話題株ピックアップ【昼刊】:伊勢化、Arent、日シス技術

注目
2024年12月23日 11時40分

■伊勢化学工業 <4107>  29,320円  +3,110 円 (+11.9%)  11:30現在

伊勢化学工業<4107>が急反発している。前週末20日の取引終了後、24年12月期の連結業績予想について、売上高を330億円から332億円(前期比25.7%増)へ、営業利益を68億円から77億円(同45.4%増)へ、純利益を46億円から51億円(同38.9%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を160円から200円(年360円)へ引き上げたことが好感されている。一部販売先における製品在庫調整などの影響によりヨウ素製品の販売数量が計画を下回るものの、ヨウ素の国際市況が想定を上回る水準で推移したことに加えて、為替相場が円安になったことなどが要因としている。

■Arent <5254>  5,650円  +360 円 (+6.8%)  11:30現在

Arent<5254>は急反発した。前週末20日の取引終了後に、レオス・キャピタルワークス(東京都千代田区)がArentの株式を買い増していたことが明らかとなり、思惑視されたようだ。同日に提出された変更報告書によると、レオスの保有割合は7.76%から9.04%に上昇した。保有目的は、投資一任契約及び投資信託委託契約に基づく純投資。報告義務発生日は13日となっている。

■日本システム技術 <4323>  2,167円  +107 円 (+5.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率9位

日本システム技術<4323>が3連騰、一時10%近い上昇で2263円まで一気に株価水準を切り上げる局面があった。3月4日につけた上場来高値2125円(修正後株価)を払拭し青空圏に躍り出た。独立系IT企業で、システム受託開発を構築・運用に至るまでワンストップで対応。また、収益の柱の一つである医療ビッグデータ事業では、医療情報の利活用及び保険者業務の改善を推進するサービスなどを一括して提供し、時流を捉えている。業績は飛ぶ鳥を落とす勢いで、トップラインの拡大に加え2ケタ営業増益基調が続いている。株式需給面でも信用買い残がほぼ枯れた状態で上値が軽い。時価PERは23倍台まで上昇しているが、成長力の高さにスポットが当たっており割高感には乏しく、22年3月期以降、増配を続けていることも評価されている。

■Synspective <290A>  671円  +29 円 (+4.5%)  11:30現在

Synspective<290A>が大幅続伸している。同社は小型SAR(合成開口レーダー)衛星を開発・製造・運用する宇宙ベンチャーで、19日に東証グロース市場に新規上場したニューフェース。23日、自社で6機目となる小型SAR衛星の軌道投入とアンテナ展開に成功したと開示しており、投資家の関心が向かったようだ。日本時間21日にニュージーランドの発射場から米社のロケットを通じて打ち上げられた。今後、Synsは観測やデータ取得をはじめとする機能検証を実施する予定。今回の件は24年12月期の業績予想の前提の一つであり、修正はないとしている。

■イーレックス <9517>  586円  +24 円 (+4.3%)  11:30現在

イーレックス<9517>が買い優勢、ここ株価は調整色を強めていたがきょうは押し目買いの動きが広がり、一時28円高の590円と4日ぶりに切り返す展開となった。余剰電力を買い取り再販する電力小売り事業を主力展開し、複数のバイオマス発電所を運営するなど再生可能エネルギー分野でも存在感を示している。そうしたなか、前週末20日取引終了後にJR東日本<9020>と資本・業務提携することを発表しており、これが材料視する買いを引き寄せている。JR東日本を割当先に364万6500株の第三者割当増資を実施(発行価格は570円)する。調達した資金は再生可能エネ電源や蓄電池など国内脱炭素事業への投資に充てる方針。また、JR東日本との関係構築によって、今後の協業事業への投資など脱炭素ビジネスの展開力強化が見込まれる。

