話題株ピックアップ【夕刊】(2):上組、PHCHD、ユーザーロカ

注目
2024年11月14日 15時49分

■上組 <9364>  3,399円  +175 円 (+5.4%)  本日終値

上組<9364>が大幅高で3連騰。13日の取引終了後、25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。同時に自社株買いに関する発表も行っており、これらを材料視した買いが入ったようだ。上期の実績を踏まえて通期の売上高予想は従来の見通しから30億円増額し、前期比2.7%増の2740億円に、経常利益予想は15億円増額して同微増の342億円に見直した。経常利益は減益予想から一転、増益を計画する。4~9月期の売上高は前年同期比2.3%増の1376億5600万円、経常利益は同7.2%増の186億9000万円だった。港湾運送では飼料や穀物、青果物の取り扱い数量が持ち直した。大阪・南港地区での定温倉庫の建て替えに伴う取扱量の増加も寄与した。加えて同社は取得総数540万株(自己株式を除く発行済み株式総数の5.07%)、取得総額170億円を上限とする自社株買いの実施を発表。取得期間は11月14日から25年2月14日まで。この一環として前日終値3224円で14日午前8時45分の東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)において400万株の買い付けを行うと発表。381万4300株を買い付けたと同日に公表している。

■PHCホールディングス <6523>  1,045円  +52 円 (+5.2%)  本日終値

13日に決算を発表。「上期最終が黒字浮上で着地・7-9月期は9.8倍増益」が好感された。

PHCホールディングス <6523> [東証P] が11月13日大引け後(15:30)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。25年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結最終損益は41億円の黒字(前年同期は24.5億円の赤字)に浮上し、通期計画の103億円に対する進捗率は39.8%となった。

⇒⇒PHCホールディングスの詳しい業績推移表を見る

■ユーザーローカル <3984>  2,015円  +100 円 (+5.2%)  本日終値

13日に決算を発表。「7-9月期(1Q)経常は22%増益で着地」が好感された。

ユーザーローカル <3984> [東証P] が11月13日大引け後(15:30)に決算を発表。25年6月期第1四半期(7-9月)の経常利益(非連結)は前年同期比22.3%増の5億円に伸び、通期計画の18.4億円に対する進捗率は27.3%となり、5年平均の24.6%とほぼ同水準だった。

⇒⇒ユーザーローカルの詳しい業績推移表を見る

同時に発表した「1.11%を上限に自社株買いを実施」も買い材料。

発行済み株式数(自社株を除く)の1.11%にあたる18万株(金額で3億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は11月14日から25年1月31日まで。

■東映 <9605>  5,250円  +200 円 (+4.0%)  本日終値

東映<9605>が3日ぶりに反発。13日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を1560億円から1716億円(前期比0.1%増)へ、営業利益を244億円から318億円(同8.4%増)へ、純利益を108億円から134億円(同4.1%減)へ上方修正し、減益予想から一転して営業増益予想としたことが好感された。アニメ関連で、国内外の配信権販売・版権事業が期初見込みを上回り好調に推移していることが要因としている。

■三谷商事 <8066>  1,880円  +64 円 (+3.5%)  本日終値

三谷商事<8066>が後場上げ幅を拡大。午後1時30分ごろ、25年3月期の配当予想を中間27円・期末23円の年50円から中間33円・期末24円の年57円に増額修正したことが好感された。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高1580億4500万円(前年同期比0.9%増)、営業利益142億8500万円(同27.9%増)、純利益97億2900万円(同13.0%増)だった。建設資材の価格転嫁が進んだことやゴンドラ事業で高層マンションの改修などが前期に引き続き好調であったこと、スパイス事業の販売が好調だったことなどが寄与。また、ODA(政府開発援助)事業で新規の案件受注が好調だったことや完了が遅れていた案件の完了が進んだことなども寄与した。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高3050億円(前期比6.1%減)、営業利益260億円(同0.2%増)、純利益159億円(同12.5%減)の従来見通しを据え置いている。

■やまびこ <6250>  2,518円  +82 円 (+3.4%)  本日終値

やまびこ<6250>が後場に急上昇。14日午後2時、24年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正し、ポジティブ視されたようだ。今期の売上高予想を従来の見通しから20億円増額して1620億円(前期比7.0%増)、最終利益予想を10億円増額して140億円(同53.9%増)に見直した。直近の業績動向を踏まえたほか、想定為替レートを見直し、1ドル=145円(前回は140円)、1ユーロ=155円(同150円)とした。1~9月期の売上高は前年同期比7.9%増の1271億5100万円、最終利益は同48.4%増の134億3000万円だった。主力の小型屋外作業機械では北米市場においてプロモーション効果や良好な天候を背景に、ホームセンター向けを中心に伸長。欧州市場では新型ロボット芝刈機の販売が好調だった。

■サンマルク <3395>  2,415円  +72 円 (+3.1%)  本日終値

サンマルクホールディングス<3395>が大幅続伸。13日の取引終了後に発表した9月中間期連結決算が、売上高329億4700万円(前年同期比4.6%増)、営業利益18億2600万円(同92.6%増)、純利益16億7200万円(同3.2倍)となり、従来予想の営業利益13億円を大きく上回って着地したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の影響の収束に伴う経済活動の回復による来客者数の増加が想定を上回ったことに加えて、業態のブラッシュアップや店舗運営効率の改善をはじめとする既存店売り上げの回復に向けた取り組みが奏功。原材料・エネルギー価格の高騰や円安の影響はあったものの、既存店売り上げの回復による固定費負担の減少や適切なコストコントロールの実施により大幅増益となった。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高640億円(前期比0.9%減)、営業利益30億円(同14.5%増)、純利益21億円(同2.2倍)の従来見通しを据え置いている。

■アイシン <7259>  1,611.5円  +44.5 円 (+2.8%)  本日終値

アイシン<7259>が反発。午後0時50分ごろ、音声認識アプリシリーズ「YYSystem」が、累計100万ダウンロードを突破したと発表しており、好材料視された。「YYSystem」は、声や音を可視化する独自アルゴリズムをコアとして「意思疎通支援」を行うために開発されたアプリシリーズ。騒音環境のなかでの高い音声認識性能に加え、声や言葉だけでなく会話の雰囲気を伝えられることが特徴で、聴覚障害のある人が安心して便利に意思疎通ができる社会の実現に貢献する。また、20カ国語以上の言語に対応したリアルタイム翻訳機能を備えており、聴覚障害のある人だけではなく、外国人利用者に対してもコミュニケーション支援を提供しており、特にインバウンド需要の高いホテルや鉄道駅などの窓口への設置が進み利用が拡大しているという。

■三菱UFJ <8306>  1,798円  +12 円 (+0.7%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクは頑強な値動きながら上値も重い展開。前日の米債券市場では長期債が売られ、米10年債利回りは4.4%台後半に上昇、国内でも新発10年債利回りが前日は1.04%台まで上昇するなど日米で金利上昇傾向が強まっている。メガバンクにとっては運用環境の改善が追い風材料となる。

■サンウェルズ <9229>  972円  -300 円 (-23.6%) ストップ安   本日終値  東証プライム 下落率2位

サンウェルズ<9229>はストップ安。13日取引終了後、中間・期末各9円の計18円を見込んでいた25年3月期の配当予想を取り下げ「未定」にすると発表。これを嫌気した売りが膨らんでいる。中間配当を無配、期末配当を未定とした。診療報酬の不正請求報道を巡り、特別調査委員会を設置して調査を行っているため。あわせて、半期報告書の提出期限延長に関する承認申請書を提出することを決めたと発表した。承認された場合の提出期限は来年2月12日になる。

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