寄与した。なお、25年5月期通期業績予想は、売上高4850億円(前期比11.0%増)、営業利益251億700万円(同35.2%増)、純利益181億700万円(同47.1%増)の従来見通しを据え置いている。同時に600万株(発行済み株数の5.71%)、または200億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されている。取得期間は10月4日から来年10月1日までで、東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)を含む市場買い付けにより取得するとしており、4日朝のToSTNeT-3で600万株を上限に3日終値である1株3280円で買い付けを行うとした。

■ワールド <3612>  2,044円  +130 円 (+6.8%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位

ワールド<3612>が続急伸している。3日の取引終了後に発表した25年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結決算は、売上収益が1101億1300万円、最終利益が46億6900万円だった。最終利益の通期計画に対する進捗率は約55%と順調で、見直し買いを誘ったようだ。同社は前期に決算期を2月に変更している。参考数値として記載された前年同期との比較では売上収益は6.8%増、最終利益は41.9%増となった。Eコマースが好調に推移したほか、ブランド古着販売の「ラグタグ」やブランドバッグのシェアリングサービス「ラクサス」が成長し、デジタル事業の収益が拡大した。あわせて9月の国内小売事業の月次売上概況も公表。既存店売上高は前年同月比3.1%増となり、2カ月連続で前年を上回った。

■セブン銀行 <8410>  294.8円  +15.4 円 (+5.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率7位

セブン銀行<8410>が急騰している。米ブルームバーグ通信が3日の取引終了後、「セブン&アイ・ホールディングス(HD)は子会社セブン銀行株の一部を売却し、連結対象から外すことを検討している」と報じた。カナダのコンビニエンスストア大手のアリマンタシォン・クシュタールから買収提案を受けるセブン&アイ・ホールディングス<3382>は一歩踏み込んだ構造改革を進めると伝えている。株式市場ではセブン銀の売却方法に関心が向かうこととなり、株価にプレミアムを上乗せしたTOB(株式公開買い付け)を巡る思惑も台頭しているもようで、物色人気化したようだ。

■タウンズ <197A>  645円  +33 円 (+5.4%)  11:30現在

タウンズ<197A>が3日ぶり反発している。「マイコプラズマ肺炎」が全国的に流行しており、なかでも東京都では9月16日から22日の週における都内25カ所の定点医療機関から報告された患者数が70人(1定点当たり2.80人)と過去最多を更新している。同社は、マイコプラズマ抗原を迅速に検出するための抗原検出キット「イムノエース マイコプラズマ」を提供していることから関連銘柄として関心が高まっているもようで、ほかに同じく抗原検出キット「クイックチェイサーMyco」を提供するミズホメディー<4595>なども買われている。

■KeePer技研 <6036>  4,340円  +200 円 (+4.8%)  11:30現在  東証プライム 上昇率10位

KeePer技研<6036>が大幅続伸している。3日の取引終了後に発表したキーパーラボ運営事業の9月度月次売上高で、既存店売上高が前年同月比6.7%増と2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。「キレイに長く乗りたい」という需要が依然として高く、施工台数の増加と平均単価の上昇につながったという。また、台風の影響で8月後半にあった予約が9月に変更されたことや「予約簡略アプリ」の導入なども寄与した。

■INPEX <1605>  2,158.5円  +75 円 (+3.6%)  11:30現在

INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が4日続伸。3日の米原油先物相場では、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の11月限が前日比3.61ドル高の1バレル=73.71ドルと上昇。一時、74ドル近辺まで上値を追った。中東情勢が緊迫化するなか、イスラエルがイランの石油施設などに報復攻撃を仕掛ける可能性があると伝わった。原油価格の上昇を受け、INPEXなど石油関連株への買いが優勢となっている。

■タスキホールディングス <166A>  653円  +18 円 (+2.8%)  11:30現在

タスキホールディングス<166A>が続伸。3日取引終了後、グループ会社のZISEDAIが提供する物件情報管理サービス「TASUKI TECH LAND」の導入社数が100社を突破したと発表。これが手掛かりとなっている。

■すかいらーく <3197>  2,328円  +38 円 (+1.7%)  11:30現在

すかいらーくホールディングス<3197>は堅調。3日取引終了後、9月度のすかいらーくグループIRレポート(速報値)を発表した。既存店売上高は前年同月比11.0%増と引き続きプラス基調を維持した。秋のイベントの積極開催で人出が増え、外食消費が活性化したことが追い風となった。これが好感されている。

