富田隆弥の【CHART CLUB】 「師走に上放れを試す」

市況
2024年12月7日 10時00分

師走に上放れを試す

◆12月3日深夜の韓国の非常戒厳宣布には驚かされたが、英国やフランス、ドイツなどでも政局は混迷している。トランプ次期政権が始動する来年は、改めて「地政学的リスク」が意識されそうだ。

◆ただ、これらの国々が政情不安に揺れる一方で、世界の株式市場は堅調だ。今週はNYダウが最高値を更新し初の4万5000ドル台に乗せ、ナスダックは2万ポイントに210ポイントほどに迫り、欧州では独DAX指数が初めて2万ポイントの大台を突破した。年末を迎える中で、運用マネー(リスクマネー)が活発に株式市場に流入していると思われる。

◆ならば、日本株もその流れに乗りたいところだ。12月5日時点で日経平均株価は4日続伸し、順調に師走相場をスタートさせた。日足チャートは、10月15日高値の4万0257円と10月24日安値の3万7712円に挟まれたレンジでの保ち合いが続くが、週足は52週移動平均線(5日時点3万7993円)に支えられて動き出す構えを見せている。

◆来週に冬のボーナス支給、18日にはキオクシアホールディングス <285A> [東証P] の上場を控える中で、証券業界は「4万円大台乗せ」に向けて強気ムードの醸成に努めることだろう。日経平均株価が保ち合いからの上放れを試すなら、世界同時株高の流れに乗り、意外高に発展する可能性もある。

◆日経平均株価とNYダウの価格を比較する「NN倍率」(日経平均株価÷NYダウ)という指標がある。5日時点で同倍率は0.88倍だが、今年は3月から7月中旬まで1.0倍以上で推移していた。そろそろ日経平均株価がNYダウを追いかけてもおかしくはない。

(12月5日 記、次回更新は12月14日10時を予定)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.