話題株ピックアップ【夕刊】(1):BEENOS、平和、メタプラ
■BEENOS <3328> 4,070円 +700 円 (+20.8%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
BEENOS<3328>がストップ高。日本経済新聞電子版が19日、「LINEヤフーは越境電子商取引(EC)大手のBEENOS(ビーノス)を買収する」と報じた。LINEヤフー<4689>が2025年2月にもTOB(株式公開買い付け)を始め、全株式を取得して完全子会社にすると伝えている。買収額は500億円程度になる見通しとしており、株価に上乗せされるプレミアムを期待した買いが集まったようだ。BEENOSは同日、報道に関してコメントを開示。本日開催の取締役会において関連した決議を行っており、開示準備が整い次第、速やかに公表するとしている。東京証券取引所は19日、BEENOSの株式売買を同日午前11時54分から午後1時05分まで一時停止した。
■平和 <6412> 2,410円 +268 円 (+12.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
平和<6412>がマドを開けて急騰し年初来高値を更新。18日の取引終了後、アコーディア・ゴルフ(東京都品川区)の親会社PJC Investmentsの全株式を米フォートレス・インベストメント・グループから取得し子会社化すると発表。これが好材料視された。アコーディア・ゴルフはゴルフ場を173カ所運営する国内最大のゴルフ場運営会社。平和子会社のPGMホールディングスが保有するゴルフ場148カ所と合わせる321カ所と世界最大の規模になる。取得価額は概算で5120億円(アドバイザリー費用等を含む)。ゴルフ事業の売上高構成比率や利益構成比率を高め、グループの事業基盤の強化を図る構えだ。
■黒田グループ <287A> 968円 +73 円 (+8.2%) 本日終値
黒田グループ<287A>が大幅続伸。同社は17日に東証スタンダード市場に新規上場した直近IPO銘柄で、液晶用配向膜印刷版などの製造事業と、電子部品や電子材料を販売する商社事業を展開。初値は公開価格700円を26.4%上回る885円となり、翌18日に続き、この日も値を上げた。18年3月に投資ファンドが東証1部に上場していた黒田電気をTOB(株式公開買い付け)により非公開化した後、持ち株会社体制に移行し商号を黒田グループに変更、このたび再上場を果たした。安定的な配当を実現するためDOE(株主資本配当率)を採用し目標水準を7%とし、数年間は配当を維持または増額する累進配当を想定。今期配当は60円を予定しており、足もとの配当利回りは6%台と高く物色人気を集めている。
■メタプラネット <3350> 3,770円 +250 円 (+7.1%) 本日終値
メタプラネット<3350>が朝安後にプラス圏に浮上した。同社は19日、同社の株式について、米OTCマーケッツ・グループが運営するOTC市場(OTCQX)で取引が開始されることを確認したと発表。これを材料視した買いが入った。資金管理戦略の一環としてビットコインを保有する同社は、今後のビットコインの購入に向けて発行可能株式数の拡大を13日の臨時株主総会で決議した。海外からの機関投資家や一般投資家に対し、メタプラの株式への投資機会を提供することが有益で、企業価値の向上につながると判断したとしている。
■日産自動車 <7201> 444.8円 +27.2 円 (+6.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率8位
日産自動車<7201>が続伸。前日にホンダ<7267>との経営統合に向けた協議入りが報じられ、ストップ高に買われた。その後日本経済新聞電子版は18日夜、「ホンダと日産自動車は23日にも経営統合に向けた協議に入る」と報道。NHKは19日早朝、両社は来週にも基本合意書を締結し、具体的な交渉に入る見通しだと伝えている。日産自に対しては統合によるプラス効果を期待した買いが続いている。S&Pグローバル・レーティングは18日、経営統合が実現した場合、日産自の信用力に対してはポジティブな影響をもたらす一方、ホンダの信用力に対してはネガティブな影響をもたらすとの見解を示した。ホンダは7日続落し、年初来安値を連日で更新した。
■精工技研 <6834> 6,240円 +340 円 (+5.8%) 本日終値
精工技研<6834>が続急騰、連日で年初来高値を更新した。地合い悪のなかも我が道を行く展開で、年初から約4.5倍化した。時価は2004年の年初以来約21年ぶりの高値水準に突入している。世界的なデータセンター増設需要を背景に同社が製造する光通信用コネクターや検査装置などへの引き合いが旺盛となっている。同社が有する光学技術と精密加工技術を融合させた高度なテクノロジーが注目されているが、そのなか、これまで電気で行なっていた演算処理を光を用いた処理に置き換えることで、画期的な省電力化を実現する光電融合分野の研究開発でも先行している。米国株市場では量子コンピューター関連株に急騰銘柄が相次いでいるが、その関連銘柄の一角で光学・フォトニクスを活用した精密光学部品の開発製造を手掛けるシンテック・オプティクス・ホールディングス<OPTX>が株価を1週間で4倍化させるなど、驚異的な人気を博しており、その日本版として精工技研に投資マネーが誘導されている面もあるようだ。
■HULICR <3295> 132,800円 +3,500 円 (+2.7%) 本日終値
ヒューリックリート投資法人<3295>が4日ぶりに反発した。18日の取引終了後、25年2月期と同年8月期の1口あたり分配金予想をこれまでの見通しから500円増額してそれぞれ4000円に引き上げると発表し、好感されたようだ。東京ディズニーリゾート周辺に立地するホテルグランドニッコー東京ベイ舞浜の不動産信託受益権を270億円で取得する。これに伴い、みずほ銀行から210億円の長期借入を行う。一方、東京・秋葉原の商業施設「ダイニングスクエア秋葉原ビル」と、千葉県印西市の「千葉ネットワークセンター」の不動産信託受益権を売却。資産の入れ替えに伴う影響を収益予想に織り込み、分配金予想を見直した。
■パークシャ <3993> 3,900円 +65 円 (+1.7%) 本日終値
PKSHA Technology<3993>は続落して始まったものの、その後は切り返す動きとなった。同社はきょう、採用支援事業を展開するタレントアンドアセスメント(東京都港区)と資本・業務提携したと発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。同社は提携を通じて、タレントアンドアセスメントが提供している対話型AI面接サービス「SHaiN」において、生成AIをはじめとする対話AI技術を活用し、更なる候補者体験の向上を目指すとしている。
■PAコンサル <4071> 1,897円 +28 円 (+1.5%) 本日終値
プラスアルファ・コンサルティング<4071>は3日ぶり反発。この日朝方、タレントマネジメントシステム「Talent Palette(タレントパレット)」について、生成AI技術を活用した人事評価の目標設定とフィードバックのアドバイス機能を新たに搭載したと発表した。生成AIの活用により客観的な評価制度運用を実現するという。これが手掛かりとなった。
■ユーグレナ <2931> 397円 +1 円 (+0.3%) 本日終値
ユーグレナ<2931>はしっかり。18日の取引終了後、軽油にHVO(水素化植物油)を51%混合した次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」を開発し供給を開始すると発表。これが材料視されたようだ。HVOを51%混合した「サステオ」は、軽油規格に適合しており、軽油と同様にディーゼルエンジン車の公道走行に使用可能という。同サステオを使用することにより、CO2削減量あたりのコストの低減が可能になり、より効率的に温室効果ガス排出量の削減に貢献でき、脱炭素化が促進されることが期待されるとしている。
株探ニュース