東京株式(前引け)=大幅反発、朝安後先物主導で一気に切り返す
28日前引けの日経平均株価は前営業日比549円58銭高の3万8463円50銭と大幅反発。前場のプライム市場の売買高概算は9億4432万株、売買代金概算は2兆641億円。値上がり銘柄数は1414、対して値下がり銘柄数は208、変わらずは25銘柄だった。
きょう前場の東京株式市場は寄り付きこそマイナス圏でスタートしたが、その後は先物主導で急速に買い戻される展開となった。取引開始後20分できょう前場の高値水準である3万8658円まで上値を伸ばした。その後は伸び悩んだとはいえ高値圏でのもみ合いに終始した。前日投開票された衆院総選挙では、自民党・公明党の連立与党の議席数が衆院全体の過半数を割り込むなど与党大敗の様相となった。ただ、事前にある程度織り込まれていたことで全般相場はショック安とはならなかった。空売り筋の先物を絡めた買い戻しが日経平均に浮揚力を与えている。外国為替市場で急速に円安方向に振れていることも、半導体関連や自動車株など輸出セクターを中心に追い風となった。値上がり銘柄数は全体の86%を占めている。
個別ではディスコ<6146>、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連株が大幅高となったほか、トヨタ自動車<7203>が強さを発揮した。中外製薬<4519>が商いを伴い急騰、日本郵船<9101>など海運株も高い。プレミアグループ<7199>が値上がり率トップとなり、ネットプロテクションズホールディングス<7383>も活況高。半面、三菱重工業<7011>が冴えず、IHI<7013>、川崎重工業<7012>の下げが目立つ。信越化学工業<4063>も売られた。東京製鐵<5423>が急落となったほか、オリンパス<7733>が大幅安、日本製鋼所<5631>なども値を下げている。