株高を映して買い先行も上値は重い【クロージング】

市況
2025年1月16日 16時28分

16日の日経平均は6営業日ぶりに反発。128.02円高の38572.60円(出来高概算17億7000万株)で取引を終えた。前日の米国市場で主要株価指数が上昇した流れを引き継ぎ、買い先行で始まると、一時38932.54円まで上値を伸ばした。ただ、米メディアが前場終盤、「日銀が来週の金融政策決定会合で利上げの公算大」と報じ、円相場が円高に振れたことが自動車など輸出関連株への重荷となった。

東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数が950を超え、全体の6割近くを占めた。セクター別では、証券商品先物、石油石炭、サービスなど18業種が上昇。一方、海運、空運、輸送用機器など15業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、アドバンテス<6857>、ニトリHD<9843>が堅調だった半面、トヨタ自<7203>、中外薬<4519>、ファーストリテ<9983>、村田製<6981>が軟化した。

前日の米国市場は12月の消費者物価指数(CPI)でコア指数が市場予想を下回ったことで長期金利が低下したことが好感され、主要3指数は上伸。東京市場もこの流れが波及した。また、好決算を発表した米ゴールドマン・サックスなど金融大手の株高も投資家心理を上向かせ、野村<8604>や三井住友<8316>などが堅調。

一方、円高による輸出採算悪化への懸念から自動車や電機など輸出株が売られたほか、イスラエルとイスラム組織ハマスがガザ地区での停戦に合意したため、コンテナ船運賃が下落するとの思惑から海運株も下落した。大引けにかけては、TSMCが市場予想を上回る2025年の設備投資計画額を示したことが刺激材料となり、東エレクやアドバンテスなど半導体関連株が切り返した。

日経平均は反発したものの、上値を重さが意識された。来週20日はトランプ次期大統領の就任式を控えているうえ、就任式後に関税政策など新政権の動きが気がかりなようだ。また、来週末にかけては日銀の金融政策決定会合が開かれ、利上げ実施や今後の金融政策の運営スタンスにも注目が集まる。そのため、積極的には動きづらい展開が続くことが想定され、短期的な売買が中心になりそうだ。

《CS》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.