■IHI <7013>  7,778円  +124 円 (+1.6%)  11:30現在

IHI<7013>が3日ぶりに反発している。3日の取引終了後、グループ会社のIHIインフラ建設が、東洋建設<1890>及びカナデビア<7004>との共同企業体(JV)によりフィリピン・マニラの水門の建設を含む河川改修事業を受注したと発表しており、好材料視されている。受注したのは、フィリピン公共事業道路省発注の「パッシグ・マリキナ川河川改修事業(フェーズ4)パッケージ1」で、先行して竣工しているフェーズ2、3から続く最終フェーズの一部。全てのフェーズを完遂することでマニラ首都圏中心部の洪水被害の軽減を図り、同地域の災害脆弱性の克服や生活・生産基盤の安定、地域経済の発展に寄与するとしている。

■日本製紙 <3863>  975円  +10 円 (+1.0%)  11:30現在

日本製紙<3863>が3日ぶりに切り返しに転じ、4ケタ大台復帰を視野に入れる展開。資産運用会社のブラックロック・ジャパンが3日付で提出した大量保有報告書によると、ブラックロックと共同保有者の日本紙株式保有比率は5.30%と、新たに5%を超えたことが判明した。保有目的は純投資(投資一任契約に基づく顧客の資産運用および投資信託約款に基づく資産運用目的)としており、株価の先行き上昇への思惑が買いを引き寄せている。日本紙はPBRが0.2倍台で会社解散価値のほぼ4分の1の水準に株価が放置されているだけに、その是正に向けた動きが期待される状況にある。

■日本郵船 <9101>  5,002円  -483 円 (-8.8%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位

日本郵船<9101>や商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など海運株が急落。東証の業種別指数で海運業は一時9%を超す下落となり、33業種中で下落率は断トツのトップとなっている。米国での港湾労働者によるストライキを巡り、米国時間3日に労働組合側と使用者側の米国海事同盟が賃金を巡り暫定合意し、ストライキが終了したと伝わっている。港湾ストの長期化により海上輸送が混乱すれば運賃が上昇し、海運各社の業績を押し上げるとの思惑が広がっていたが、スト終了によりこうした思惑がはく落。海運株に対する売りを促す要因となったようだ。

■瑞光 <6279>  1,229円  -73 円 (-5.6%)  11:30現在  東証プライム 下落率4位

瑞光<6279>は反落。3日取引終了後、25年2月期上期の連結決算を発表。売上高が84億500万円(前年同期比15.6%減)、営業損益が1億7900万円の赤字(前年同期2億1100万円の黒字)となっており、これが嫌気されている。日本向けや中国向けの売り上げが前年同期を大きく下回ったことが要因。従来未定としていた配当予想を10円(前期20円)とした。あわせて、防護服の自動製造設備を開発・販売する新たな事業を始めることを明らかにした。

■オンワード <8016>  529円  -2 円 (-0.4%)  11:30現在

オンワードホールディングス<8016>は前日終値近辺で弱含みもみ合い。同社が前日取引終了後に発表した25年2月期上期(24年3~8月)決算は最終利益が前年同期比44%増の41億800万円と大幅な伸びを達成した。展開している主要ブランドで機能性を強みとする「アンフィーロ」などの売り上げが好調だったほか、為替差損の減少が全体業績に寄与した。通期売上高については従来予想の2000億円から2100億円に上方修正している。また、26年2月期から中間配当制度を設けることも発表しており、これも株価にはポジティブ材料となる。ただ、本業のもうけを示す営業利益段階では上期は5%増益(52億5500万円)にとどまっており、対通期進捗率も4割強にとどまった。これを受けて寄り付きに目先筋の利益確定とみられる大口売りが出て、上値を押さえる形となっている。

●ストップ高銘柄

One中国5 <2553>  22,400円  +12,000 円 (+115.4%) ストップ高   11:30現在

MX中国株投 <2530>  71,000円  +28,000 円 (+65.1%) ストップ高買い気配   11:30現在

ビーマップ <4316>  506円  +80 円 (+18.8%) ストップ高   11:30現在

セーラー広告 <2156>  672円  +100 円 (+17.5%) ストップ高   11:30現在

以上、4銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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