前週末15日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2024年11月18日 5時30分

■オイシックス <3182>  1,492円 (+285円、+23.6%)

東証プライムの上昇率トップ。オイシックス・ラ・大地 <3182> [東証P]が4日ぶり急反騰。14日の取引終了後に発表した9月中間期連結決算が、売上高1257億600万円(前年同期比2.2倍)、営業利益33億3200万円(同60.9%増)、純利益24億1700万円(同72.5%増)と大幅な増収増益となったことが好感された。前期第4四半期にシダックスグループを連結化したことに加えて、BtoCサブスク事業における商品原価や物流・配送コストの改善効果も寄与した。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高2550億円(前期比71.8%増)、営業利益70億円(同36.1%増)、純利益32億円(同22.3%減)の従来見通しを据え置いている。

■ネットプロ <7383>  441円 (+80円、+22.2%) ストップ高

東証プライムの上昇率2位。ネットプロテクションズホールディングス <7383> [東証P]がストップ高。14日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を230億円から232億8100万円(前期比11.7%増)へ、営業利益を10億8000万円から17億円(前期6億2700万円の赤字)へ上方修正すると発表。各サービスでの与信や請求業務の改善による原価抑制、販管費の効率化に取り組んだことが奏功し、上期の業績が好調だった。今後も堅調に推移すると想定し、通期見通しを引き上げた。

■青山財産 <8929>  1,700円 (+281円、+19.8%) 一時ストップ高

青山財産ネットワークス <8929> [東証S]が続急騰、一時ストップ高となった。14日の取引終了後、取得総数125万株(自己株式を除く発行済み株式総数の5.12%)、取得総額21億円を上限とする自社株買いの実施を発表した。あわせてチェスター(東京都中央区)グループを傘下に迎え入れることで、ビジネスを強化する方針を示しており、これらを好感した買いが入ったようだ。自社株の取得期間は11月15日から来年5月14日まで。チェスターグループは全国に14拠点を展開する相続の専門家集団として、23年度の相続税申告件数は業界トップクラスという。あわせて開示した24年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結決算は、売上高が前年同期比24.2%増の319億900万円、最終利益が同33.3%増の16億8900万円だった。

■EMシステム <4820>  640円 (+100円、+18.5%) ストップ高

東証プライムの上昇率3位。イーエムシステムズ <4820> [東証P]がストップ高。14日の取引終了後、24年12月期の連結業績・配当予想の修正について発表。今期の売上高予想を従来見通しから17億2500万円増額して237億3900万円(前期比16.6%増)、経常利益予想を13億100万円増額して45億100万円(同56.9%増)に修正したほか、期末配当予想は13円増額して20円とした。電子処方箋や関連オプションソフトの導入がチェーン薬局を中心に加速した影響などを業績予想に織り込んだ。年間配当予想は前期比15円増配の29円となる。一方、医科システム事業及び介護・福祉システム事業でのサーバーやソフトウェアなど固定資産で減損損失を計上したことに伴い、今期の最終利益予想は1億8100万円減額して19億7800万円(同0.8%増)に見直した。加えて、自己株式400万株(発行済み株式総数の5.37%)を12月16日に消却する予定だと開示。新たな中期経営計画も公表した。

■マクロミル <3978>  971円 (+150円、+18.3%) ストップ高

東証プライムの上昇率4位。マクロミル <3978> [東証P]がストップ高。同社は14日の取引終了後、欧州系投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズ傘下のTJ1(東京都千代田区)がマクロミルに対し、完全子会社化を目的に1株1150円でTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。マクロミルの株価はTOB価格にサヤ寄せする動きとなった。買付予定数の下限は2566万500株(所有割合65.87%)で、上限は設定しない。TOB成立後、所定の手続きを経て、マクロミルは上場廃止となる予定。ファンドの傘下に入ることで事業投資を機動的に行い、中長期的な成長戦略を実行していく方針。買付期間は11月15日から12月26日。マクロミルはTOBに賛同の意見を表明し、株主に応募を推奨した。東京証券取引所は11月14日、マクロミルを監理銘柄(確認中)に指定した。

