話題株ピックアップ【夕刊】(2):ファナック、PAコンサル、アマノ

注目
2024年10月28日 15時14分

■ファナック <6954>  4,016円  +129 円 (+3.3%)  本日終値

ファナック<6954>が堅調推移。前週末25日の取引終了後、25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を修正した。今期の売上高予想はこれまでの7843億円から7878億円(前期比0.9%減)、最終利益予想は1253億円から1343億円(同0.9%増)に引き上げた。想定よりも堅調な業績推移を受けて、減益予想から一転して増益予想に修正しており、見直し買いを誘ったようだ。10月以降の下期の想定為替レートは1ドル=135円、1ユーロ=150円に設定した。4~9月期の売上高は前年同期比2.7%減の3879億6200万円、最終利益は同9.4%増の699億2200万円だった。FA(ファクトリーオートメーション)部門ではインドや、補助金制度の影響で中国が好調に推移したが、ロボット部門では中国においてEV(電気自動車)関連向けが下降気味となり、同部門全体では減収となった。

■PAコンサル <4071>  2,122円  +66 円 (+3.2%)  本日終値

プラスアルファ・コンサルティング<4071>が反発。この日の寄り前、タレントマネジメントシステム「Talent Palette(タレントパレット)」のユーザーインターフェース(UI)を改良したと発表しており、好材料視された。今回の改良によりシステムに不慣れなユーザーの負担が軽減され、積極的なシステム活用により、タレントマネジメントの更なる浸透が期待できるとしている。

■福井銀行 <8362>  1,799円  +51 円 (+2.9%)  本日終値

福井銀行<8362>がしっかり。前週末25日の取引終了後、25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績について、純利益がこれまでの予想22億円を上回る54億円(前年同期比3.1倍)で着地したようだと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。貸出金利息や役務取引等利益が想定を上回った。過年度に償却した債権の回収により、取立益を計上したことも寄与する。通期の業績予想については現在精査中で、修正が必要になった場合は速やかに公表するとしている。

■アマノ <6436>  4,368円  +97 円 (+2.3%)  本日終値

アマノ<6436>が続伸、一時100円を超える上昇で4390円台まで上値を伸ばし上値抵抗ラインとして意識されていた25日移動平均線を上回った。時間情報システム分野のトップ企業で、就業時間管理のほか駐車場パーキングシステムでも実績が高い。パーキングシステムの需要拡大に加え、新紙幣発行に伴う更新ニーズが収益に強力な追い風となっている。前週末25日取引終了後、25年3月期上期(24年4~9月)業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の84億円から98億円(前年同期比22%増)に大幅増額した。また、今期年間配当も従来計画の140円から145円(前期実績は135円)に5円増額しており、これを好感する買いを引き寄せた。

■セガサミー <6460>  2,897.5円  +54 円 (+1.9%)  本日終値

セガサミーホールディングス<6460>が反発。正午ごろ、傘下のセガが25日に全世界同時発売したゲーム「ソニック×シャドウ ジェネレーションズ」の世界累計販売本数が100万本を突破したと発表しており、好材料視された。「ソニック×シャドウ ジェネレーションズ」は、新要素が追加されてさまざまなステージのスピードランをクラシックソニックとモダンソニックで楽しめる「ソニック ジェネレーションズ」と、ダークヒーロー・シャドウが縦横無尽に駆け抜ける完全新作「シャドウ ジェネレーションズ」がセットになったタイトル。謎のバケモノ「タイムイーター」によって生み出された時空の歪みにより、ソニックとシャドウそれぞれの物語が動き始め、異なるゲーム体験と物語が満喫できるのが特徴という。

■井村屋グループ <2209>  2,437円  +42 円 (+1.8%)  本日終値

井村屋グループ<2209>は高い。前週末25日の取引終了後、4~9月期連結業績予想について売上高を239億円から243億8500万円(前年同期比6.1%増)へ、営業利益を11億5000万円から14億3300万円(同29.8%増)へ上方修正すると発表。これが好感された。主力商品「あずきバー」シリーズが好調に推移したことが業績を押し上げる。災害対策への関心度が高まるなか、長期保存が可能な「えいようかん」の売上が増えたことも寄与する見通し。

■塩野義製薬 <4507>  2,114円  +34 円 (+1.6%)  本日終値

塩野義製薬<4507>が高い。午後1時ごろ、25年3月期連結業績予想について売上高を4550億円から4600億円(前期比5.7%増)へ、営業利益を1600億円から1650億円(同7.6%増)へ上方修正すると発表。これが好感された。上期の業績動向を反映した。会社側では、第3四半期以降にネクセラファーマ<4565>子会社のネクセラファーマジャパンと販売提携契約を締結した不眠症治療薬「クービビック錠」による業績への貢献が期待されるという。

■東京製鐵 <5423>  1,608円  -205 円 (-11.3%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ

東京製鐵<5423>は急落。前週末25日取引終了後、25年3月期単独業績予想について売上高を3640億円から3080億円(前期比16.1%減)へ、純利益を220億円から165億円(同41.0%減)へ下方修正すると発表。これを嫌気した売りが優勢となった。海外市況の低迷を受けて輸出数量が減少したことに加えて、台風の影響もあり、製品出荷数量が減少したことが要因。また、製品・原料などで評価損が発生したことも響く見込み。

■ナフコ <2790>  2,026円  -123 円 (-5.7%)  本日終値

ナフコ<2790>が大幅続落。前週末25日の取引終了後、25年3月期単独業績予想について、売上高を1907億8400万円から1894億5400万円(前期比1.4%減)へ、営業利益を45億7600万円から30億6200万円(同44.1%減)へ、純利益を28億7100万円から17億円(同45.3%減)へ下方修正したことが嫌気された。物価上昇による消費減速の影響などから上期時点で売上高が計画を下回っていることに加えて、円安の進行、原材料費の高騰、価格競争やスポットでの販促強化などが売上高・利益の減額の要因という。また、8月に発生した日向灘地震や台風10号による店舗などの被害額の一部を第2四半期に計上したことなども響くとしている。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高966億3600万円(前年同期比4.8%減)、営業利益8億8800万円(同78.8%減)、純利益3億4600万円(同86.1%減)となり、営業利益は従来予想の24億200万円を大きく下回って着地した。

■オリンパス <7733>  2,678円  -160 円 (-5.6%)  本日終値  東証プライム 下落率2位

オリンパス<7733>は逆行安。この日朝方、シュテファン・カウフマン代表執行役社長兼CEO(最高経営責任者)が辞任したと発表した。カウフマン氏が違法薬物を購入していたとの通報を受けて内部調査を行った結果、同氏がオリンパスの行動規範とコアバリュー、企業文化とは相容れない行為をしていた可能性が高いと取締役会において全会一致で判断した。取締役代表執行役会長兼ESGオフィサーである竹内康雄氏が当面の間CEOの役務を行うという。違法薬物購入の疑いで社長が辞任する事態となったことをネガティブ視した売りが広がっている。

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