■シンプレクス <4373>  2,588円  +82 円 (+3.3%)  11:30現在

シンプレクス・ホールディングス<4373>が反発している。傘下のシンプレクスは20日、科学技術振興機構・共創の場形成支援プログラム「量子ソフトウェアとHPC・シミュレーション技術の共創によるサスティナブルAI研究拠点(SQAI)」に参画したと発表。これが買い手掛かりとなっているようだ。SQAIは、サスティナブルな量子AIの創出を通じ、「創発を生み出す持続可能な好循環」を社会実装することで、エネルギーの不安なしに誰もが最新の情報技術を存分に活用できる社会を実現することを目指す産官学によるコンソーシアム。シンプレクスでは、特定技能者による全社横断的組織であるコンピテンシーの活動の一環で、SD(システムディベロップメント)コンピテンシーとME(数理工学)コンピテンシーが共同で量子コンピューティングの調査・研究・開発に取り組んでいる。

■滋賀銀行 <8366>  3,855円  +90 円 (+2.4%)  11:30現在

滋賀銀行<8366>が反発した。前週末20日の取引終了後、25年3月期第3四半期(10~12月)において特別利益を計上する見込みとなったと発表し、材料視されたようだ。次世代基幹系システムの構築に向けた計画を中止することで、日立製作所<6501>と合意した。これに伴う和解金80億円を特別利益に計上する。現行の基幹系システムについては安定稼働を確保しており、27年1月に更改を予定しているという。

■ミライト・ワン <1417>  2,351.5円  +54 円 (+2.4%)  11:30現在

ミライト・ワン<1417>の上昇加速、2300円台半ばまで上値を伸ばし前週末に続き年初来高値を更新している。株価の騰落は直近12営業日で10勝2敗と非常に買い気の強い展開で、2021年9月につけた上場来高値2403円を射程圏に入れ約3年3カ月ぶりの最高値更新が意識される局面にある。NTTグループ向けを主力とする通信工事大手で情報通信インフラの構築で実力を発揮するほか、22年に西武グループに属していたゼネコンの西武建設をM&Aで傘下に収めたことで、土木分野などにも業容を広げている。業績も25年3月期は営業利益が前期比5割増の270億円予想と大幅な伸びを予想しており、月足陽線の多さにも反映されているように、機関投資家とみられる足の長い資金が断続的に流入しているもようだ。

■シャープ <6753>  998.6円  +8.7 円 (+0.9%)  11:30現在

シャープ<6753>が3日ぶりに反発している。前週末20日の取引終了後、グループが保有する大阪府堺市の液晶パネル工場関連の一部土地・建物をソフトバンク<9434>に売却すると発表しており、好材料視されている。両社は今年6月、同工場関連の土地・建物を活用した大規模なAIデータセンターの構築に向けて基本合意しており、今回の固定資産売却はその一環。譲渡価額は約1000億円で、ソフトバンクとの契約締結に至った際には改めて発表するとしている。

■ソフトバンクグループ <9984>  8,832円  +72 円 (+0.8%)  11:30現在

ソフトバンクグループ<9984>が4日ぶり反発。前週末の米国株市場ではNYダウが一時870ドルあまりの上昇をみせたほか、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も4日ぶりに反発に転じた。ナスダック市場との株価連動性が高い同社にも追い風が意識されるなか、前週末まで直近3営業日で合計1000円以上下落していることもあって、目先値ごろ感からの買い戻しを誘っている。前週末には大規模なAIデータセンターの構築を検討している傘下のソフトバンク<9434>がシャープ<6753>から液晶パネル工場関連の土地や建物などを約1000億円で取得することを発表しており、グループを挙げてAI分野への投資を活発化させていることも、株価の刺激材料となっている。

■エイチ・アイ・エス <9603>  1,509円  -41 円 (-2.7%)  11:30現在

エイチ・アイ・エス<9603>は3日続落。前週末20日取引終了後、24年10月期連結業績予想について純利益を70億円から未定(前の期26億1800万円の赤字)へ修正すると発表した。子会社における雇用調整助成金の不正受給を巡る問題に関し、調査結果によっては繰延税金資産の算定における前提条件の再検討など、会計処理の方法を含めて未確定な要素が多いため。配当予想も10円から無配(前の期無配)に見直した。これを嫌気した売りが出ている。