■バイセル <7685>  4,590円 (+700円、+18.0%) ストップ高

BuySell Technologies <7685> [東証G]がストップ高。14日の取引終了後に発表した第3四半期累計(1-9月)連結決算が、売上高441億9000万円(前年同期比48.2%増)、営業利益37億1100万円(同2.4倍)となり、あわせて12月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感された。出張訪問買い取り事業、グループ店舗買い取り事業ともに単価向上施策や戦略的なリピート獲得が奏功したほか、今期に入り新たに2社を連結化したことが牽引した。また、販管費の効率化により費用の増加を抑制し、大幅増益を達成した。24年12月期通期業績予想は、売上高618億5000万円(前期比45.3%増)、営業利益46億8000万円(同67.4%増)の従来見通しを据え置いたが、会社側では第3四半期時点の営業利益は社内計画を超過しているとし、戦略的な在庫キャリーを実施するため通期計画を据え置くものの、利益は「計画並み~やや上回る水準」での着地を見込むとしている。

■ギフティ <4449>  1,092円 (+150円、+15.9%) ストップ高

東証プライムの上昇率5位。ギフティ <4449> [東証P]がストップ高。14日の取引終了後に発表した第3四半期累計(1-9月)連結決算が、売上高68億6000万円(前年同期比29.4%増)、営業利益13億8500万円(同9.7%増)となり、7~9月期では79.9%営業増益と大幅増益となったことに加えて、期末配当予想を無配から10円へ引き上げ初配当を実施すると発表したことが好感された。「giftee for Business」サービスで過去最大規模の大型案件をはじめ、法人からの高い需要が継続した。また、「giftee」サービスも個人の需要の着実な獲得により会員数が堅調に増加した。なお、24年12月期通期業績予想は、売上高91億900万円(前期比26.0%増)、営業利益17億200万円(同34.3%増)の従来見通しを据え置いている。

■エニマインド <5027>  1,134円 (+150円、+15.2%) ストップ高

AnyMind Group <5027> [東証G]がストップ高。同社は14日取引終了後、24年12月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しを従来の19億5000万円から24億円(前期比3.2倍)に引き上げたことが好感されたようだ。クライアントへの支援内容の拡大による案件規模の拡大や、生成AI活用による業務効率化の取り組みなどにより、生産性が向上したことが主な要因だという。なお、売上収益予想については従来通り491億900万円(同46.8%増)で据え置いている。また、同日にはフィリピンでのEC支援事業をより強化することを目的に、同国に子会社を設立することも明らかにしている。

■フィナHD <4419>  1,015円 (+127円、+14.3%) 一時ストップ高

Finatextホールディングス <4419> [東証G]が3日ぶり急反騰、一時ストップ高となった。14日の取引終了後、25年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比65.4%増の34億5100万円、経常損益は4億200万円の黒字(前年同期は1億8100万円の赤字)、最終損益は2億8700万円の黒字(同3億1100万円の赤字)となった。経常損益の黒字幅は、通期の計画に対して進捗率が63%となった。最終黒字額については通期計画を超過しているとあって、好感されたようだ。金融インフラストラクチャ事業では証券向けビジネスが成長。パートナー数が増加し、フロー収益と従量課金収益が大幅な増収となった。

■東プレ <5975>  1,936円 (+221円、+12.9%)

東証プライムの上昇率6位。東プレ <5975> [東証P]が3日ぶり急反騰。14日の取引終了後、25年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績・配当予想を見直した。経常利益予想を従来の見通しから40億円増額して200億円(前期比47.1%減)、最終利益予想を30億円増額して130億円(同24.0%減)に修正。9月30日を基準日とする中間配当を従来の予想から5円増額して35円としたうえで、期末配当予想も5円増額し35円に引き上げており、好感されたようだ。為替相場の変動による換算影響などを踏まえて業績予想を見直した。今期の売上高と営業利益の見通しは据え置いている。年間配当予想は前期比15円増配の70円となる。9月中間期の売上高は前年同期比7.8%増の1787億300万円、最終利益は同79.7%減の27億3900万円だった。

