東京株式(大引け)=32円高、後場に押し目買いで切り返す
11日の東京株式市場は日経平均が前週末終値を挟んでの狭いレンジでもみ合う展開となったが、結局大引けは小幅ながらプラス圏で着地した。
大引けの日経平均株価は前営業日比32円95銭高の3万9533円32銭と続伸。プライム市場の売買高概算は20億2618万株、売買代金概算は4兆2256億円。値上がり銘柄数は698、対して値下がり銘柄数は909、変わらずは39銘柄だった。
きょうの東京市場は朝方に売り先行で日経平均はマイナス圏でのスタートとなったが、下値抵抗力を発揮し底堅さが意識された。後場に入ると押し目買い意欲が活発化し、小幅ながら前週末終値を上回る水準で推移する時間が長くなり、結局3万9000円台半ばで取引を終えた。前週末の米国株市場では景気敏感株や金融株などを中心にリスク選好の地合いとなり、NYダウが過去最高値を更新、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も小幅ながら上昇し最高値圏を走っている。米国ではトランプトレードが続いているが、東京市場は前週1週間で日経平均が1400円以上水準を切り上げていたこともあり、足もと上値が重い。ただ、後場は押し目買いが徐々に優勢となった。取引時間中に為替の円安が進んだことが輸出セクター中心にポジティブ視された。なお、個別株は値下がり銘柄数が値上がり数を上回った。
個別では、ディスコ<6146>、アドバンテスト<6857>などが高く、フジクラ<5803>が売買代金上位に食い込み大幅高に買われたほか、古河電気工業<5801>は前週末に続きストップ高に買われる人気。ソニーグループ<6758>が堅調、さくらインターネット<3778>も急騰した。I-PEX<6640>はザラ場中に値がつかず大引けストップ高で配分された。高砂香料工業<4914>も値幅制限上限まで水準を切り上げ、ディー・エヌ・エー<2432>も値を飛ばした。京阪ホールディングス<9045>なども商いを伴い急伸をみせている。
半面、川崎重工業<7012>が大きく値を下げ、売買代金トップとなった三菱重工業<7011>も冴えない値動き。ユニ・チャーム<8113>は大幅安、日清食品ホールディングス<2897>の下げも目立つ。キーエンス<6861>も安い。アンビスホールディングス<7071>がストップ安で値下がり率トップに売り込まれ、プラスアルファ・コンサルティング<4071>が急落、artience<4634>も値幅制限いっぱいに売られた。