東京株式(大引け)=157円安、半導体株安などを背景に後場値を崩す
12日の東京株式市場は前場に日経平均株価が高かったものの、後場に入り主力株中心に売りがかさみマイナス圏に沈んだ。ただ、取引終盤は下げ渋った。
大引けの日経平均株価は前営業日比157円23銭安の3万9376円09銭と3日ぶり反落。プライム市場の売買高概算は24億6006万株、売買代金概算は5兆158億円。値上がり銘柄数は800、対して値下がり銘柄数は784、変わらずは61銘柄だった。
きょうの東京市場は、前場はリスク選好の地合いだった。前日の欧米株市場がほぼ全面高商状だったことで、この流れを引き継ぎ主力株など総じて買い優勢で始まったが、後場に入ると先物主導で値を崩した。前日の米国株市場でNYダウが300ドルあまり上昇し最高値を更新するなど主要株価指数は堅調だったが、半導体関連が安く、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は下値を探る展開となった。米政府による対中輸出規制強化の動きが半導体株安に反映され、東京市場もこの影響を受け同関連株の下げが目立った。石破首相が半導体やAIに10兆円規模の公的支援を表明したが、マーケットではこれを好感する動きとはならなかった。一方、銀行株は強い動きで全体指数を下支えした。なお、TOPIXは小幅ながらプラス圏で着地している。
個別では、ディスコ<6146>やアドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置大手が軒並み軟調。フジクラ<5803>も利益確定売りに押された。ソフトバンクグループ<9984>、日立製作所<6501>が冴えず、キーエンス<6861>も下落した。アルバック<6728>、アンビスホールディングス<7071>は急落、ツバキ・ナカシマ<6464>も大幅安。ヤクルト本社<2267>の下げも目立った。コーセー<4922>も値を下げた。
半面、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクが堅調、古河電気工業<5801>が商いを伴い上値追い。リクルートホールディングス<6098>が物色人気、ルネサスエレクトロニクス<6723>も大きく買われた。楽天グループ<4755>が上昇、このほかI-PEX<6640>の急騰が続いている。西本Wismettacホールディングス<9260>、ブレインパッド<3655>、SWCC<5805>などがストップ高となった。