「人工知能」が3位、石破首相が半導体やAIに10兆円の公的支援表明<注目テーマ>
★人気テーマ・ベスト10
1 仮想通貨
2 防衛
3 人工知能
4 半導体
5 データセンター
6 JPX日経400
7 地方銀行
8 生成AI
9 円高メリット
10 TOPIXコア30
みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「人工知能」が3位にランクインしている。
生成AI市場の急成長がグローバル規模で進むなか、人工知能(AI)の研究開発や社会実装の動きが加速している。米国ではAI用半導体としてエヌビディア<NVDA>が製造するGPU(画像処理半導体)が爆発的な需要を獲得し、同社の収益と株価を変貌させたが、なお成長の伸びしろは大きいとの見方がある。一部調査機関の試算では世界ベースでみたAIの市場規模は2030年に1兆8500億ドル(約285兆円)に拡大するとの試算もあり、経済波及効果も考慮すると、その規模は更に膨大な水準となる可能性が高い。
ビッグデータ解析技術の進歩やディープラーニングの深耕に伴い、現在は第4次AI革命の只中にある。今後はパーソナルAIなどの特化型人工知能の存在も漸次クローズアップされ、株式市場における関連銘柄の物色の裾野も広がりそうだ。
そうしたなか、石破首相は11日夜に行われた記者会見で、半導体やAI分野へ2030年度までに10兆円以上の公的支援を行う方針を表明した。今後10年間で50兆円を超える官民投資を引き出すための新たな支援フレームを策定するとも述べており、強力な国策支援に伴う関連企業の収益機会拡大が、株式市場でも意識されることになりそうだ。半導体関連は米政府による先端半導体の対中輸出規制圧力が足もとでネガティブ材料として作用しており、日米で半導体関連の主力銘柄には逆風も強い。そうしたなか、AIに関するシステム開発やサービスなどソフト分野にビジネスを展開させている銘柄に、投資マネーが誘引される可能性がある。
材料株素地を持つ中小型のAI関連銘柄に個人投資家などの短期資金がシフトされるケースも考えられる。きょうはVRAIN Solution<135A>、グロースエクスパートナーズ<244A>、トリプルアイズ<5026>、ABEJA<5574>、ジーデップ・アドバンス<5885>などに買いが優勢となっている。