利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第4弾 31社選出 <成長株特集>
本特集では、10月下旬から11月中旬までの決算集中期間に配信した「利益成長“青天井"銘柄リスト」を、“全期間”を対象に再構成した総集編をお届けします。
最終回の第4弾は、第1弾を配信した19日時点で時価総額が30億円以上150億円未満の銘柄を対象に、24年7-9月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。
下表では、本決算月にかかわらず、24年7-9月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も最高益見通しを示している31社を選び出し、7-9月期実績の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、写真などのデジタル素材マーケットプレイスを運営するピクスタ <3416> [東証G]。24年7-9月期(第3四半期)は7月に受注した画像・動画素材の大口案件が寄与し、経常利益は2.9億円と過去最高益を3.2倍も上回って着地。併せて、24年12月期の期末に初配当となる45円を実施する方針を示したことも好感され、株価は11月21日に約8ヵ月半ぶりの高値1403円まで上昇した。
2位のトリドリ <9337> [東証G]は主力とするインフルエンサーと企業をマッチングするマーケティングプラットフォーム「toridori base」の顧客数が引き続き増加したことに加え、一部代理店との取引形態の見直しに伴う費用圧縮で採算も改善し、7-9月期(第3四半期)の経常利益は1.8億円(前年同期比4.4倍)と2四半期連続で過去最高益を更新した。
続く3位に入ったのは個人向けオンライン資格講座「スタディング」を運営するKIYOラーニング <7353> [東証G]。7-9月期(第3四半期)はスタディング事業が今年1月に発生した能登半島地震などの影響による販売減少から想定より早いペースで回復したほか、法人向け教育事業の高成長が継続し、経常利益は3.5億円(前年同期比2.6倍)と8四半期ぶりに最高益更新を果たした。業績好調に伴い、前期と同額予想だった24年12月期通期の同利益を一転して4期ぶり最高益見通しに上方修正している。
7位にリスト入りしたオーウイル <3143> [東証S]の7-9月期(第2四半期)は、主力の卸売事業で飲料メーカー向けにアサイーピューレや果汁などの農産物加工品、糖類や香料といった食品副原料の販売が伸びた。また、4月に買収した水産加工卸会社である海鮮の業績も加わり、13四半期ぶりに過去最高益を達成した。25年3月期上期(4-9月)経常利益の通期計画に対する進捗率は78.5%に達しており、業績上振れが期待される。株価は11月11日に上場来高値1971円まで上値を伸ばしている。
10位は法人向けSMS(ショートメッセージサービス)配信プラットフォーム「絶対リーチ!SMS」を展開するAI CROSS <4476> [東証G]がリスト入りした。7-9月期(第3四半期)は国内で顧客単価の高い金融や人材関連サービスの案件獲得が進んだうえ、SMSの配信数も増加し、売上高、経常利益ともに過去最高を達成した。株価は13日に約3年4ヵ月ぶりの高値1977円まで上昇する場面があった。
15位にリストアップされたのは犬猫専門に高度医療を施す「二次診療」動物病院を運営する日本動物高度医療センター <6039> [東証G]。7-9月期(第2四半期)は既存病院がある川崎、東京、名古屋で初診数と総診療数の増加基調が継続したことに加え、昨年6月に開設した大阪病院も順調に拡大し、経常利益は2億円(前年同期比68.9%増)と3四半期ぶりに過去最高益を更新した。好決算を受けて、株価は年初来高値圏で頑強な展開を続けている。
●利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】シリーズ ─────
・〔第1弾〕 32社選出 (時価総額700億円以上の銘柄)
・〔第2弾〕 25社選出 (時価総額350億~700億円の銘柄)
・〔第3弾〕 30社選出 (時価総額150億~350億円の銘柄)
も併せてご覧ください。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 7-9月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<3416> ピクスタ 217 298 94 59.6 482 302 6.6
<9337> トリドリ 161 188 72 274 430 115 27.1
<7353> Kラーニング 111 353 167 26.6 200 158 23.8
<7793> イメージM 39.0 228 164 31.8 377 286 12.4
<5586> ラボロAI 35.9 87 64 29.5 250 193 88.8
<4447> PBシステム 29.1 266 206 3.9 376 362 14.2
<3143> オーウイル 28.8 456 354 13.3 1030 909 7.9
<4374> ロボペイ 26.5 148 117 94.3 445 229 30.1
<2981> ランディクス 21.4 731 602 1.7 1630 1603 6.6
<4476> AIクロス 15.5 134 116 1.4 295 291 36.8
<9445> フォーバルT 15.1 426 370 9.1 1100 1008 10.8
<4168> ヤプリ 13.7 208 183 113 540 254 16.3
<7133> ヒュウガプラ 10.1 294 267 24.2 889 716 14.0
<9343> アイビス 9.9 311 283 175 1178 428 16.4
<6039> 動物高度医療 9.8 201 183 17.0 625 534 13.7
<4060> rakumo 9.3 94 86 17.2 347 296 21.5
<9211> エフ・コード 8.9 344 316 108 1274 612 19.8 *
<9034> 南総通運 8.5 625 576 2.9 2004 1947 7.3
<9271> 和心 6.8 126 118 54.5 380 246 8.0
<7061> 日本ホスピス 6.0 338 319 36.2 1400 1028 13.0
<3969> エイトレッド 5.7 317 300 11.1 1170 1053 14.1
<6045> レントラクス 4.5 323 309 6.3 1147 1079 8.3
<4261> アジアQ 4.4 141 135 8.4 398 367 12.3
<6176> ブランジスタ 4.4 286 274 21.8 1150 944 14.9
<3347> トラスト 4.1 961 923 3.3 2900 2806 6.7
<5570> ジェノバ 3.8 193 186 3.2 718 696 15.8
<4391> ロジザード 3.6 115 111 13.6 400 352 13.2
<9249> エコシステム 3.2 288 279 0.1 857 856 22.8
<7634> 星医療 2.5 605 590 0.6 2050 2038 9.4
<2488> JTP 0.8 243 241 2.3 680 665 12.5
<4372> ユミルリンク 0.6 165 164 3.0 610 592 12.2
※ 2023年9月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準または米国会計基準を採用する銘柄。
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株探ニュース