■かんぽ生命 <7181>  3,031円 (+343円、+12.8%)

東証プライムの上昇率7位。かんぽ生命保険 <7181> [東証P]が急反騰。14日取引終了後、25年3月期連結業績予想について純利益を790億円から1200億円(前期比37.8%増)へ上方修正すると発表。あわせて自社株買いの実施を明らかにしており、これらが好感され買いを呼び込んだ。運用環境の好転による資産運用収益の増加が業績を押し上げる見通し。自社株買いの取得上限は3000万株(自己株式を除く発行済み株数の7.8%)、または350億円で、期間は11月15日から来年11月14日まで。

■エムアップ <3661>  1,498円 (+152円、+11.3%)

東証プライムの上昇率8位。エムアップホールディングス <3661> [東証P]が3日ぶり急反騰。14日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を200億円から240億円(前期比29.2%増)へ、営業利益を34億円から39億円(同38.1%増)へ上方修正すると発表。新規ファンクラブの開設が順調に進んだほか、既存ファンクラブでも想定を超えて新規会員の獲得が進み、有料会員数が大きく増加しているため。電子チケットの取り扱い枚数やeコマースでの商品取り扱いが好調なことも寄与する。

■円谷フィHD <2767>  2,063円 (+191円、+10.2%)

東証プライムの上昇率9位。円谷フィールズホールディングス <2767> [東証P]が3日ぶり急反騰。14日の取引終了後に発表した9月中間期連結決算は、売上高457億6000万円(前年同期比31.7%減)、営業利益40億7100万円(同24.2%減)と大幅な減収減益となったが、株価は9月下旬から下降局面にあり、アク抜け感から買われたようだ。海外MD(マーチャンダイジング)/ライセンス収入の増加が牽引しコンテンツ&デジタル事業は堅調に推移したものの、下期に重点を置いた商品ラインアップも影響し遊技機販売が落ち込みPS事業が大幅な減収減益となった。なお、25年3月期通期業績予想は売上高1550億円(前期比9.2%増)、営業利益152億円(同28.5%増)の従来見通しを据え置いている。あわせて、ダイコク電機 <6430> [東証P]と業務提携すると発表した。円谷フィHDが有するマーケティングノウハウとダイコク電が情報システム事業を通じて生み出した市場分析ノウハウを相互に活用することで、新たな製品・サービス、ビジネスモデルなどの創出を推進するのが狙い。具体的にはAIと市場分析ノウハウを活用した新たなファンを開拓するホール集客システムの構築や、IPの相互利用による新たな遊技機の共同開発などを行うとしている。

■ベース <4481>  3,215円 (+251円、+8.5%)

ベース <4481> [東証P]が3日ぶり急反発。14日の取引終了後に発表した第3四半期累計(1-9月)連結決算が、売上高147億3100万円(前年同期比6.8%増)、営業利益37億8600万円(同9.6%増)、純利益26億2100万円(同11.5%増)と増収増益となったことが好感された。企業のDXをはじめとするデジタル投資のニーズや、SAP・ERPの保守サポート期限終了による駆け込み需要などを背景に売上高・利益が増加した。なお、24年12月期通期業績予想は、売上高223億5900万円(前期比19.5%増)、営業利益56億4200万円(同20.0%増)、純利益38億7700万円(同12.9%増)の従来見通しを据え置いている。

■BEENOS <3328>  3,325円 (+210円、+6.7%)

BEENOS <3328> [東証P]が5日続急伸。15日午後1時26分に関東財務局に提出された大量保有報告書で、米投資会社グランサム、マヨ、ヴァン オッテルロー社(マサチューセッツ州)の保有割合が5.08%と、新たに5%を上回ったことが判明しており、これを受けて思惑含みの買いが入ったようだ。保有目的は純投資及び状況に応じて重要提案行為などを行うこともあり得るとしており、報告義務発生日は11月8日。

■みずほFG <8411>  3,765円 (+234円、+6.6%)

