話題株ピックアップ【夕刊】(3):ニフコ、トヨタ、郵船
■ニフコ <7988> 3,678円 +97 円 (+2.7%) 本日終値
ニフコ<7988>が上げ幅を拡大。午後1時ごろ、25年3月期の連結業績予想について、売上高を3400億円から3510億円(前期比5.6%減)へ、営業利益を450億円から480億円(同9.3%増)へ、純利益を261億円から330億円(同80.8%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を35円から40円へ引き上げたことが好感された。合成樹脂成形品事業が好調であることに加えて、為替が想定以上に円安に進み、前提為替レートの見直しを行ったことが要因としている。なお、同時に発表した第3四半期累計(24年4~12月)決算は、売上高2640億2000万円(前年同期比3.6%減)、営業利益378億6200万円(同20.1%増)、純利益279億1900万円(同19.3%増)だった。
■トヨタ自動車 <7203> 2,873円 +48.5 円 (+1.7%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>やマツダ<7261>、SUBARU<7270>が反発した。米国時間3日、トランプ大統領とメキシコのシェインバウム大統領、カナダのトルドー首相が、関税発動時期を1カ月延期することで合意した。トランプ大統領が1日にメキシコとカナダに対し4日から25%の関税を発動する大統領令に署名したことを受け、3日の東京市場では自動車株が急落したが、発動間際で首脳間の合意が形成されたことを受け、4日の自動車株には売り持ち高を解消する目的の買いが入った。日産自動車<7201>やホンダ<7267>も上昇している。
■日本郵船 <9101> 4,867円 +34 円 (+0.7%) 本日終値
日本郵船<9101>は強含みの動き。同社はこの日、傘下の郵船クルーズとともに、オリエンタルランド<4661>との間で業務提携に向けた基本合意書を締結したと発表した。OLCが2028年度の就航を目指すクルーズ事業に対して、郵船グループがコンサルティングやクルーズ船の船舶・運航管理を行うことについて検討を進める。これが材料視された。
■JVCケンウッド <6632> 1,463円 -284.5 円 (-16.3%) 本日終値 東証プライム 下落率2位
JVCケンウッド<6632>は急落。3日取引終了後に4~12月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比1.2%増の2704億7400万円、営業利益は同12.0%増の167億8300万円だった。北米の公共安全市場向け業務用無線機の販売好調などが寄与した。良好な決算内容だったものの、四半期ベースでみると直近10~12月期が4四半期ぶりの減益となっており、これを嫌気する見方が強まったようだ。
■三菱自動車工業 <7211> 380円 -65.7 円 (-14.7%) 本日終値 東証プライム 下落率3位
三菱自動車工業<7211>が急落。この日は米国によるカナダとメキシコへの関税発動時期の延期が伝わり、自動車株が総じて買われたなかで、逆行安を演じている。3日の取引終了後に25年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を下方修正した。売上高予想はこれまでの見通しから1200億円減額して2兆7600億円(前期比1.1%減)、最終利益予想は1090億円減額して350億円(同77.4%減)に引き下げており、ネガティブ視されたようだ。卸売販売台数が想定を下回って推移する足もとの実勢に加えて、サプライヤーへの支援などインフレによる影響や経費の積み上がりなどを見込み、業績予想を見直した。4~12月期の売上高は前年同期比3.6%減の1兆9892億9100万円、最終利益は同67.7%減の332億3000万円だった。
■プリマハム <2281> 2,071円 -119 円 (-5.4%) 本日終値 東証プライム 下落率8位
プリマハム<2281>は安い。3日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を4700億円から4600億円(前期比2.6%増)へ、営業利益を160億円から95億円(同19.6%減)へ下方修正すると発表した。円安などに伴う原材料コスト上昇の影響を値上げでカバーできなかったことが要因。これを嫌気した売りが出ている。
■ソフトクリエ <3371> 2,156円 -120 円 (-5.3%) 本日終値 東証プライム 下落率9位
3日に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)経常が4%減益で着地・10-12月期も6%減益」が嫌気された。
ソフトクリエイトホールディングス <3371> [東証P] が2月3日大引け後(15:30)に決算を発表。25年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比4.3%減の41.3億円に減り、通期計画の56.8億円に対する進捗率は72.8%にとどまり、5年平均の81.0%も下回った。
■ヤマハ発動機 <7272> 1,200円 -45.5 円 (-3.7%) 本日終値
ヤマハ発動機<7272>が軟調推移。3日の取引終了後、24年12月期の連結業績に関し、売上高が計画を500億円下回る2兆5500億円(前の期比5.6%増)、最終利益が計画を550億円下回る1050億円(同33.7%減)で着地したようだと発表した。最終利益は増益予想から一転、減益で着地する格好となり、嫌気されたようだ。赤字事業での一部固定資産の減損やコア事業での販売減少が響く。通期の為替換算レートは1ドル=152円、1ユーロ=164円とした。
■ワークマン <7564> 4,125円 -115 円 (-2.7%) 本日終値
ワークマン<7564>が4日続落。3日の取引終了後に発表した1月度の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比1.2%減と3カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。防寒インナーやミドルレイヤーなどの軽防寒衣料は好調に推移したものの、中旬以降に寒さが和らいだことで、手袋や靴下、ネックウォーマーなど防寒小物の売り上げが前年を下回った。なお、全店売上高は同2.2%増だった。
■中部電力 <9502> 1,559.5円 -41.5 円 (-2.6%) 本日終値
中部電力<9502>は軟調。3日取引終了後に4~12月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比1.7%減の2兆6516億円、純利益は同53.2%減の1671億4500万円だった。燃料費調整額や期ずれ差益の減少などが要因。通期の減収減益見通しに変更はない。これがネガティブ視されている。
■リプロセル <4978> 156円 +50 円 (+47.2%) ストップ高 本日終値
リプロセル<4978>がストップ高。3日の取引終了後、米バイオベンチャーのガメト社が開発中のリプロセルの臨床用iPS細胞を用いた卵子体外成熟技術「Fertilo」について、米国食品医薬品局(FDA)からIND(治験届出)クリアランスを取得したと発表しており、好材料視された。これにより、リプロセルの臨床用iPS細胞が米国における第3相臨床試験に初めて使用されることになり、画期的なマイルストーンになるとしている。
■オーナンバ <5816> 1,143円 +150 円 (+15.1%) ストップ高 本日終値
オーナンバ<5816>がストップ高の1143円に買われた。3日の取引終了後、集計中の24年12月期連結業績予想について、売上高が従来予想の442億円から448億円(前の期比0.1%増)へ、営業利益が18億円から21億円(同15.0%減)へ、純利益が23億円から27億円(同36.1%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これを好感した買いが流入した。環境関連市場を中心とした需要の増加などに加えて、グローバルでの原価低減活動による利益改善への取り組みが寄与した。また、業績の上振れに伴い、17円としていた期末配当予想を29円に引き上げ、年間配当予想を69円とした。
●ストップ高銘柄
AIFCG <254A> 1,450円 +300 円 (+26.1%) ストップ高 本日終値
中央紙器工業 <3952> 2,049円 +400 円 (+24.3%) ストップ高 本日終値
シャノン <3976> 522円 +80 円 (+18.1%) ストップ高 本日終値
など、7銘柄
●ストップ安銘柄
クシム <2345> 461円 -100 円 (-17.8%) ストップ安 本日終値
バリューコマース <2491> 760円 -150 円 (-16.5%) ストップ安 本日終値
など、2銘柄
株探ニュース