話題株ピックアップ【夕刊】(1):GENDA、アドテスト、エニーカラー

注目
2024年12月12日 15時41分

■GENDA <9166>  2,817円  +303 円 (+12.1%)  本日終値

GENDA<9166>が5日ぶりに急反発。同社が10日取引終了後に発表した決算内容は好調だったが、11日の取引では買い一巡後に売りに押された。ただ、この日は改めて買いが流入した格好だ。岩井コスモ証券は11日、同社株の投資判断「A」と目標株価3150円を継続した。第3四半期累計(2~10月)の償却前営業利益は前年同期比55.6%増の94億1600万円と大幅増益となった。カラオケや国内ゲームセンターの収益が想定以上に好調だった。25年1月通期の同利益は会社予想の130億円(前期比60.4%増)に対して同証券では135億円への上振れを見込んでいる。また、同社では26年1月期の業績ガイダンスを上方修正し、同利益の見通しを185億円から200億円に見直した。ゲームセンターやカラオケなどの既存事業の業績が想定以上に好調なためだが、同証券ではM&Aが順調に進めば更なる業績の上振れも期待できるとみている。

■アドバンテスト <6857>  8,865円  +430 円 (+5.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位

アドバンテスト<6857>やディスコ<6146>が反発。11月の米消費者物価指数(CPI)の伸び率が市場予想と一致し、これを受けて今月に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%幅の利下げが決まるとの見方が一段と強まった。カナダ中銀も2会合連続となる0.5%幅の大幅利下げに踏み切ったほか、ECB(欧州中央銀行)においても利下げが決まるというのが市場のコンセンサスとなっている。欧米中銀の利下げにより世界的に金利に低下圧力が掛かれば、ハイテク関連株への資金が流入するとの期待が株式市場においては膨らみつつある。前日の米株式市場ではナスダック総合株価指数が初めて2万台に達し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が2%を超す上昇となったことを受け、日本の半導体関連株に対するショートカバーが誘発される形となったようだ。東京エレクトロン<8035>やソシオネクスト<6526>なども上昇している。

■巴工業 <6309>  4,140円  +175 円 (+4.4%)  本日終値

巴工業<6309>が5連騰。4000円の大台に乗せた。同社は11日の取引終了後、24年10月期の連結決算発表にあわせ、25年10月期の業績・配当予想を開示した。今期の売上高は前期比9.4%増の570億円、経常利益は同4.7%増の50億円、最終利益は同0.1%増の36億2000万円を見込む。前期に続き過去最高益の更新を計画するほか、前期の期末配当を従来の予想から19円増額したうえで、今期の年間配当予想は前期比1円増配の146円に設定しており、これらを好感した買いが入ったようだ。機械製造販売事業では成長が見込まれるインドで化学工業市場向けの販売拡大を目指すほか、米州市場の深耕や東南アジアでの営業力強化も図る方針。未利用熱をターゲットにバイナリー発電装置も販売する。化学工業製品販売事業でも東南アジアでのビジネスの拡大に注力するほか、インド市場において耐火物向け商材を中心に開拓に取り組む方針。パワー半導体向け商材の更なる拡販に向け体制を強化し、環境対応型商品開発も進める。24年10月期の売上高は前の期比5.0%増の521億1900万円、経常利益は同16.0%増の47億7500万円、最終利益は同32.3%増の36億1600万円だった。

■エリアリンク <8914>  2,299円  +87 円 (+3.9%)  本日終値

エリアリンク<8914>が新値追い。同社はきょう、トランクルームを運営する事業者をサポートする「パートナー制度」によって、日本ハウスホールディングス<1873>のトランクルーム事業「ハッピーストレージ」の運営を支援すると発表。これが材料視されたようだ。パートナー制度とは、トランクルームの立ち上げからサービス提供までをワンストップで可能にするビジネスパートナー制度で、今年4月から本格的に運用を開始。集客・契約・解約から定期清掃、トラブルの一次対応まで、トランクルームの運営に関する業務をエリアリンクが一括で請け負うという。

■PAコンサル <4071>  1,930円  +72 円 (+3.9%)  本日終値

プラスアルファ・コンサルティング<4071>が続伸。この日朝方、タレントマネジメントシステム「Talent Palette(タレントパレット)」について、ノジマ<7419>が導入したと発表した。PAコンサルグループの新卒採用サービスや採用支援サービスの併用により、採用から入社後活躍までの人事業務をトータルに支援するという。これの発表が手掛かりとなった。

■ANYCOLOR <5032>  2,404円  +75 円 (+3.2%)  本日終値

ANYCOLOR<5032>が6連騰。11日の取引終了後に発表した25年4月期第2四半期累計(5~10月)の単体決算は、売上高が前年同期比12.0%増の173億4100万円、最終利益が同4.1%増の46億8100万円だった。直近3カ月間となる8~10月期では売上高は前年同期比51.5%増の99億600万円、最終利益は同64.7%増の28億200万円となった。大幅な増収増益となったことを評価した買いが入ったようだ。ライブストリーミング分野は安定的に推移した。コマース分野では人気ユニット関連の施策が奏功し大幅な増収となった。同分野ではグッズの発送で翌四半期への繰延が発生し、未発送残高は前四半期から増加したという。プロモーション分野も案件実施数が大きく伸長したとしている。

■東宝 <9602>  6,743円  +134 円 (+2.0%)  本日終値

東宝<9602>が上場来高値を更新。SMBC日興証券が11日付で同社の投資評価「1」を据え置き、目標株価を前回の6500円から7600円に引き上げたことが好材料視された。レポートでは、今後、短期的な株価材料が豊富であることに加え、中長期的にも構造的な会社の変化が期待できるIPコンテンツセクターのコア銘柄として強気スタンスを強調。株式市場の関心は12月ラインアップ発表を経て、来年4月に発表される新中期計画に向かうとし、新中計では意欲的な数値目標に加え、株主還元の強化やアニメ事業単独セグメント化の可能性などを注目ポイントに挙げている。

■ソフトバンクグループ <9984>  9,344円  +177 円 (+1.9%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が反発。上昇率は一時3%を超えた。前日にナスダック総合株価指数が過去最高値を更新し、史上初めて2万台に乗せた。ハイテク株に対する投資家のリスク選好姿勢が強まるなか、ソフトバンクG傘下で半導体設計を手掛ける英アームホールディングス<ARM>は4%を超す上昇となっている。欧米中銀が利下げサイクルに入るなかで、世界的に金利に低下圧力が掛かることとなれば、ソフトバンクGには財務負担が軽くなるとの見方もあって、物色意欲が高まったようだ。

■JR西日本 <9021>  2,830.5円  +43.5 円 (+1.6%)  本日終値

JR西日本<9021>が4日ぶりに反発した。SMBC日興証券が11日、JR西日本の投資評価を「3」から「2」に引き上げた。セクター内の相対評価の観点で見直しを行ったという。2025年の大阪・関西万博開催による増収効果の拡大や、継続的な自己株式取得があればJR西日本への評価が向上するとの見方を示している。目標株価は3400円を据え置いた。

■日本ハム <2282>  5,142円  +47 円 (+0.9%)  本日終値

日本ハム<2282>がしっかり。11日の取引終了後、米国で鶏肉加工品などの製造・販売を展開するLJDホールディングスなど3社の持ち分を取得すると発表。これを手掛かり視した買いが株価を支援したようだ。日ハムは米国子会社を通じてLJDホールディングスのグループの持ち分全てを取得する。取得価額は非開示。譲渡実行日は来年1月3日を予定する。

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