みずほフィナンシャルグループ <8411> [東証P]が4日続急伸。2008年以来の高値圏で推移している。14日の取引終了後、取得総数5000万株(9月30日時点の自己株式を除いた発行済み株式総数の1.9%)、取得総額1000億円を上限とする自社株買いの実施を発表した。16年ぶりの自社株買いとなる。今期の純利益と配当予想も上方修正しており、これらを評価した買いが株価を押し上げた。取得期間は11月15日から25年2月28日。取得した全株式を同年3月21日に消却する。25年3月期の純利益予想はこれまでの7500億円から8200億円(前期比20.7%増)に上方修正した。非金利収支やバンキング収益が拡大し、日銀の利上げ効果もあって、9月中間期の純利益は前年同期比36.1%増の5661億4100万円となった。9月30日を基準日とする中間配当はこれまでの予想から7円50銭増額し65円で決定。期末配当予想も7円50銭増額し65円とした。年間配当予想は前期比25円増配の130円となる。

■西鉄 <9031>  2,342円 (+144.5円、+6.6%)

西日本鉄道 <9031> [東証P]が3日ぶりに急反発。同社は11月14日大引け後(16:00)に決算を発表、25年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比25.1%増の132億円に伸び、従来の11.0%減益予想から一転して増益で着地。併せて、通期の同利益を従来予想の225億円→258億円(前期は245億円)に14.7%上方修正し、一転して5.1%増益見通しとなったことが好感されたようだ。

■前田工繊 <7821>  1,802円 (+109円、+6.4%)

前田工繊 <7821> [東証P]が4日ぶりに急反発。同社は11月14日大引け後(15:30)に決算を発表、25年6月期第1四半期(7-9月)の連結経常利益は前年同期比22.9%増の33.4億円に伸び、7-12月期(上期)計画の60億円に対する進捗率は55.8%に達し、さらに前年同期の49.8%も上回ったことで好感されたようだ。

■朝日インテク <7747>  2,601.5円 (+154.5円、+6.3%)

朝日インテック <7747> [東証P]が4日ぶり急反発。14日の取引終了後に発表した第1四半期(7-9月)連結決算が、売上高311億8400万円(前年同期比8.6%増)、営業利益97億2600万円(同20.9%増)、純利益67億8400万円(同11.7%増)と大幅増益となったことが好感された。PCIガイドワイヤーや貫通カテーテルを中心に、欧州を除く全地域で循環器領域の需要が増加したほか、脳・末梢・腹部・消化器・ロボティクスなど非循環器領域も伸長。また為替が円安だったことも寄与した。なお、25年6月期通期業績予想は、売上高1167億3700万円(前期比8.5%増)、営業利益252億1000万円(同13.9%増)、純利益188億300万円(同18.9%増)の従来見通しを据え置いている。同時に、中国広西チワン族自治区に医療機器の製造・開発を行う100%子会社を来年2月をメドに設立すると発表。また、金型設計・製造のニッタモールド(滋賀県甲賀市)の全株式を来年1月6日付で取得し子会社化すると発表しており、これらも好材料視されたようだ。

■ディスコ <6146>  42,580円 (+2,280円、+5.7%)

ディスコ <6146> [東証P]が4日ぶり急反発。オランダの 半導体製造装置メーカーのASMLホールディング <ASML> が現地時間14日に投資家向け説明会を開き、2030年12月期の売上高が440億~600億ユーロとなる見通しを示した。米中間の対立による事業環境の悪化が警戒されるなか、従来の目標を据え置いたことで、半導体製造装置市場を巡る悲観的な見方が後退し同社株は上昇。米国市場においてフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は小幅安となったものの、半導体製造装置のアプライド・マテリアルズ <AMAT> やラムリサーチ <LRCX> が堅調に推移した。直近で調整色を強めていたディスコに対しても、ASMLの強気見通しは物色意欲を高める方向に作用したようだ。このほか半導体製造装置関連では東京エレクトロン <8035> [東証P]やレーザーテック <6920> [東証P]が堅調な値動きとなった。KOKUSAI ELECTRIC <6525> [東証P]やSCREENホールディングス <7735> [東証P]が買われ、アドバンテスト <6857> [東証P]が底堅い推移となった。

※15日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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