富田隆弥の【CHART CLUB】 「師走相場に期待」
師走相場に期待
◆NYダウの日足チャートは、25日移動平均線を下値に切り返して11月27日に史上最高値4万5003ドルを付け、順調に上昇基調を描いている。一方、日経平均株価は3万8000円処を中心としたもみ合いがいまも続く。
◆日経平均株価のチャートを見れば、10月15日高値の「4万0257円」と10月24日安値の「3万7712円」をレンジとする保ち合いが2カ月以上続いている。近くて遠い4万円だが、レンジ下限も割りそうで割らない節となっている。
◆ここからの「放れ足」が当面のポイントだが、来週から師走となり、そろそろ動き出すことが想定される。トランプ次期米大統領の関税強化発言や為替相場の乱高下など気掛かりな要因もあるが、日経平均株価のチャートは底値圏にある日足RCI(順位相関指数)や、52週移動平均線(28日時点3万7859円)接近などが目を引く。
◆12月は冬のボーナス支給がある。また、12月18日上場のキオクシア <285A> [東証P]をはじめ18社が新規上場(IPO)を予定する(ETF除く)。証券業界としては日経平均株価を上昇させて「堅調な相場」を演出したいところだ。12月13日のメジャーSQ(先物・オプション取引の特別清算指数算出)を控えて乱高下しやすい時期となり、下放れには注意が必要だが、上放れに向かう可能性があることも頭に入れておきたい。上昇するならば「クリスマスラリー」の声を聞くことになる。
(11月28日 記、次回更新は12月7日10時を予定)
情報提供:富田隆弥のチャートクラブ
株探ニュース