■ホクシン <7897>  116円  +17 円 (+17.2%)  11:30現在

ホクシン<7897>が大幅高となっている。同社は20日取引終了後、ワークスタジオ(東京都新宿区)及びモリリン(愛知県一宮市)と、廃棄衣類繊維を原料とする量産型繊維リサイクルボード「PANECO board M」の製造に関する基本協定書を締結したことを明らかにしており、これが材料視されているようだ。各社の役割は、ワークスタジオが開発、モリリンが販売・設備投資、ホクシンが製造を担当。設備の本格稼働は27年となる見通しで、製品としては100%廃衣料製品と、49%木質51%廃棄衣類繊維ボードの2種類を予定しているという。

■GFA <8783>  780円  +100 円 (+14.7%) ストップ高   11:30現在

GFA<8783>は大口の買い注文が流れ込み急速に水準を切り上げている。同社株は今月中旬以降ストップ高を交え急騰トレンドへ突入、前週末も100円高は値幅制限いっぱいとなる680円に買われる人気となるなど投資資金の攻勢が際立っている。前週末取引終了後に薬用育毛ローションを開発するベンチャー企業、エムワン(東京都港区)の全株式を取得し子会社化することで基本合意を締結したことを発表、これが新たな買い材料として物色人気を加速させている格好だ。貸株市場を経由した空売りも高水準に積み上がっており、踏み上げ相場の様相もみせている。

■SMN <6185>  455円  +51 円 (+12.6%)  11:30現在

SMN<6185>が急騰。同社はビッグデータや人工知能(AI)を活用したネット広告配信企業で、ソニーグループ<6758>系列の企業ということもあってマーケットからの注目度が高まっている。デジタル広告・マーケティングのインハウス化を支援するデジタルハウスエージェンシーに今期から本格的に傾注しており、これが収益貢献している。前期に急回復した営業利益は今期も前期比47%増の1億5000万円を見込むが、更に上振れる公算が大きいとみられる。また、26年3月期も高水準の伸びが見込まれる局面にあり、12月に入って投資資金の流入が加速、大勢3段上げの様相を見せている。

■ランドビジネス <8944>  231円  +22 円 (+10.5%)  11:30現在

ランドビジネス<8944>は商い伴い急伸。前週末20日取引終了後、25年9月期連結業績予想について売上高を156億6500万円から180億円(前期比80.5%増)へ、営業損益を7億5500万円の赤字から6億2000万円の黒字(前期15億5100万円の赤字)へ上方修正すると発表した。販売用不動産の売却が寄与する見通し。これを好感した買いを集めている。

■True Data <4416>  930円  +150 円 (+19.2%) ストップ高買い気配   11:30現在

True Data<4416>はストップ高カイ気配。前週末20日の取引終了後、伊藤忠商事<8001>と食品メーカーや小売業向けのデータマーケティング支援事業で資本・業務提携すると発表。これを好感した買いが膨らんでいる。伊藤忠が提供するデータ分析システム「FOODATA(フーデータ)」と、トゥルーDのID-POSデータや分析システムを連携し、食品メーカー向けの新サービス「FOODATA ID-POS powered by True Data」の提供を2025年1月から開始する。伊藤忠はトゥルーDの既存株主から12万株(発行済み株式総数の2.51%)を取得する予定。

●ストップ高銘柄

レオクラン <7681>  1,019円  +150 円 (+17.3%) ストップ高   11:30現在

リベルタ <4935>  2,800円  +500 円 (+21.7%) ストップ高買い気配   11:30現在

マーケットE <3135>  1,114円  +150 円 (+15.6%) ストップ高買い気配   11:30現在

など、5銘柄

●ストップ安銘柄

REVOLUTION <8894>  490円  -100 円 (-16.9%) ストップ安売り気配   11:30現在

以上、1銘柄

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